私たちがデザインする仕事の未来
緊急事態宣言が発令されて以降、休業要請や社会的距離確保の強化措置などの影響により、人々の暮らしや働き方が大幅に制限され、あらゆる局面においてこれまでの固定観念や既存の価値観が覆される時代を迎えています。
突如直面することになったパンデミックの現実は、企業経営のあり方のみならず、リモートワークによって互いに顔の見えない状況下でのプロジェクト進行など、開発現場に携わる人と人との関係性をも大きく変えつつあります。
本稿では、未知なるウイルスとの共存の時代において、私たち鈴木商店がデザインする新たな仕事の未来についてお伝えします。
チームワークによって一人ひとりの個性が光り輝く組織
鈴木商店は、斉一的且つ均質化された一般的な組織や企業に染まりきれない個性の尖ったエンジニアが集まった少数精鋭の技術者集団です。
革新的な技術を貪欲に追求することで、それまで3日かかっていた業務を1秒で終わらせることができるようになるなど、システムという、まるで魔法のようなツールをお客様に届けることによって「挑戦するお客様の力に」なることが私たちの最大の使命です。エンジニアリングに魅せられた尖った仲間たちと切磋琢磨して技術力を向上させ、他社にはない独自の支援力を最大化させていきたいと考えています。
多くの企業で採択されているような、各個人の短所に目を向けて短所を伸ばす育成方法は行いません。なぜなら、個人の長所をいかに引き伸ばしていくことができるかに重きを置き、自分ができないことを周りのメンバーが補っていくことで、互いに学び、好奇心を尊重し、切磋琢磨する文化を醸成させながら組織的な開発力を化学反応的に強化し、その結果として、エンジニアとしての更なる成長と市場価値向上を目指しているからです。
Google, AWSを武器としてBigData, AIを事業ドメインに
Google, AWSを駆使する公式認定パートナーとして、既存のアプリケーション開発を拡大し、将来的にはBigData, AIを事業ドメインにして技術革新を飛躍的に加速させます。
「5G(第5世代移動通信システム)の上に、IoTが乗り、大量のデータが蓄積されて、AIにより解析し、ロボットが処理する」このような確実に来る(又はすでに来ている)未来において、クラウドアプリケーション開発を強みとする私たちは、新たにBigDataとAIを事業ドメインに加えます。それらの先端技術を駆使したシステム開発を通して顧客の業務課題を最速でより強靭に改善します。
私たちはまだAIのスペシャリストではありませんが、Google, AWSにはスペシャリストでなくても使用できるサービスが充実してきており、既存の技術を武器として新たな事業ドメインへアップデートしていきたいと考えています。
少数精鋭主義を貫き、先端技術で社会課題解決に挑戦する優秀なエンジニアの登竜門に。
無闇矢鱈な事業拡大を図ることはなく、少数精鋭・小規模経営で技術力を極めることによって、企業としての存在価値を高め、「あの鈴木商店」と噂される優秀なエンジニアの登竜門となれるよう【学習費用補助制度】や、業務時間内に【月8時間の学習時間】を設けるなど、技術力で社会課題解決に挑戦する質の高いエンジニア育成のための経営戦略を強化しています。
マネジメントの常識を覆す次世代型組織モデルの実現
合意形成のプロセスを可視化し、透明性の高い進化型組織の実現を追求します。
鈴木商店では5名以上10名未満のチームに分かれ、各チームが個別に組織を運営しています。チームプレイでプロジェクトを円滑に進行させることだけではなく、チーム単位での採用活動や経費管理など、本部業務に関わる大きな権限も併せ持っており、それぞれが小さな会社のように機能する存在を目指しています。
上意下達のヒエラルキー組織を解体することで役職を廃止し、意思決定や問題解決に取り組む方法を形成するために、開発プロジェクトとは異なる「サークル活動」を行っています。
評価制度やリモートワーク導入など、全社的な課題や問題が提起された場合、その主題に対する有志が主体的に集まり、一般的な企業においては経営本部が決定を下す事柄についても、個々のエンジニアの意思や権利を尊重し、合意形成のプロセスを構築しています。
上記サークル活動の成果として、リモートワークや時差出勤制度導入を開始し、ITを駆使して個人が自律的に時間を有効活用しながら開発効率を最大化する取り組みを推奨しています。
また、業務ではSlackやhangouts meetを利用して効率化を図り、台風や地震などの自然災害が起きた際、無理に出社する必要がない体制を整え危機管理を強化しています。幸いにもコロナ危機の渦中においては、特に大きな混乱もなく円滑に全社フルリモートへ移行することができました。遠隔作業ならではの様々な課題に直面しつつも、Zoomやdiscordなどの新たなツールを取入れ、組織的なシステム開発に挑戦しています。
一人ひとりが年俸額を「自己申告」で決定する新たな給与制度を導入し、月毎に全員のフィードバックを公開して公平な評価制度を構築します。
一般的な給与テーブルを持たない代わりに、半期に一度、全社員が希望年俸を代表へ「自己申告」の上、年俸を決定します。報酬額を自己申告するための参考値として、全員が全員を評価するアンケートを実施しており、毎月のアンケート結果を全社的に公開することで公平性を担保し、自己決定権を他人に委ねることなく自身の市場価値について思考する力を養い、自主性や自律性を尊重する評価制度を作っています。
また、マネジメント層が存在しないフラットな組織においては、管理職が下の人間を管理・監視し、束縛して自由を奪うという風潮がありません。全社員からの短期的なフィードバックを知ることにより、自身の課題を把握し目標設定ができるため、若手エンジニアが爆発的に成長するといった現象が起き、その成長が給与に反映されるというポジティブな化学変化が起きやすい仕組みを構築しています。
「会社」という枠組みを超えて個人の能力を開花させ、新たなステージに挑戦するための成長機会を創出します。
少子高齢化による人口減少が加速し、世界的に人口構成が大きく変化する未知の局面を迎え、また、技術革新によって世の中がより多層的に複雑さを増す現代社会においては、右肩上がりの経済成長が幸せをもたらすという高度経済成長期の成功神話や既存の社会システムが通用しなくなり、一企業が社員を囲い込むという発想はすでに負の遺産と化しつつあります。この変化を前向きに受けとめ、鈴木商店においては「会社」という一つの枠組みに囚われず、多様な形で自己成長に繋がることを目的とした副業制度を設けており、更には独立や企業や留学など、会社から飛び出すことをポジティブに考え、新たなステージに挑戦するための機会を積極的に創出します。また、多種多様な価値観や知を共有する空間として、オフィスの一部をco-working spaceとして開放することも検討しています。
徳島県美波町サテライトオフィス「美雲屋」
都市部での「職住近接」から「職住遠隔」のモデルケースとして。
地方分散型社会の先駆けとして、徳島県美波町に築150年の古民家を改修したサテライトオフィス美雲屋を設置し、美しい海や山に囲まれ緑豊かな自然のなかで、鳥のさえずりを聴きながらプログラミングに没頭できる環境を整備しています。
プロジェクトの特徴にあわせた開発スタイル
システムの全体最適と価値最大化を目的として、アジャイル開発を採用しています。顧客にとって信頼できるパートナーになれるよう、システムのあるべき姿を考え開発を重ねていくことでプロセスを標準化し、圧倒的なスピードで開発効率を極限まで追求します。
社会的に深刻化するエンジニア不足解消を目的として、内製化支援という取り組みを始めています。内製化支援とは、お客様がシステム開発を他社に外注せず、自社内で開発・運用保守を行うことができるよう総合的に技術支援を行うサービスです。
お客様がエンジニア候補として育成させたい社員の方をプロジェクトメンバーとして鈴木商店に迎え入れ、試行錯誤を重ねながら共同でシステム開発を行っています。プログラミング教育はもちろんのこと、スクラム開発等の様々なノウハウを惜しみなく共有し、必要に応じてお客様社内でエンジニアを採用するサポートにも携わっており、技術力向上だけではなく顧客の経営戦略を多層的かつ包括的に支援しています。
まだ誰も見たことのない仕事の未来へ#WORKSHIFT
誰のために何ができるかを考え、不確かな未来をかっこよくデザインする。
最後に、新型コロナウイルス禍は、暮らしや働き方だけではなく、これからの世界のあり方を一変させ「beforeコロナ」と「afterコロナ」では世界の政治体制や経済体制を始め、あらゆる社会システムが全く別のものになってしまう可能性があります。
先行きが不透明な状況において、誰もが不安に陥ることを避けられない混乱期の今だからこそ、私たちは、インターネット上に氾濫する過剰な情報に振り回されることなく、一人ひとりが主体的に自ら思考し、仲間たちと「知」を共有して誰かのための利益を優先し、先端技術を使いこなしながら、不確かな未来を幸せな未来へと創造するために、かっこよく仕事の未来をデザインしていきたいと考えています。