少子高齢化や産業構造の変化などを背景に日本でも企業間のM&A(合併と買収)のニーズが急拡大しています。株式会社ストライクは、1997年に中堅・中小企業を対象としたM&Aの仲介業者として創業。これまで1,700件以上(2022年3月現在)のM&Aを成立させた東証プライム上場企業です。
ストライクには様々なバックグラウンドを持ったメンバーが集っています。
今回は、公認会計士として約23年間、監査法人に勤めた後に転職し、現在ストライクの福岡オフィスにて部長を務める久留が、転職しようと思ったきっかけやストライクで働くことのやりがい、また今後の展望についてお話します。
久留 孝宜
株式会社ストライク
九州・中国営業部長
公認会計士
1970年、福岡県生まれ。成蹊大学卒業後、太田昭和監査法人九州事務所(現・EY新日本有限責任監査法人福岡事務所)に入社。約23年にわたって、上場企業、非上場企業の会計監査、デューディリジェンス、情報システム監査などに従事。2017年9月ストライク入社。現在は九州・中国営業部の部長として現場管理をしながら、プレイヤーとしてM&A案件の実務も担当している。
後継者不在問題をM&Aで解決することは非常に意義あること。入社の決め手は代表である荒井の人柄だった
―― まず、久留さんが転職しようと思ったきっかけを教えて下さい。
前職の監査法人では担当していたクライアントが海外展開もされている企業であったため、海外の会計事務所との電話会議や、海外出張も多くありました。そのため、国際財務報告基準(IFRS)や英語も相当勉強しましたし、大きな仕事を任されていることにやりがいも感じていました。
ただ、毎日終電まで働き、土日出勤も当たり前といった形でしたので、非常に多忙な日々を過ごしていました。また、会計監査は経済社会のインフラとして必要な業務である一方、面と向かって誰かに喜ばれたり、褒められたりするということがほぼありません。
約23年間、会計士として働いてきたものの、このまま定年までこの仕事を続けていくべきなのかと考えるようになったことが、転職をしようと思ったきっかけでした。
―― 様々な選択肢がある中で、最終的にストライクを選んだ理由や決め手は何でしたか?
転職を考え始めた当時は47歳という年齢であったため、この年齢での転職は現実的ではないとも思っていました。しかしちょうどそのタイミングで、もともと交流があったストライクの代表である荒井から「福岡に営業所を新しく構えるから来ないか」と声をかけてもらいました。
実は前職で買収監査(デューディリジェンス)を担当することがありました。M&Aのすべてのプロセスに携わることはないものの、その一端を担っていましたので、ストライクであれば自分の経験を活かせるだろうと思いました。
また私自身、せっかく築き上げてきた事業を後継者不在を理由に廃業してしまうのはもったいないと思っており、M&Aで事業を受け継いでいくということは非常に意義あることだと感じていました。
もちろん、転職すること自体に悩みもありましたが、決め手となったのは代表の荒井の人柄です。創業社長というのはバイタリティが溢れるようなキャラクターの方が多いと思うのですが、荒井はそういうタイプではなく、非常に謙虚でありながらも、人を惹きつける魅力があります。
そんな荒井が経営する会社であれば、今後も成長していくだろうし、間違いないと直感的に思えたことが、ストライクに入社を決めた理由でした。
そして私自身が福岡出身で、前職でもずっと福岡で働いてきましたから、会計士や税理士含めて地元の人脈もありますし、九州という歴史ある土地の風習や文化を理解しています。そうした自分の知識や経験を活かし、新しくストライクの福岡営業所をつくっていくことは自身の大きなやりがいに繋がると感じ、ストライクに入社するに至りました。
「ありがとう」と感謝いただけることが大きなやりがい。九州ならではの文化を理解し、案件を進めていく
―― 現在、どのような業務を担当されているのか教えて下さい。
部長として、10数名の社員が在籍している福岡オフィスと広島オフィス全体の統括を担当しています。また、プレイヤーとしてM&A案件も手掛けており、九州全域から中国地方を対象に案件の探索を行っています。
売り手側は買収監査を受けるのが初めてなので慣れていません。そのため交渉が滞ってしまったり、最悪の場合は破談してしまうケースもあります。前職では会計士として買収監査を実施する側だったからこそ、どういったリスクがあるか事前に把握して対策を練ることができます。また買収監査ではどのようなことを求められるのか咀嚼して売り手にわかりやすく伝えるなど、交渉をスムーズに進行できることが会計士である私の強みであると考えています。
―― 日々業務を進めていく中で、どういった部分にやりがいを感じられますか?
企業同士のM&Aとは言え、そこに関わるのは生身の人間ですし、創業オーナーにとって会社というのは我が子同然の存在です。大事な会社を預けていただくためにもまずは信頼関係を築き、要望に沿った条件でM&Aを成約に導くことで、売主様・買主様、双方のお客様に喜んでもらえることに大きなやりがいを感じています。
前職のクライアントは大きな上場企業が中心で、お相手となるのは会社員の方々がメインでした。ストライクでは大手企業のお客様もいらっしゃいますが、主なお相手は中小企業のオーナーの方々です。
そうしたオーナーの方々は「子どもが事業を継いでくれない」「70歳を過ぎたから引退したいけど、どうすればいいかわからない」など、切実な悩みを抱えていらっしゃいます。そこで我々が仲介し、良いお相手を見つけてM&Aが成立した際に面と向かって「ありがとう」と感謝いただけると本当に嬉しく感じますし、私自身の大きなやりがいとなっています。
―― 九州という土地柄だからこその難しさや面白さは何かありますか?
九州には、歴史ある企業が多くあります。そのため、「先祖代々続いてきた会社を売る」ということに抵抗感を抱かれる方も多くいらっしゃいます。
また家族意識が強い方が多いため、オーナーだけでなく、そのまわりの親戚の方々もM&Aへの理解を深めていただく必要があったりと、時に苦戦する案件も少なくありません。
そうした九州ならではの文化があるからこそ、私が九州出身であるということで話を聞いていただく敷居を下げることができますし、同じ方言でお話することで距離感が縮まり、信頼関係を築いていけるということに面白さを感じています。
またストライクの案件では、事業承継だけでなく、戦略的M&Aの案件も多くあります。たとえば東京の企業が販路を広げたいと思っていても、地元意識の強さゆえに、外から参入する障壁が高いのが九州という土地です。一方で九州の企業も資金力や信用、販路拡大に繋げたいと戦略的M&Aに興味を示す場合があります。
以前にそうした九州に参入したい東京の企業と、販路拡大したい九州の企業の戦略的M&A案件を担当させていただいたことがありました。九州の企業の社長や社員は「東京の大手企業のグループ会社になれた」と喜ばれていましたし、東京の企業は地場に根付いた企業を買収することができ、win-winなM&Aを成立させることができました。
九州エリアに限ったことではありませんが、こうした大手企業と地方企業のマッチングはとても面白いと感じています。
法人営業の中でも難易度の高い仕事だからこそ、お互いに協力し合い、切磋琢磨していくことで自身の成長に繋がっていく
―― 福岡オフィスにはどういった風土があると感じられていますか?
福岡オフィスは40代のメンバーがおらず、20代と30代のメンバーが中心の若い組織です。また、人数も10数名と多くはない組織だからこそ、お互い自由闊達に意見を言い合えるような明るい雰囲気があります。
そうした明るい雰囲気があるからこそ、前向きな姿勢が生まれ、良い成果に繋がっていくのだと感じています。
また福岡オフィスに限らず、ストライクでは社長も役職者もみな「さん付け」で呼び合うほど、人と人の距離が近い会社です。
気軽にコミュニケーションを取り合える環境があり、金融機関出身者や会計士、また税理士などの有資格者も多く、様々なバックグラウンドを持ったメンバーが集っているため、お互いの専門的な知見を教え合い、協力し合う雰囲気があると感じています。
―― 久留さんご自身また福岡オフィス・広島オフィスの今後の展望を教えて下さい。
この福岡オフィスは、はじめは私ひとりでスタートした小さなオフィスでした。九州はM&A自体に馴染みがない方が多い中、一歩ずつ前へ進み、M&Aを成立させていきました。
いまでは博多駅前の一等地にオフィスを構えることができ、人数も増えてきましたが、今後はより人員を増やして事業を拡大していき、この九州というエリアでM&Aをもっと浸透させていきたいと考えています。
そして、九州のM&Aといえばストライクだと第一想起してもらえるような事務所にしていきたいですし、そのためにも九州全域、また中国地方含め、お客様に喜んでいただけるような案件を積み重ねていきたいと思っています。
―― 最後に求職者の方へメッセージをお願いいたします。
パッケージ化された商品を売るのとは違い、M&A仲介というのは、企業のオーナーに寄り添い、信頼関係を築いていくことでようやく商談ができたりと、法人営業の中でも最も難易度が高い仕事だと思っています。そして信頼関係を築いていくためには、お客様と対等に話せるほどの事業理解も求められます。
ストライクには、経験も知識も豊富なメンバーが多く在籍しているため、同じ拠点のメンバーだけでなく、他の拠点のメンバーにも相談できたりと、お互いに助け合いながら切磋琢磨し、高め合っていくことができる環境があります。
新たな挑戦を通じてスキルアップしたいという方のご応募をお待ちしております。
ストライクでは、現在金融機関や事業会社などで開拓型の法人営業を経験した皆さんを広く募集しています。後継者不足に悩み事業売却を考えているオーナーと事業拡大を狙う伸び盛りの企業をつなぎ、新しい未来を紡ぎ出す仕事がここにあります。成長著しいM&A市場で新しいキャリアを築きませんか。ストライクはそんな皆さんの期待に応える仕事とやりがいを提供します。