シードとシリーズAを通じて見えた成長と今後に期待すること【Coral Capital Founding Partner & CEO・James Riney氏 / Senior Associate・嘉陽ティファニー氏】第3回 特別対談企画
2024年11月20日に、弊社STRACTが発表した資金調達を機に、弊社株主との対談記事を複数回にわたって展開してまいります。
今回、Coral Capital Founding Partner & CEO・James Riney氏とSenior Associate・嘉陽ティファニー氏、弊社代表・伊藤と取締役・大川との対談を行いました。
目次
James氏のご経歴、Coral Capitalを立ち上げるまで
ティファニー氏のご経歴、アメリカから見た日本について
「波」と「サーファー」について考える
シリーズAにおける意思決定について
今後STRACTに期待する成長
動画はこちらから
James氏のご経歴、Coral Capitalを立ち上げるまで
James氏(以下、James):僕は、実はこう見えて半分日本育ちで、12歳までは日本、その後アメリカで大学を卒業してから日本に戻りました。
卒業して入社した1社目はJ.P. モルガンだったのですが、1年半ほどで辞めて起業しました。
レジュプレス株式会社という会社を立ち上げて、当初はSTORYS.JPというブログのようなサービスを作っていたのですが、一緒に立ち上げたメンバーには、実は現コインチェックのファウンダー&アドバイザーの和田や、「パルワールド」で有名なポケットペアの代表・溝部がいました。
僕は途中で会社を抜けたんですが、その後会社はコインチェックとなり、溝部はポケットペアを創業しました。僕はその後DeNAに入り、ベンチャー部門でシリコンバレーと東南アジアを中心に投資を担当していたのですが、そこで海外のベンチャーキャピタルとの関わりが多くありました。
どこかのタイミングで500 Startups(現500 Global)というベンチャーキャピタルに日本ファンドを立ち上げないかと誘われ、2016年に1号ファンドを500 Startupsと一緒に立ち上げました。SmartHRやカケハシなどが大きくなる前のタイミングで出資をし、2019年に独立しCoral Capitalを立ち上げました。
2024年5月には250億円で4号ファンドを組成して、Coral Capitalが運用するファンド総額は約600億円になりました。
ティファニー氏のご経歴、アメリカから見た日本について
ティファニー氏(以下、ティファニー):私はCoral Capitalに入って2年半ほど経ちまして、今は投資チームで投資業務を主に担当しています。その前はモルガン・スタンレーで上場株のエクイティトレーダーを2年半ほどやっていました。
大学ではコンピューターサイエンスと経済を勉強しており、大学キャンパス用のアプリや、目が見えない人のためのちょっとしたハードウェアの開発、マシンラーニングを使った研究開発などもやったりしていたのですが、自分が作る側では勝てないなと思い、金融機関に入りました。
テックも好きですし、ビジネスも好きで、私は個人的に色々な領域や人と関わることが好きなので、そういう意味ではベンチャーキャピタルが一番良いかもと思い、2年半前にCoral Capitalの採用に応募させていただいて、入社しました。
伊藤:大川も少し似たような経歴じゃないですか。
大川:今のティファニーさんの話とは少し被っていて、自分も実は大学でコンピューターサイエンスを学んでいました。それで、大学時代にまさに伊藤みたいな天才の存在を目の当たりにして、技術力では勝てる気がしなくて(笑)。
でも当時から起業したいという気持ちはずっと強かったんですよね。そうなった時に、社会人としてのファーストキャリアはどういうところが良いかと思い、最終的に伊藤忠商事の金融ビジネス部というところに入って、ありがたいことにベンチャー投資に携わることができ、経験値を積んで今に至るので、少し近しいところがあるなと思いました。
伊藤:そして3人ともアメリカに縁がありますよね。
James:まあ、一応アメリカ人なので(笑)
伊藤:それは知ってます(笑)
ティファニー:でも私よりJamesの方が日本生活が長いと思います。私もまだ一応アメリカに住んでいた期間の方が長いのですが、日本が大好きで、日本に投資したいという気持ちがあって。
伊藤:大川もアメリカに駐在してましたもんね。
大川:まあ僕は2年間だけなので短いですけどね。
伊藤:アメリカで仕事をしていた経験のある皆さんから見て、日本のベンチャーやスタートアップというのは今どう映っていますか?
James:ようやく目線が上がってきたかなという感じがしますね。以前は数百億での上場であれば素晴らしいという雰囲気で、もちろん素晴らしい結果ではあるんだけれども、今はより目線がどんどん上がっていて、数百億と言わず数千億いけるんじゃないか、という感じになってきていると思います。
未上場のまま100億以上調達できるような環境になってきたので、上場するよりももっと大きな夢を描いて、その夢に向けて大きく調達してスケールアップしていこうぜっていう方が当たり前になってきたと感じますよね。
伊藤:なぜ変わってきたんでしょうね。
James:多分、ロールモデルが増えたかなと思っていて、一番最初にそういう勝負ができるよというのを見せてくれたのがメルカリだと思います。
メルカリは未上場のまま100億以上の調達をして、当時はそんな話は他になかったんですよね。そこから5年以内に数千億の上場ができ、圧倒的な結果を出せたという。
メルカリもできるんだったら僕たちもできるんじゃないか、というロールモデルとなったからこそ、皆が皆じゃないけれど、それをちゃんと目指そうぜっていう風になった。
伊藤:メルカリは確かにそういう存在ですよね。でもCoral Capitalの出資先にもメルカリを超えるような企業が出てくると良いですよね。
James:1兆円を超えるような企業が出てきてほしいです。
伊藤:ティファニーさんはどう見ていますか?
ティファニー:Jamesが言ったことについては本当に同じように見ているのと、あともう一つ大きいなと思っているのが、人の流れですね。
日本ってすごく魅力的な国ですし、色々な意味で人が集まってきているなと思っていまして。投資家もそうですし起業家さんも。
例えばアメリカや中国で起業している方で、2回目の起業や第二のキャリアに進むのに日本でやりたいという方が増えてきている気がします。
そういう意味でも日本は世界からすごく見られるようになっていますし、スタートアップ業界にも非常に優秀なグローバル人材が集まってくるんじゃないかなと思います。
留学先としても、日本や韓国に来る学生が増えているらしいので、すごく良いエコシステムができ始めているなあと思っています。
James:先日2週間ほどサンフランシスコに行っていたんですよ。行った理由の一つは、日本に対する興味関心が高まっていること。
ダイニーがベッセマー・ベンチャー・パートナーズから調達したり、SmartHRがセコイアから調達したり、色々な海外の有名ベンチャーキャピタルが日本をちゃんと見るようになったので、そこも大きく違うなと思いますね。
10年前だったらミーティングすらしてくれないし、興味ないスタンスだったけど、最近は変わった。
市場的に目線が上がったというのもあるし、ちゃんとお金がついてきたので、この掛け算があればもしかして1兆円、数兆円の企業が出てくるかもしれない。
隣の韓国もそうですよね。クーパンがあったり、Tossというフィンテック企業があったり。Tossが上場したら多分1千億以上の売上があると思うんですよね。
伊藤:日本のマーケットが結構評価されているのもあるんでしょうか。意外と日本の市場規模も大きいなと。
James:それは間違いないですね。
伊藤:それでさらにグローバルを目指せると。
James:グローバルは領域によってはどうしても国内にしかないこともありますが、韓国でも国内市場でしかビジネスをつくっていない会社で数千億とか数兆円企業が出てきているので、韓国ができるなら日本もできるでしょうという雰囲気にはなっていますね。
伊藤:できない理由がないですね。
どんどん目線感が上がっていくと、海外投資家も日本の企業は面白いと言って来ると。僕たちも次のシリーズBでは海外投資家ともコミュニケーションを取らないといけないですね(笑)。
James:Headline Asiaは一応海外投資家ですよね(笑)、でCoral Capitalは一応アメリカ人がやっていると(笑)。
伊藤:スタートアップ大国であるアメリカからの資本が入るって言うのは結構大きいですよね。
そこを狙うというよりは、彼らにちゃんと見てもらえるぐらいのスケール感と目線感というのは、起業家としてつくっていかないといけないなというのは当然思いますね。
James:応援しております。
伊藤:ありがとうございます。結局どこまで行きたいのかというところですよね。僕たちのビジネスには本当に大きいTAMが存在しています。
日本だけでも大きく潜在化している市場があり、もうすでにお金を払っている人たちがたくさんいる市場、というところに正面から切り込むという意味では、もしかしたらメルカリなどに少し近いかもしれないと思います。
今集まっているメンバーたちは、次のメルカリをつくるんだという想いを持ってやってくれています。チーム全体の目線が高いと本当に仕事も楽しいですし、同じ方向に向かっていけるので、そういう人たちをこれからも採用していきたいなと思っています。
James:だからこそ私たちも1回目に投資させていただいて、今回も追加投資させていただきました。
ティファニー:結構意思決定も今回早かったですよね。
伊藤:もう最初も早かったですけどね(笑)。
Coral Capitalには今回のシリーズAだけでなくシードラウンドでも出資いただいて、リードで入っていただいていましたが、超爆速で意思決定いただきましたよね。
James:沖縄のIVSで声をかけてくれましたね。YouTubeで、日本版Honeyを探してますっていう動画を出したら、見てくれて声を掛けてくれて。沖縄での熱いピッチも忘れられないです。
伊藤:懐かしいですね。当時はまだ私たちは自己資本でやっていた会社だったので本当に大変でしたが、IVSから一気に風向きが変わって、そこから東京でまたお会いして本当にスピーディーに意思決定していただきました。
今回シリーズAでもフォローいただいて本当にありがとうございます。
James:こちらこそ選んでくれてありがとうございます。
「波」と「サーファー」について考える
大川:シードとシリーズA、ともに投資していただいた理由について、少しお聞かせいただければと思います。
James:まずはシードのお話をすると、例えて言うならば「波」と「サーファー」の両方を見ています。
「波」に関しては、マーケットで言えば例えばタイミングが良いかどうか、波自体がどのぐらい大きいかどうか、あとはすでにサーファーが多くいるか、とか。その辺りを意識しますね。
この「波」については、以前弊社のYouTubeでも日本版Honeyを探しています、と発信していたぐらい、この領域には絶対に投資したいと思っていたのですが、まだSTRACTさんとは出会えていなくて。なので、IVSで会えたのがすごくよかったなと思っています。
一方で「サーファー」は、ファウンダーの話ですね。どんなに良い波が来ても、良いサーファーがいないとちゃんとサーフィンできないじゃないですか。むしろ波が大き過ぎたら乗れなかったり、飲み込まれてしまったり。
伊藤さんに対して確信を持てたのは、まず自分でほぼ開発できてしまうという圧倒的な開発力があること、あとは何の話をしてもマシンガン回答が出てくる(笑)、追いつかないくらいの回答が出てきて、しかも深いんですよね。
Whyを5回聞いてもさらに新しいレイヤーが出てきて。色々な視点から物事を見れるというのがすごく伝わってきました。
さらに伊藤さんと大川さんの2人の補完関係も本当に良いなと思っていて、このコンビだったらちゃんと大きな会社が作れるんじゃないかと思いましたね。
なのでプロダクト面とそれ以外の面、資金調達や組織づくりなどに関しても2人になら任せられるんじゃないかなと思いましたね。
大川:そうおっしゃっていただいて本当にありがたいですし、そうならないといけないと思います。最近大きくなる他のスタートアップを見ていても、やっぱり創業メンバーの補完関係は大事ですよね。仮にどんな天才がいても、1人で立ち向かえるわけはないので。
伊藤ができないところは自分が、というだけではなく、自分にもできないことが出てくるので、他のメンバーも含めてお互いに支え合っていく。
でもその時に皆がついてくるのは、リーダーが高い目線を持っているからついていくんですよね。そこを伊藤がぶれずに持ち続けていることは絶対に信頼できるところなので、そこに皆がついていけているという、良い流れができているなと本当に思いますね。
ティファニー:2人の関係性って、ちょっとスタイルは違いますが、なんだかちょっとJamesと澤山とも似ている気がします。得意不得意なところとか、IQとEQの使い方とかも違うので、すごくフィットしているチームだなと思いました。
伊藤:僕はずっとソフトウェアエンジニアをやっていますし、ものをつくったり、ドリームについて考えるというのは僕の仕事だと思っているんですが、会社をつくっていく上ではもっともっとやらなければならないことがあって。
僕は彼以上に良い人を見たことがないくらい(笑)。大川は誰にでも好かれますし。そういう要素というのは、会社にとって絶対に必要だと思っています。
大川:自分が一歩引いて、会社の成長につながることだったらなんでもやるっていうのが僕の仕事だと思っているので。人と人をつなげられるような部分は自分がしっかりとやっていければなと思います。
シリーズAにおける意思決定について
ティファニー:私はSTRACTのシードのタイミングではCoral Capitalにいなかったので、そこでの出資の背景はもちろん聞いていた上で、シード期からきちんとプロダクトが成長していることが明確だったことが理由の一つです。
また、シードの時から「波」というのはすでにあったのですが、今のタイミングでよりその「波」が強まったという気がしていまして、AIやデータ活用というものが現れたからこそ、レコメンデーションやパーソナリゼーション、ディスカバリーなどこれまで多分不可能だったことがSTRACTが今後できるようになっていくことが見えたのがすごく大きかったですね。
今って、例えばAmazonなどは購買体験にかなり力を入れていると思うのですが、あくまでそこのプラットフォーム上でだけじゃないですか。ユーザーとしては、どこのブランド、どこのマーケットプレイスに行っても自分の「購入」という行動を一貫してフリクションレスに行いたいけれど、まだそれを実現しているプレイヤーが、日本においてもグローバルで見てもまだまだいないと思います。
ということでSTRACTの『PLUG』が入口となってどんどん機能を拡張していくところに非常にポテンシャルがあるなと思い、すぐに決めましたね。
伊藤:毎回ずっと早いんですよね(笑)
僕たちのバリューの一つに「ドッグフーディング」というのがあるのですが、自分たちが使いたいと思えないものは世の中に出さない。これを本当に大切にしています。どこの会社でも「ユーザーファースト」であることは考えているとは思うのですが、そこへの想いを最も大切にしています。
それを突き詰めていけば、良いものができると思うし、ビジネスも世の中のためになり、価値があれば後からちゃんと数字がついてくると僕は思っているので、まずは本当に良いものをつくる。それをしっかりディストリビューションしていくというのが僕たちの使命だと思っています。
今後STRACTに期待する成長
伊藤:今後、私たちにどんな成長を期待しているか、そのスケール感を含めて教えていただければと思います。
ティファニー:先日100万ダウンロードを達成するなど、素晴らしい成長をされていると思うのですが、ここからが本当のスタートだと思っているので、これからもっともっと面白いプロダクトや機能をつくっていけるのではないかと期待しています。
特にプロダクトの開発力が強みだと思っているので、めちゃくちゃ楽しみにしています。
また、最近は採用の面でもとても優秀な方を採用できていると思うので、今後の組織力についてもとても期待しています。
伊藤:ありがとうございます。Jamesさんはいかがでしょうか。
James:大きなテーマは組織ですよね。ファウンダーのジャーニーを考えると、一番最初はプロダクトをつくること。その次のフェーズはビジネスをつくること。ちゃんとビジネスモデルを考えて、どうマネタイズしていくかというフェーズですね。
その次は組織。ファウンダーって、人によりますが、プロダクトに対してはすごくこだわりがあって、プロダクトマネジメントは好きなんだけれど、組織となるとまた違うケイパビリティが必要だったりしますよね。
組織としてどうスケールアップしていくのかが今後のテーマだと思っています。なので、天才エンジニアからどういう風に天才社長になっていくのかというところは期待しております。
伊藤:ありがとうございます。まさに今会社がすごく変わってきています。最近コーポレートロゴも刷新したのですが、会社を変えていきたいという想いも込めています。今組織が良い状態なのは、僕や大川が普段考えていることをきちんとオープンにできているからというのもありますし、自分が伝えている想いが一番強く刺さっているかなと思いますね。
大川:本当に最近は組織が良い状態だと思っていますね。
『PLUG』のベータ版をリリースしてから3年経って、色々と波があったものの、今ようやく拡大期を迎えていて、PMFする段階から人を増やす段階に移り、その初動はすごくうまくいっていると思っています。ただこれからまた違うフェーズが来るなとは思っているので、優秀な人材を引っ張ってきつつ、組織の成長のためにできることをやっていきたいと思いますね。
James:ちなみにこの3年間、大川さんから見て伊藤さんはどのように進化したと思いますか。
大川:良い質問ですね(笑)隣にいるので少し照れくさいですが、本当にすごく成長していると思います。「プロダクトをつくる人」から「スタートアップを経営する人」への進化がすさまじいと思っています。
プロダクトをつくれる人はまず少ないけれど、いることはいます。でもそこから組織を作れる人になれる人というのは、すごく少ないと思っていて。その過程は血反吐を吐く苦しいことだと思うんですよ。自分のプライドやらを何もかも捨てて、変革していくというプロセスを辿れていると思っていますし、すごく必要なことだとも思います。
そのプロセスとともに、プロダクトに対する熱や、世界を変えるまでやめないという目線感は下げないこと、その2つを彼は今できていると思っているので、僕はすごく成長しているんじゃないかなと。
僕が成長しているな、なんて言える立場ではないんですけどね(笑)、ただ側から見てすごく心強いなと思っています。
伊藤:普段言われ慣れていないので照れますね(笑)。
結構僕は今までやりたい放題やってきて、色々な課題もあったと思うんですが、それでも粘り強くついてきてくれて、常に向き合ってくれていることが今につながっているなと思うので、本当に大川には感謝しています。
この1、2年で会社の雰囲気もガラッと変わった気がしますね。
ティファニー:この前STRACTのオフィスパーティーにお邪魔した際に、初めてオフィスに伺って。他のチームメンバーの方ともお話しさせていただいたんですが、若いメンバーの方も今の時代の人たちが何を求めているのかについて考えられる感覚を持ちながら、マチュアリティもすごくある感じがしたので、すごくバランスが取れている人材が多いなと。お二人の良いところが組織に反映されているなと個人的に思いましたね。
伊藤:ありがとうございます。僕たちの会社の社名はstructure(ストラクチャー)から取っていて、何事も再現性を持って学習し、仕組み化していかないといけないと思っています。
同じような課題にぶつかった時にどう解決していくのかがきちんとラーニングされている、それがちゃんと方程式になっていることが重要だと思うので、仕組みをつくるまで結構苦労はするものの、手応えを感じてきたところではあります。
組織が大きくなっても、初心を忘れずにやりたいと思います!
STRACTでは現在多くのポジションで採用活動を行なっています。
ご興味のある方は、ぜひカジュアルにお話ししましょう!