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「予約システムを作りたいわけじゃない」サービスプラットフォームに進化するSTORES 予約

こちらの記事は、2020年6月23日に公開された旧クービック株式会社の記事を一部修正して再公開したものです。現在、予約システム「Coubic」は「STORES 予約」へと名称変更し、クービック株式会社は2021年1月よりヘイ株式会社に統合されています。

人々の生活から、「めんどくさい」をなくす。

というミッションを掲げ、”予約”を切り口にビジネスオーナー・エンドユーザーへ様々な価値を提供しているクービック。今回は、創業者であり代表の倉岡に突撃インタビューを実施しました。

直近で力を入れている開発や、未来の展望、組織のこと…さらには新型コロナ感染拡大という未曾有の自体に、だからこそできた新しい取り組みのエピソードまで。ぜひご覧ください!

クービック株式会社 代表取締役社長 倉岡 寛
東京大学大学院工学系研究科精密機械工学専攻を卒業。当初は研究者を志すつもりでいたが、Googleが日本で初めて新卒採用を行うと聞き、エンジニア志望で応募するもプロダクトマネージャーとして入社する。自分が提案した新規機能が、ユーザーから大量のクレームをもらうといった挫折も味わい、ユーザー目線でサービスを作る重要性を学んだ。その後GREEに入社し、アメリカ支社 GREE International Inc の立ち上げに参画し、ゲームのプラットフォームをグローバルに展開するプロジェクトで責任者を務める。2013年10月にクービック株式会社を設立。翌年、プロダクト「Coubic」をリリースした。

▼人々の生活から、『めんどくさい』をなくす。

ーミッションの策定は昨年なんですね。

はい。創業したときは、自分が1ユーザーとして予約に「めんどくさい」と感じていたことを解消したいという、シンプルな思いからスタートしました

前職でアメリカに滞在中は、UberやBookFresh、OpenTableなど、スマホアプリからサービスの検索・予約注文・決済まで少ないアクションで完結するサービスが多数存在していました。物品のECはかなり発達してきた日本も、まだそうした無形サービスのTech領域には伸び代があると感じました。当初はtoCの意味合いが強かったんです。

2014年にサービスを市場にリリースすると、予約を受ける側のビジネスオーナーさんが抱える多くの課題に直面しました。本当の意味でエンドユーザーの「めんどくさい」をなくすためには、ビジネスオーナーの事務的な業務の「めんどくさい」をなくす必要がある。ミッションにはその両面の意味が込められています。

ー toC と toB の価値提供は、1つにつながっているイメージなんですか?

エンドユーザーの利便性が高まればビジネスオーナーの経営にプラスになるし、ビジネスオーナーの業務を効率化すればエンドユーザーが楽になっていく……という循環です。最大手のサービスとは異なり、既存の戦略や他サービスにとらわれることなく、純粋な意味で「めんどくさい」をなくすことをトコトン追求できることが強みです。

▼ユーザーが好きなツールで自由に検索して、予約できること

ーもっと具体的な事例を教えていただけますか?

例えば今、Google Mapsからユーザーがサービスを検索し、検索画面からそのまま”Googleユーザーとして”予約まで完結できるUXを実現しようとしています。フィットネスなどの領域においては、日本初のGoogle正式パートナーとして開発を進めています。

ーその場合、クービックのアプリ上で予約するわけではないんですよね…?

この機能において、ユーザーはCoubicを認識せずとも予約は完了します。Google Mapsで現在地や指定エリア内のサービスを検索したら、そこから直接1クリックで時間選択・オンライン予約画面に遷移できてとても便利です。そしてビジネスオーナーにとっては、Coubicを導入していることで、予約を受け付ける集客の大きなチャネルが1つ増えることになるんです。

【イメージ】Google Mapsで検索した結果から、ダイレクトに予約ができる便利さ

Google MAP以外にも、今後はLINEやInstagramなど様々なメガプラットフォーマーと連携したいと考えています。ユーザーが使う検索ツールが多様化していく中、必ずしもCoubic自前のプラットフォームにこだわることはありません。各ユーザーが予約する入り口を少しでも多く用意することが、結果としてビジネスオーナーの集客の絶対数を増やすことになるんです。

オンライン予約のサービスを手がける競合サービスはたくさんありますが、この思想・哲学がCoubicならではの点であり、大きな強みの1つです。

ーGoogleの正式パートナーになれたのは、倉岡さんがGoogle出身のご縁もあったのでしょうか。

最初の接点で人脈をたどったことはありましたが、もちろん内容はゼロからの提案です。そんなに甘くはありません(笑)。詰まるところ、どれだけいいサービスなのか?どれだけユーザーに求められているのか?ということを審査でしっかりと伝えた上で、パートナーシップが決まりました。自前のプラットフォームにこだわらないこうした戦略は、大手企業の立場では取り入れづらいものです。Coubicだからこそ、ユーザー・ビジネスオーナーの利便性を純粋に追求することができるんです。

▼本業のレッスンに集中するほど、新しいお客さんが集まる

ーホームページの導入事例を見ると、実にさまざまな業種のビジネスオーナーが利用しています。

プロダクトを作って最初の導入は、知人から「テスラモーターズの試乗会の予約受付をシステム化したい」と連絡をもらった案件でした。その後ヨガやサロン、フィットネスジム、またスポーツスクールや塾などのオーナーさんへも利用が広がっていき、最近では大企業の採用面接予約などにも活用していただいています。

特に個人事業主さんは、電話と紙のメモで予約の受付・管理を行い、レッスン料や月謝はその場で現金決済をしているところもまだ多くあります。Coubicは無料プランから機能を試すことができ、スマートフォンだけで予約管理システムを導入できます。電話でお互い時間を奪われることなく予約を完結できるのはもちろん、月謝や回数券の支払いもアプリ内で行うことができるんです。

さっき話したGoogle Mapsとの連携の他に、Coubic導入クライアントのWEBサイトをまとめて閲覧・検索できるページを整備し、SEO対策も行えるようにしています。Coubicから予約したユーザーにはアンケートを自動送信できるようになっています。これは満足度を調査するという目的だけでなく、アンケート結果が口コミのようにWEBサイトにコンテンツとして蓄積されるようにしているんです。有益なコンテンツが集まれば集まるほどGoogleの検索アルゴリズムで評価が高まりますし、何よりも新規ユーザーにとっての検索性・利便性が高まることが重要です。

オーナーが、自分の本業であるレッスンなどのサービス提供に集中すればするほど、自然と集客力が上がっていく仕組みをCoubicが用意しているんです。

ー「予約管理システム」という枠には収まらないですね。

そうですね。予約管理をやりたいわけではないです。目指しているのは、サービス版のAmazonのような「流通プラットフォーム」。Coubicがユーザーのため・toC向けに便利なことを追求することで、オーナー側のビジネスチャンスをより広げていけるようなプロダクトづくりを進めています。

▼Zoom×Coubicの連携で、新型コロナに負けないオーナー支援

ービジネスオーナーへの貢献という意味で印象的なエピソードはありますか?

この3月〜4月頃の事例で、例年3万人の来場者を集める「オーガニックライフTOKYO」というイベントがもともと開催される予定だったんですが、新型コロナウイルス感染リスクの問題からZoomを利用したオンライン開催に切り替えることになりました。

Coubicは、Zoomとの連携でヨガ分野のオンライン講座利用を推進しており、イベントを企画運営するアンダーザライトさんのオフィシャルパートナーとして協力。プレイベントの時点で参加者は10万人を見込んでおり、当日は最大で100万人(100クラス×1万人)と世界最大規模のヨガイベントになると思います。(ちなみに、収益の一部はNPO等を通じて「医療従事者へのマスク等配布活動」等の社会貢献活動に寄付されます。)

プレスリリース:世界最大規模のZoom×Coubic利用によるヨガイベント開催

このイベントに限らず、コロナの流れを受けて「在宅ヨガ」などオンラインレッスンのサービス提供を推進していきます。

※Zoom等のオンライン会議ツールのアプリとCoubicを連携させた「オンラインレッスン」の仕組みを提案しているビジネスオーナーには、期間限定で予約システム Coubicの無償提供を決定(2020.3.18)。

Coubicを利用すれば、Zoom連携から予約受付、決済までキャッシュレスで完結することができるので、オンラインでのレッスン実施にはとても便利です。これまで「めんどくさい」をなくすために追加してきた機能が、レッスンのオンライン化の流れを受けてなくてはならない存在になりつつあると感じています。

▼ユーザーへの思いと、やりきる力

ーどんな人物像の方にジョインしてほしいですか?

ビジネス職種・エンジニア職種に関わらず、「ユーザーのため」「ビジネスオーナーのため」というマインドはとても重視しています。お客様の期待を超えるために、どんなサービスにしていったらいいか?を職種に関係なく全員が考えていく組織でありたいと考えています。

もう1つは「やりきる力」です。会社が目指す世界を実現するための戦略や施策は、実行が中途半端になってしまうと成功・失敗の評価もできず、次に進むことができません。外部環境がコロコロ常に変化する中で、それを柔軟に受け止めつつも、決めたことをしっかりとやりきることが求められます。合理的・論理的な考え方だけでなく、自分を律する意志の力も必要でしょう。

決めたことをやりきるための仕組みとして、現在OKRを導入しています。四半期ごとに、メンバー一人一人が会社の目指す方向に近づいていることを実感できるように、目標を設定し、振り返りを実施しています。

チームの雰囲気は、比較的穏やかな感じです。遠方にみんなで合宿に行って交流を深めたり、毎年の周年イベントも行なっています(去年はオフィスのラウンジでヨガを実施!)。家庭を持つメンバーも結構いますし、仕事とプライベートのバランスを上手にとっている人が多いと思います。

少しでも興味をお持ちいただけた方は、ぜひエントリーをお待ちしています!

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