「私も作らなきゃ!」直感で映像制作の道へ
私の映像制作の原点は、子どもの頃、休日に家族と団らんしながら家で見ていたたくさんの映画です。TSUTAYAでビデオを借りて、ポップコーンを食べながらみんなで映画を観るのが我が家の習慣でした。だから、小さい頃から映像は私にとってとても身近な存在でした。そんな私が「映像制作」の道に進むことを決めた一番のきっかけは、実は、自分が好きなバンドのMVクリップ集を見ていたときに感じた“直感”です。なぜかその時、「私も映像を作らなきゃ!」と直感で思ったんです。当時は、様々な映像の中でも、ミュージックビデオやCMなどのデザインよりの映像が好きでした。大学は美大に進学しましたが、映像学科ではなくデザイン科にしました。グラフィックデザイン、ブランディングデザインなどを学びつつ、短編映像やインスタレーションなどを作っていました。その後、さらに体系立てて映像を学んでみたいと感じて、大学院にも進学しました。
▲出身幼稚園の卒園アルバムデザイン。大学の授業での制作をきっかけに依頼を受けました。とても好評で、就職するまで5年連続で制作させてもらいました。
制作活動に集中するため就活を休止。再開後、大手映像制作会社などを受験するも…。
大学院に進学後は、充実した毎日を過ごしながら、修士一年生の時に一度就職活動を始めました。ただ、大学院での「制作」と「就職活動」の両立は難しく、どちらも中途半端にしかできないと感じて「今は制作に集中しよう!」と決め、すぐに就活をやめました。修了後は制作会社で映像ディレクターになることを考えていたので、「今決まらなくても卒業後すぐなら既卒でも新卒枠でも応募できるだろう…」という目論見もありました。
制作に集中し、自信を持って人に見せられるようなものに仕上げた結果、札幌国際短編映画祭やワルシャワ国際映画祭など、5つの映画祭やコンペティションで招待上映もされました。修了制作が落ち着き、修士二年の3月くらい、つまり、本当に修了直前に就職活動を再開しました。この時はとにかく“映像の企画・演出ができるクリエイティブ職”を希望していました。職種としては広告代理店のCMプランナー、もしくは映像制作会社のCMディレクターなどです。メジャーなところで勝負したかったので、業界大手の会社を何社か受けました。
最終選考まで進んだり作品は褒められたりもしたものの、採用枠は狭く希望する会社には受かりませんでした。
▲大学院の修了制作。連作短編映画「子供の特権」。この先ずっと自分の手で映像を作りたいと改めて思った作品です。
フリーランスとしての活動を開始。モヤモヤを抱える。
卒業後は、フリーランスとして活動を開始しました。知人から単発で映像の仕事をもらいながら、家から近い映像制作会社にアルバイトに行っていました。iPhoneアプリのPVの監督や、インタビュー映像の撮影、展示記録映像の編集などをしていてそれなりに充実はしていました。
フリーランスでは「知っている人と仕事をする安心感」がある一方で、「いつ仕事が来るか分からない」不安もありました。また、ここでの仕事は私が作る前からどんなものになるのか決まっているオペレーション要素が強い仕事でもありました。やりがいも感じる一方で「もっと、何をどうやって作るか考える段階から映像を作りたい」とモヤモヤした気持ちを抱えた時期でした。
その後再度就職活動を行い、正社員としてweb制作会社の映像制作部門で働きはじめました。「企画から仕事ができる、映像を作れる」と聞いて入社したものの、いざ仕事を始めてみるとお客さまがほぼ構成を固めた企業PVか、TV番組のスポットやダイジェスト、スピンオフPR番組の制作がメインでした。かなり枠が決められていたので「企画」というよりも「演出」の仕事でした。実績もできそれなりの手応えは感じるものの、私がやりたいのは「お客様の課題や希望をもとに、映像表現を根本的に考える企画の仕事」なのだと改めて感じました。そうした仕事で自身の経験や能力を活かしたいと強く思っていました。
単なる商品紹介ではなく、“伝わる”クリエイティブ作りを目指せる環境に出会う
そうしたことから再度転職活動を行い、様々な企業の面接を受けてみました。そこで戸惑ったのが、面接に進んでもその企業の制作実績を見せてもらえないことが多かったことです。どんなものを作っているのか分からないから、自分に合うかどうか分からない。自分が希望する仕事にチャレンジできるのか分からない、そんな面接をいくつも経験しました。
その中で出会ったのがスパイスボックスでした。
面接では実際の制作物を見せてもらいながら、「どんな案件を行っているのか」、「どのような考え方でクリエイティブを作るのか」まで丁寧に教えてくれたことが印象的でした。実際に手がけた映像を見ても、「いかにもCM!」というような単なる商品紹介ではなく、クライアントが伝えたいことをきちんとくみ取り、ターゲットに“伝わる”アウトプットに落とし込んでいるところが共感できました。時代や社会背景を考慮しながら、クライアントが伝えたいことが伝わるように、今、発信する意義のあるクリエイティブを作ろうとしているのだと感じたんです。「社会課題など、論じられるべきイシューを徹底的に捉え、それに応えるクリエイティブにすることで生活者に共感され、情報がシェアされることを目指す」と説明されました。「ここでなら自分のやりたい仕事ができる、自分の能力を発揮できる」と素直に感じました。
仕事を任され、大舞台での挑戦へ。
その後、縁あってスパイスボックスに入社しましたが、今はまさに自分が望んでいた環境で思い通りの仕事をすることが出来ていると思っています。関わる案件の規模も今までの環境と比べると大きく異なり、かなりの大舞台です。日本や世界を代表するようなブランドのコミュニケーション活動に企画から携われる機会にも恵まれています。予算も大きく、関わる人数も増えました。社内のメンバーや外部の制作スタッフとチームを組み、一丸となって良いクリエイティブを追求する毎日はとても刺激的です。責任も大きいですが、任せてもらえる環境なので日々自身の考えを臆さず発言しながら仕事を進められています。初めて経験することも沢山ありますが、困ったときには気軽に相談できる環境なので安心してチャレンジできています。
今後は、さらにもっともっと「人の心をぐっと掴む」映像、メッセージやストーリー、新しい映像表現を追求したいです。新しい表現を常に生み出せる映像ディレクターになっていきたいと思っていて、目下チャレンジしています。私のクリエイティブで、忙しい日常を過ごす人の心がちょっと緩むような瞬間を作っていきたいですね。
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