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米国デジタル・ジャーナリズムのフォーラム「ONA19」に出展。業界の課題とスペクティにできること

スペクティは、2019年9月に米国ニューオリンズで開催されたONA19 (Online News Association)に参加してきました。そのレポートをグローバルチームよりお届けします。

グローバル・ライセンス・チームは、2019年9月12日から9月14日に開催されたデジタル・ジャーナリズムの世界最大のフォーラムであるONA19に参加しました。大手報道機関はもちろんのこと、新興メディアやキュレーションサービス企業、GoogleやFacebookを筆頭にこれからのジャーナリズムを支えるテック企業が多数参加し、活発な議論と情報交換がおこなわれました。

デジタル・ジャーナリズム2つの課題

デジタル・ジャーナリズムにおけるトピックは沢山ありますが、大きな課題は2つ。

1.フェイクや誤情報をいかに排除して、メディアとしての信頼性を保持するか

フェイク情報には人の目でも見分けがつかないような動画や、正しいという思い込みから拡散された誤情報まで幅広くあり、技術的な面でいうとフェイクを完璧に見抜くのは不可能です。そこで、背景を含めて考えたり文脈から判断するといった、AIにはできず人間にしかできない部分が重要になります。

スペクティではAIを使って情報を収集・解析したうえで、最終的な判断は必ず人がおこなうようにしており、今後も独自の技術とノウハウを活かしたファクトチェックには注力していきます。

また代表・村上は日本ではファクトチェック・イニシアティブにおいて理事として活動をしています(ファクトチェックを広めるしくみづくりに取り組むNPO)。

2.ジャーナリスト(特にローカル)のマネタイズが十分にできない問題。ジャーナリストの活動が維持できなければ、報道がカバーできない空白地ができてしまう。

かつてローカルのニュースは現地のメディアが買い取ったり、契約記者として雇うことでジャーナリストの仕事が成り立っていました。しかし今はそうしたエコシステムが崩れ、ローカルの事象をカバーする力が弱くなり、業界全体で強い危機感を持っています。

スペクティのサービスは、いわば「市民全員を記者として、事象を覚知するサービス」です。起きた事象を速く・ストレートに伝えるという機能を果たしており、この課題にも貢献できると考えています。

ファストニュースの自動化で、デジタルジャーナリズムに貢献

スペクティは自らをFast News Agency(ファストニュース・エージェンシー)と位置づけています。ファストニュースというのは、情報伝達の速さに価値がおかれるニュースを指します。SNSをはじめとするさまざまな情報を即時に解析・配信するスペクティの技術が最大限に活かせる分野といえます。

それに対して、調査報道や深い解説が必要なニュースをスローニュースと捉えています。

スペクティでは、世界中の事象を自社サイトおよび、AP通信やロイター通信のプラットフォームを通じて配信していますが、ファストニュースの素材となる動画コンテンツを迅速に供給することで、ジャーナリストの方々がスローニュースの制作により時間をかけられるような環境を築いていけたらと考えています。今後さらに模索と発展が続くであろうデジタル・ジャーナリズムの世界に貢献できるよう努力してまいります。

昨年に続く2度目の出展、今年も参加したメンバーからも知名度がぐっと上がっているのを感じるとの声がありました。デジタルはどんな距離でもやすやすと飛び越える世界。スペクティは日本に限らず、世界を視野にテクノロジーでニュースの世界を支えてまいります。

ニューオリンズは、ディープ・サウスと呼ばれる地域にあり、独特の文化とジャズで有名な街。クレオール料理という、フランス、西アフリカ、南北アメリカの食文化が混ざり合った不思議なメニューが楽しめます。打ち上げはジャズを聴きながら乾杯!

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メディアのデジタル化と失敗。これからのニュースはどこへ向かうのか。【セミナーレポート】

▼毎年、海外の展示会に出展しています
・ルクセンブルクの首相がスペクティのブースへご来訪。現地からレポートをお届け・ルクセンブルクのテックイベントで基調講演をおこないました。ルクセンブルクから現地レポート
イギリスの放送業界最大の展示会に出展中! 最新情報を現地レポート
ロンドンから現地レポート!AP通信社でミーティングとオフィスツアー

▼グローバルチームで活躍するメンバー
AP通信社と、全世界に向けてコンテンツを配信。グローバルチームのお仕事って?
スペクティのAI技術をもっと世界に。グローバルチームのお仕事
香港出身、日本に来て3年。次はデンマークから世界に向けて「スペクティ」を発信
台湾出身、ロンドンで活躍中。世界の動きをタイムリーにキャッチしながら、正しい情報を届ける

株式会社Specteeでは一緒に働く仲間を募集しています
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