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突然の地方出向。人生観が変わりました。

みなさん、こんにちは。ソフィアの小林です!
新卒で入社して5年働いたソフィアで「果たしてここで身に着けた力は外でも通用するのか?」とぼんやり考えていたところ目の前に降ってきた「滋賀出向計画」。「僕が行きます!」と手を挙げて、彦根にあるパートナー企業「株式会社いろあわせ」に単身飛び込んだのは約1年前のことでした。
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前回の記事で「定期的にバンバン発信していきます!」と豪語していたものの、想定外のコロナ禍は一向に収束せず、一方で、新たな環境での仕事と生活はとても刺激的で忙しく、気が付けばあっという間に8ヵ月の出向期間が過ぎていました。これまで28年間の人生の中でのたった8ヶ月、でも、言ってしまえば、この8カ月で自分の価値観が変わったと感じています。首都圏で生まれ育ち、学校に通い、働いていた自分にとっては、地方に行ってみて初めて気づいたこと、行かなければ一生分からなかったかもしれないことが山ほどありました。

東京に戻って少し時間が経った今、滋賀への出向が自分にとってどんな意味があったのか、振り返ってみます。


滋賀出向中の職場、いろあわせのオフィス前にて

ソフィアで身に着けたことは、出向先でも通用した!が、・・・

滋賀出向に手を挙げた大きな理由としてあったのが、「仕事のフィールドを変えて自分の力を試してみたい!」ということ。結果から言うと、自分がソフィアで5年間身に着けてきたことは、滋賀でも大いに役立ちました。お客さんのニーズを的確につかんで、提案し、プロジェクトを回す。仕事の基本的な進め方は同じです。とくにソフィアでは大手企業を中心に担当していたこともあり、大勢の関係者の調整役としてプロジェクトを推進する中で身に着けたビジネスの基本は、フィールドが変わっても通用することを実感しました。

一方で、大きな違いを感じた面もありました。
いろあわせの中で、営業のサポート、サービス開発や、企業の研修支援、企業のパンフレット等制作物のディレクションなど色々な仕事を経験させてもらったのですが、いちばん大きなギャップがあったのは新規営業の場面での関係構築の仕方です。

ソフィアでは、それまで全くつながりのなかった企業からWEBサイト経由で問い合わせがあり、提案をして、規模の大きい取引につながることも珍しくはありませんでした。もちろん競争は大きいものの、提供できるものが相手のニーズに合っていて、提案に筋が通っていて、信頼に足る実績をもっていれば、新しいつながりをつくることは可能でした。

ところが滋賀では「誰の紹介か」「どんな関係か」など、人と人とのつながりがかなりの重みを持っていました。企業同士の関係性や、商工会議所などの団体と企業とのつながり、行政の影響力も東京よりずっと濃い。地域に根差した企業「株式会社いろあわせ」の一員として紹介されるので私もそこに入っていけましたが、もし「東京にあるソフィアという会社の小林」として乗り込んでいってもなかなか信頼を得られなかったのではないかと思います。

大企業では意思決定に多くの人が関わるため、その中の誰をも納得させる必要がありました。だからこそ、論理的であることや、実績が物を言うのだと思います。しかし、中小企業のお客様に対して提案するとき、説得すべき相手は目の前のご担当者とその上司の次はもう社長だったりと、ごく限られています。そんな場面では、どんなに筋が通った提案を持って行っても、「机上の空論」と受け取られたら話になりません。どれだけ人として目の前の相手の信頼を得て懐に入っていけるか、どれだけ相手の課題感や想いをくみ取った提案をできるかが大事なのです。

仕事を通じて関わった企業の大きな課題はやはり「人材の確保」と「人材育成」。とくに前者に関しては、若者が都市部の大学に進学して、そのまま就職し、地元に戻って来ない。地方ではどこも深刻です。いろあわせでは、就活中の学生に地元企業の魅力を伝えるイベントを運営したり、企業の研修を提案したりしてそれらの課題に向き合いました。保守的でなかなか変われない企業もある一方で、旧態依然とした組織の中で「このままじゃいけない」と前向きに戦っている担当者にも出会いました。企業規模の大小はあっても、その中の人間関関係や悩みは大きく変わらないのだなと思いました。

東京にこだわる理由って何だろう?

これまで自分が守られてきたソフィアという会社から外に飛び出し、生まれ育った首都圏から地方に出てみて気付いたことは他にもたくさんあります。

ソフィアはいわゆるベンチャー企業。あまり上下関係は厳しくなく、誰でもフラットに発言でき、自分から手を挙げて新しいことをするのを推奨する雰囲気があり、メンバーが集まれば雑談や笑いが絶えません。日々大企業のお客様と接する中で、やはりベンチャーの文化とは全然違うなと思っていました。

ところが、僕の出向先のいろあわせは、もっともっとベンチャーだった。メンバーの年齢層もずっと若く、人数は少なく、和気あいあいとした雰囲気で、組織の形も仕事のやり方もまだまだ固まっていない。

比べてみると、ソフィアは創業20周年を迎え、メンバーの年齢層も高く、仕事のプロセスやいろんなノウハウがしっかり確立され、しっかり計画的にビジネスをしています。けっこう成熟した組織だったんだ!と発見するとともに、きっとソフィアも創業当初はいろあわせのような雰囲気だったんだろうなあと感じました。

僕が彦根で8ヵ月暮らし、いろあわせで働く中で大きく考えが変わったのは、仕事と仕事以外のことの関係性についてです。

ソフィアで働いているときは、良くも悪くも頭の中はビジネスが大半占めていて、仕事に費やす時間も長かった。でも、いろあわせでは「どこまでが仕事で、どこからが仕事ではないのか」がかなりあいまいでした。そして、多くのメンバーは副業していたり、いろあわせの仕事以外の顔も持っていて、その割合も大きいのです。例えば、本業の傍らでカヌーのインストラクターをやっていたり、ボードゲームの開発してたり、美術の子供教室の先生やってたり、グラレコ書いてたり、別の会社持っていたり。

なにせ、環境に恵まれています。すぐそこには琵琶湖がある。キャンプにも気軽に出かけられる。いろあわせのメンバーにキャンプをはじめいろんなアクティビティに誘ってもらい、すっかりその魅力にはまりました。彦根に来たばかりの頃、琵琶湖を眺めては「今日の琵琶湖の顔はいい顔やわー」と言ういろあわせ代表の北川さんに対して(ちょっと何言ってるんだかわからない)と思っていたのですが、いつのまにかその言葉の意味がわかるようになり、夏の間は毎日のように琵琶湖に浸かって湖水浴を楽しんでいました。


琵琶湖で湖水浴

僕は学生の頃から、「ベンチャーに就職してバリバリ働いて、若いうちに沢山がっつりお金を稼いで悠遊自適のハーフリタイア生活をしたい」…みたいな、今思えばかなりステレオタイプな成功のイメージを持っていました。でも、滋賀で過ごしてみて、自然を楽しむことができる色々な場所だったり、人や地域との濃いつながりだったり、地方にはお金に換算できない豊かさがあることに気付いたのです。

コロナ禍で在宅勤務が中心になっているし、全国どこにいても新しい情報はネットで手に入るし、欲しい物も通販で買える。だとしたら東京に住むことにこだわる理由って一体何があるんだろう? それまで考えてもみなかった「地方で暮らすということ」が生き方の選択肢に加わった、8ヵ月の滋賀出向。20代の今、この貴重な体験ができて本当に良かったと思っています。
何より、滋賀へ出向して一番よかったのは、いろあわせのメンバーと一緒に仕事ができたことです。8ヶ月間で価値観を変えることができたのも、いろあわせのみんなが今回の出向を快く受け入れ、仲間として接してくれたからこそ、体験できたことだと思います。
僕の人生にとってかけがえのない体験と思い出を一緒に作ってくれたいろあわせのメンバーには心の底から感謝し、これからも一緒になにかやっていきたいと思っています!


いろあわせのメンバーと

滋賀出向計画 言い出しっぺの森口より

私がこの取り組みを企画したきっかけが、「人と組織を元気にします」を掲げるソフィアとして、東京に本社がある大企業ばかりでよいのか。これから先、働き方がどんどん変わっていく中で、大きな会社だけっておかしくないか?という疑問からだったことは間違いありません。しかし、その思考の途中に、縁をつないでくれた友人がいたからこそ、思考を具体的な活動につなげることができました。
私たちの仕事も、結局は縁だと思っています。お客さまにご提案して、受け入れられるも縁。今つながらなくても、5年後にその縁が再びつながることもある。縁をつくるのは、やはり人。問題意識を共有し、正面から向き合って意気投合し、次に進んでいくのは、人の気持ちにほかならない。小林くんは、そういった意味でも、縁を太く拡げてくれたのだと思います。
一見するとただの思いつきにしか見えない企画を信じて、見ず知らずの土地に一人飛び込み、新たな視点や経験を持ち帰り、そしてひとまわりもふたまわりもたくましく戻ってきてくれたことを嬉しく思うとともに、その勇気と行動力に心から感謝しています。
わたしたちソフィアにとって、人とのつながりは、代えがたい財産です。次の展開に期待しつつ、また新たな縁を紡いでいくような取り組みを推進したいと思いました。
いろあわせの北川さん、そしてみなさんもありがとうございます!引き続き企みましょう。

株式会社ソフィアでは一緒に働く仲間を募集しています

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