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元アパレル事業部長が介護福祉に転身した理由。【前編】

シグニフィには、さまざまな業界から転職してきた社員がいます。

2018年に入社し、生活リハビリデイサービス「りふり」を運営するビジネスソリューション本部の山縣信幸さんもその一人。

前職は、大手アパレル企業の事業部長だったという山縣さん。勤続20年、華やかなアパレル業界でのキャリアを捨てて、まるで畑違いにみえる介護業界への転身をなぜ決めたのでしょうか。現在の仕事と、これまでの経緯について詳しく話を聞きました。


高齢者がデジタル活用できない現実。

山縣さんは、生活リハビリデイサービス「りふり」2店舗の運営に関わりつつ、新規事業の企画や立ち上げなどで大忙しです。さらに、9月からは総務省が推進する「デジタル活用支援推進事業」の一貫として、高齢者向けタブレット教室がスタートしました。

ーーなぜこの取り組みをすることになったんでしょうか?

コロナ禍でリハビリ施設やデイサービスに通うことができなくなってしまった人がたくさんいて、「歩けなくなってしまった」とか「家に引きこもって認知症が進んでしまった」とか、そういう話を聞くたびに、これはなんとかしないといけないと考えていました。

りふりに通うことができなくなった利用者さまのご家族からも、電話だけでもしてくれないかという話があって。電話だと本当に安否確認しかできないので、Zoomを使ったオンライン・デイサービスをはじめることにしたんです。ところが、Zoomを使おうにもご自宅にインターネット環境が整っていなかったり、タブレットが使えなかったり、デジタル機器への苦手意識だったり、いろいろな課題が浮かび上がってきました。それなら、先にデジタル機器の使い方の講習会を開いてみたらどうだろう?と考え、その流れで辿り着いたのが、総務省が推進する「デジタル活用支援推進事業」でした。

※総務省のデジタル活用支援推進事業とは?:高齢者の皆様のデジタル活用に関する不安を解消することを目的に、高齢者等がデジタル活用について学べる講習会などを実施するもの。シグニフィは、2021年度の実施団体として採択されました。

――短期間で資料を準備して申請したとか。

大変でしたよ(笑)。僕たちは二次募集に応募したんですけど、一次募集ですでに採択されていたのは、ソフトバンクさんやドコモさんのような大手通信社がほとんど。うちのような小さな会社が執行団体として採択されるのか不安でしたね。

ターゲットは「ギャップ・シニア」と「ケア・シニア」

――打ち出した企画のポイントは?

僕たちは普段からシニア層を、「アクティブ・シニア」「ディフェンシブ・シニア」「ギャップ・シニア」「ケア・シニア」という4つに分類しているのですが、高齢者向けの講習会はアクティブ・シニアが対象になっていることが多いんです。

アクティブ・シニアは高齢者全体の25%くらいなので、この事業をやりきったとしても、全体の4分の1の人にしか届かない。それ以外の人たちに向けた内容を充実させないと国が考えているデジタル活用支援は広がっていかないんじゃないかと考えました。それで、ギャップ・シニアやケア・シニアの人たちを対象にすることにしたんです。りふりには毎日約40人の人たちが来てくださっていたので、まずはデイサービスに来るご利用者さま向けと近隣住民の皆さま向けと分けて、2軸で講習会を開くことにしました。そこに葛飾区が賛同してくださって、連携・協力することが決まったことも強みになりました。

――採択された時はどんな気持ちでしたか?

入社してからはじめて達成感を味わいました。「りふり」の立ち上げも途中参加で、自費サービスも中途半端だったので、やっと1つ達成できたな、と。

シグニフィに入社してから、困っている人のために仕事をしているという感覚がより強くなったんですけど、この事業がうまくいけばより多くの人の役に立てるんじゃないかと思いました。




健康のオムニチャネル化を目指して

――今回のデジタル活用支援推進事業を行う目的は?

講習会に参加していただき、最終的には参加者の皆さんにマイナンバーカードを登録してもらえるようなスキルを身に付けてもらうことが目的です。それを講習内容に盛り込むのが、デジタル活用支援事業の条件でもあるんですよ。

僕の思いとしても、りふりの目指す理想形としても、マイナンバーの活用は必須です。今、国の医療体制のひっ迫や医療費の公費負担の増加が問題になっていますが、今後はできるだけ健康な人を維持していくことが重要になっていきます。マイナンバーで、一人ひとりの健康・医療・介護の状況を連携・管理することができれば、医療にまつわる手続きの煩雑さを解消したり、医療従事者の皆さんに必要な情報を集約したりすることができます。健康維持の観点からも、メリットはたくさんあります。

そのために健康情報の一元管理は必要だと思っているし、今回の取り組みがその一部分を担っているんじゃないかと自負しています。



デジタル支援推進事業のその先に期待しつつ、次回は、山縣さんの経歴に迫ります!

>>【後編】へつづく

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