新卒入社は人生で一度きりの片道切符！？

こんにちは。シーズアンドグロースの樋口です。

シーズアンドグロースという会社は、企業に採用活動のアドバイスをしたり、どうしたら良い採用ができるのか、時には就職活動中や（就活をこれから控える）学生のみなさんともお話しながら、一緒になって考えている会社です。

さて、今回のブログタイトル「新卒入社は人生で一度きりの片道切符！？」について。
何が言いたいかというと、「新卒入社とは、ひじょーーーに貴重である」ということ。（これから当たり前のことを言います。当たり前注意報発令！）

私自身、人生において、どんなチャレンジでも「何歳になっても遅すぎることはない」「何度でもやり直すことはできる」と思っています。ですから、ジュリア・ロバーツ演じるコールガールが、しぶ～い実業家（リチャード・ギア）の手によって、可憐な女性に変身する「プリティ・ウーマン」とか大好きです。はたまた、48歳の一般人だったが、ふとしたきっかけで世界的なＣＤデビューを果たすことになるスーザン・ボイルのシンデレラストーリーもいいですよね…。

話は逸れましたが、人生は何度でもやり直せるものだと思ってます。ですが、新卒入社は、人生でたったの！一度きり！です。テレビゲームでリセットボタンを押すように転職してしまった瞬間、「新卒」というタグが外れてしまい、一生手に入れることはできません。（起業でもしない限り）中途のタグがその後のあなたに待ってます。

「新卒とか中途とか関係ないじゃん。」 確かにそうかもしれません。（そもそもWantedlyという媒体は転職活動としても使えますし）ただ、採用コンサルタントとして仕事をしていて感じますが、採用する側の企業というのは、新卒と中途に求める期待値が異なることが非常に多いという事実があること。そして、ここからが今回伝えたかったことです。

「新卒は会社の10年後をつくる存在」

では、新卒と中途で企業が求める期待値とはどんなものでしょうか？大雑把に言えば「想い」か「スキル」です。もっと言うと、多くの企業では中途に求めるのは即戦力、すぐに活躍する人材。一見すると聞こえはいいかもしれませんが、あながちそうでもないのです。中途人材というのは「前職の経験」が色濃く残っています。前職企業の物事の考え方や価値観、仕事の進め方、お客様への向き合い方など、目に見えない部分で無意識に前職の影響を大きく受けているのです。そして、この「前職の経験」とは簡単に変わるものではない。ですから、新天地を求めて転職をしても、転職先の色（価値観など）が肌に合わず、また短期間で転職に至ってしまうということも少なくない、そうしたリスクをはらんでもいるのです。企業としても、せっかく採用した中途人材が、自社の考え方に合わず、その人が持っている能力をフルに発揮できない…なんてことも実際に起こっています。そもそも、中途が豊富な社会人経験があり即戦力になるほどのスキルを持っているだけなら、多くの企業は新卒採用をせず中途一本で採用活動を行うでしょう。

ではなぜ、企業は新卒採用を行うのか？それは先述したとおり「想い」を企業は重要視しているからです。中途人材が色鮮やかに色づけされた「美しい絵画」であるなら、新卒人材は「真っ白なキャンバス」。採用する企業としては、自社の価値観（経営理念）や成し遂げたい未来（企業ビジョン）、お客様への向き合い方など、新卒という真っ白なキャンバスに企業独自の色を重ねていくことができるのです。企業とは、お客様や社会に対して「独自の価値」を発揮するからこそ、永続的に存在することができます。例えば、30歳で起業した人が「独自の価値」で企業を成長させていったとします。ただ、その人が会社に関われるのはせいぜい創業40周年ぐらいでしょうか。そのころには世代交代をし、創業者から次の人材へ会社を引っ張っていく人間が変わるわけです。その時、創業者の他に企業「独自の価値」を理解し体現できる人間がいなかったら…？その会社は全く別の会社となってしまう、最悪な場合、その企業は淘汰され、消えてなくなってしまうことになるかもしれません（かなーり極端なことを言っています）。だからこそ、企業は独自の色、企業ＤＮＡを受け継ぎ、自社の未来をつくっていける仲間として新卒人材に期待しているのです。「新卒は会社の10年後を創る存在」こう書いたのはそうした意味です。

「一度きりの片道切符をどの会社で使うのか？」

新卒での就職活動を行っているみなさん。ぜひ、あなたが持っている片道切符を大事にしてください。あなたが最初に働く先として選ぶ会社が、あなた自身のその後の人生において価値観や考え方に大きな影響力を持つことになるかもしれません。

※今ブログ内での新卒・中途の違いについてはあくまで一般論のお話です。
　上記と異なり、中途でも中長期で大活躍されている人材、上記に囚われない企業も
　存在することはご認識ください。