ビジネスにおいて大切なものは、市場選定・戦略・マーケティングなど色々挙げたらキリがないが、僕が最も大切なのは、情熱だと思う。
いくら高いスキル・知識を持った人が集まっても、誰も情熱を持たないビジネスは、せっかくのスキル・知識がプロダクトに還元されない。「疲れたし、この程度でいいか」と妥協が生まれる。
その結果、ユーザーファーストを達成するための仮説検証・試行錯誤が不足して、誰も幸せにできないプロダクトがリリースされてしまう。
情熱はビジネスにおいて、最後までやりとげる粘り強さの源泉になる。特に新規事業は、どれだけ緻密に企画しても、想定外の苦労・困難が生まれる。
そんな時に自分の持つスキル・知恵を最大限に発揮させるのが、情熱だ。情熱は時として、自分の限界以上のポテンシャルを引き出してくれる。
とはいえ「気合」「根性」「情熱」のような少年漫画に出てきそうな暑苦しい言葉は、正直バカにされがちだ。特に今の20代前半に言ったら、鼻で笑われるどころか「何言ってるんだ、こいつは」と白い目で見られること間違いなし。
確かに、情熱は「情熱を持て」と言われて持てるものじゃない。
なぜなら、情熱は仕事に没頭した結果生まれるもの。ミスチルではないが、気がつけばそこにあるものなんだ。
目の前のプロダクトを通じてユーザーと向き合った結果、生まれるものであり、情熱が足りてないと思ったら、ユーザーファーストが足りてない証拠だ。
だから若い子にマネジメントする時は、頭ごなしに「情熱を持て!」と言うのではなく、「結果的に情熱を持てればいいよね。逆にそうなれないのはどうして?」と課題提議するのが大事だと思う。
ビジネスは地頭・スキルみたいなハード面も大事だけど、やっぱり情熱・覚悟・根性みたいなソフト面が大事なんだ。