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「Insurtech Connect 2018 in ラスベガス」のサマリーをお送りします!

Insurtech Connect 2018が10月1日〜3日@ラスベガスで開催されました(現地レポート)!!

トップの画像からも分かる通り、会場全体がとてもかっこよく、ワクワクするオープニングでした。保守的なイメージのある「保険」のイメージ真逆をいく演出に驚かされます(オフィスに遊びに来ていただいたときに動画もお見せできればと思います!)。

Insurtech Connect 2018 概要

主催はコンサルティング会社のOliver Wyman(親会社は米大手保険グループのMarsh & McLennan Companies)。

Insurtech Connect(以降、IC)は今回で3回目の開催で、なんと今年の参加者は6000人超
IC2016参加者が1800人、IC2017参加者が4000人のため、年々“Insurtech”に関する注目が海外では増していることが分かります。

主な参加者は、生保・損保の保険会社、Insurtechスタートアップ、システムベンダー、そして投資家。

プログラムは大きく分けて、①午前中の全体セッション、②午後からの個別セッションで構成されており、個別セッションは同じ時間帯に5つ程同時並行で開催されるため、全てを見るのはなかなか大変。
スポンサーセッションのほかに、急成長中のスタートアップCEOによるセッションなど、個別セッションも充実していました。そのほか、会場には、Insurtechスタートアップやシステムベンダーのブースエリアも設置されていました。
※各セッションの内容については、こちらのページ( https://insuretechconnect.com/agenda )から確認いただけます。

2018年の傾向

主催者によると、年々、保険会社からの参加が増えてきており、これまでの損保からの参加者に加え、今年は、特に生保からの参加者が増加してきたとのこと。

これまで損保からの参加が多かった背景には、Insurtech自体がある程度保険へのニーズが顕在化している「物の保険」である損保で先行して普及してきたことが挙げられます。例えば、1日だけカメラに保険をかける等のサービスなど。一方、生保は損保と比べ契約期間も長くなることや、丁寧なライフプランニング等のコンサルティングが必要とされていることからテクノロジーの活用が進んでいない側面があったと思われます(アメリカでも生保はオンラインよりも人を通じた販売・契約が大多数)。

スタートアップでは、保険に関連する「様々なサービスを提供する会社」が増えてきているようです(商品開発・販売・マーケティング・保全・健康関連等々)。さらに、Insurtechスタートアップの中からも、しっかりと収益が伸びているところ、IPOが視野に入っている企業が増加しているようです(あくまでもアメリカの状況で日本でのInsurtechの盛り上がりはこれからですよね!ワクワク)。

保険業界の今後

全体セッションでは、今後、伝統的な保険業界のプレーヤー(保険会社、既存代理店・ブローカー等)は、Insurtech企業が提供する新たなサービスを脅威と捉えるのか?そうではなく、コラボレーションにより価値を共に創っていくのか?選択して行く必要があることが強調されていました。

さらにInsurtech企業に加え、異業種のプラットフォーマー(Amazon、楽天、等々)が保険分野へ進出していることから、保険業界は大きな転換点にあることが伝えられていました。特にアメリカでは、Amazonと投資家として有名なウォーレン・バフェットの会社であるBerkshire Hathawayが保険事業に参入することが報じられた影響もあり、異業種参入を身近に感じやすいのかもしれません。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-06-20/PAMK5ASYF01S01

カンファレンスの発表

全体セッションの中では、異業種参入としてCredit Karma(北米中心に若年層8000万人が利用する信用情報参照サービス)CEOが保険分野参入を発表。Credit Karmaが持つ信用情報を活用し、これまでの保険業界ができなかったリスク分析のもと最適価格の保険を提供していくそうです。

また、大手Insurtech企業のLemonade(アメリカでオンライン家財保険を提供)のCEOは、

「200年、300年続く巨大な保険産業において、これからは『人ではなくボット(Bots not Brokers)』、『アクチュアリーではなくAI(AI not Actuaries)』の時代が到来しようとしている。LemonadeではAIを活用し、1人の人間(従業員)に対して2500契約を扱うなど効率的な経営が行われており、これまでの保険会社とは大きく異なる。 今後、Lemonadeでは様々なデータポイントを活用して顧客ごとにより詳細なプライシングを提供していく予定」

などを話されていました。

日本のInsurtech業界はどう進むか

全体的なカンファレンスの印象として、アメリカは日本のInsurtechの取り組みと比べ5年先を走っている印象でした。日本では、大手保険会社の一部でInsurtechに関するリサーチの活発化や海外Insurtech企業への出資も昨年頃から出始めましたが、まだ業界全体でも、「Insurtech」という言葉自体が十分に浸透していない状況です。

今後数年をかけて、メディア等で事例が紹介される中で「Insurtech」という言葉は普及していくでしょう。イメージとしては4、5年前のFintechに近い状況です。アメリカでは実際に多くの保険会社とInsurtechスタートアップとのコラボレーション、Insurtechスタートアップ企業自体の数も急速に増えている状況です。弊社も参加した米国有数のAcceleration ProgramであるPlug and Playでは、いまInsurtech分野のスタートアップからの応募がアメリカでは最も多いらしいです。

加えて、日本では「InsurtechはFintechの一部」という見られ方がまだ大半かと思いますが、アメリカでは明確に一つの分野として成立している印象がありました。アメリカ自体の保険産業が大きいこと(日本の約3倍)やスタートアップ企業も次から次に誕生するカルチャーも大きいと思います。ただ、日本も保険産業はアメリカに次いで2位(中国は3位)と非常に大きな産業であることに変わりはないので、テクノロジーやデータ活用を通じたInsurtechが日本でも今後大きなテーマになるのではないでしょうか。

以上、「Insurtech Connect 2018 in ラスベガス」のサマリーをお送りしました。

最後に、、、

Sasukeでは、手軽に保険を選んでもらいたいとの思いで「コのほけん!(旧:ドーナツ)」を開発しています!

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