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【人との繋がりが人生を豊かにする】と想うから、地域と一緒に課題に取り組むのです。

地域とつながるって…

福祉業界では【地域に暮らしている人たち】と【福祉サービスを利用している人たち】が共に過ごせる社会を目指すことがとても大切で、それをテーマに日々、取り組みをしていると思います。

その一方で、一体どのような形で地域との繋がりを作ればいいのか、手探りなところも正直あると私は思います。


私たち特定非営利活動法人さらプロジェクトでは、情報弱者の支援から事業がスタートしております。

特定非営利活動法人としてスタートした2000年当時は、世の中ではちょうど仕事でPCを使うことが当たり前になりつつあるころでした。
当時私たち法人は杉並の地域の人へのIT教育を行っており、地域との繋がりとして活動をしていました。

現在は対象を情報弱者から働きたいと思っている障がい者へシフトしており、就労移行支援事業所としてさら就労塾@ぽれぽれは世田谷、豊島、台東の3か所、神奈川県横浜市で1か所で活動を行っています。

それぞれの地域の方々と協力をしながら障がい者の就労という課題に取り組んでいます。

今回はそんな【さらぽれと地域が繋がり、良い相乗効果が生まれたお話】をしていきたいと思います。


地域との出会いのきっかけ

2016年6月頃、私は横浜施設長として横浜事業所に着任したばかり。
当然横浜地域の事は知らないことばかりな状態でした。
その当時、さらぽれで訓練をしている方々が企業などで実際にお仕事体験をする、という実習の機会がほとんどない状態でした。

何とかして訓練生のために実習の機会を作りたい・・・と考えている中、前任の施設長から「鶴見郵便局というところが訓練生の実習先になるかも・・・」という話を聞き、職員と共に訪ねてみようと話していました。

その後スタッフの一人が実習機会のご協力のお願いに鶴見郵便局を尋ねたのが最初のきっかけでした。

鶴見郵便局を訪問したスタッフが、【実習の機会が障がい者の就労のために必要なこと】を強烈に熱意を込め訴えたところ、興味を抱いてくださり横浜事業所に訪問していただけることとなりました。

実際に横浜事業所をご見学いただくと、我々の活動にとても共感してくださり(まことにありがたいことです)単なる実習の機会ではなく、【地域イベントを盛り上げる共同運営者】として訓練生が活躍する機会を作ることに繋がりました。

結果的には2016年と2017年の2年連続で共同イベントをさせていただきました。

地域貢献イベントの運営側として携わる

2017年4月、鶴見郵便局の方から「今年も地域イベントをやりたい。訓練生に協力をしてもらえないか。」という提案を頂きました。

もちろん二つ返事で快諾し、まずは企画コンセプトの説明会を実施するような形で会社見学をしに20名近い訓練生と鶴見郵便局を尋ねました。

期間としては約4か月。

【地域の子供たちに夏休みの楽しい熱い思い出を作ること】
をコンセプトに、まずイベントタイトル名を考え、各団体(鶴見郵便局、地元消防団、企業)と協力しながら、訓練生と運営・準備に取り組み始めました。

2016年度も同様な取り組みをしておりましたが、その時の役割は会場案内、運営サポートメインでした。

2017年度は企画規模を大きくし、地域団体も巻き込む形でそれぞれの良さを持ち寄り、子供たちに楽しい夏の思い出を作るために日々奮闘しました。

今回はリーダーとは別に3部門に分かれ準備を進め、【営業】【広報】【実行】とそれぞれの役割がありました。

【営業チーム】は参加児童へのお土産を協賛してもらうために営業活動をしたり、参加児童を増やすために子供たちが通いそうな教室へ電話をかけたりもしました。

【広報チーム】は多くの方に参加頂くためにもブログの立ち上げをし参加団体へのインタビューや準備期間の取り組みなどを紹介しながらイベント当日前までに盛り上げを担いました。

【実行チーム】は実際の学童などの参加団体へお知らせ通知を作ったり、当日の会場地図やタイムスケジュールを作ることや備品を準備することなど様々なところの下準備を頑張ってくれました。

イベント当日は午前、午後で約600名の子供たちに参加をしてもらうことが出来、無事に事故もなく訓練生のみなさんも任された当日運営も遂行することが出来ました。

イベントを振り返って

このイベントの振り返りを訓練生と行った際、

「地域の色々な人と一緒に取り組めたことが非常に大きな経験や自信につながった!」

と話している方が多くいました。
私たちは日頃、職場を想定した訓練していますが、他団体と取り組むことでより実践の経験が出来る貴重な機会に繋がりました。

4か月前は人と話すことが苦手でとても緊張が強かった方が、合同会議できちんとした報告ができるようになったり、訓練生自ら企画書を作り、イベント参加児童を増やす方法を考えたり、外部機関との時間や日程調整の交渉を行うなど、実際の活躍ぶりには支援者としても本当に驚くことも多かったです。

今まで知らなかったことを知る機会や、他業種の方と交流することで経験がなかったことに挑戦をしたりする機会が、彼らにとってはとても有意義な実践の場になりました。

一人ではなく、チームで何か事を成すことの意味も今回のイベントを通じて伝えることが出来たと思います。

とてもいいチームだったと思いますし、彼らが多くの地域の人と関わるなかでの人として成長していく姿を強く感じました。

この機会を作ってくださった地域の皆さんにもとても感謝をしています。

人とつながることの豊かさ…

私たちさらぽれだけでは出来ないことは実はたくさんあります。地域の人の協力をもらうことでそれらが実現できることを実感しています。彼らの人生の豊かさにもつながるのでないかと思っています。

福祉というのは高齢者や障がい者のイメージが強くあるのかなと思うことはありますが、私は
福祉=地域社会が豊かになること
だと考えています。
私はこれからも地域との繋がりを大切にしていきます。

最後に・・・・。
このイベントを通じて、私自身も人との繋がりで人生を豊かにしてもらった一人なのかもしれません。

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