はじめに
SandBox Inc. CEOの菊地です。
今回は弊社の創業に至る原体験をお伝えしたい、という思いに加え、
自身の体験を改めて言語化してみようという考えで、執筆することにしました。
あくまでも現時点の考え方なので、今後もその都度アップデートはしていきます。
少しでも弊社のことを知っていただいて、
新たなメンバー、パートナーとして良い縁に繋がればと思っています。
学生時代とオンラインゲームとの出逢い
時は、地元の埼玉県で中学校に通っていた時代に遡ります。
当時は地元でも有数の荒れた学校に通っていました。
いじめが毎日のように行われていて、警察が来るとか、他校の生徒がバイクで乗り込んでくるとか…。
今ではドラマかな?と思ってしまいますが、そんな学校でした。
そのような環境下では、決して楽しい学校生活にはならず、少し不登校気味な時期もありました。
そんななか、僕が尊敬していた先輩から、オンラインゲームを紹介されます。
かなりの人気を誇っていた、メイ○ル○トーリーというタイトルです。
ハ○ゲームなどで簡単なブラウザゲームは遊んだことがあったものの、
本格的なタイトルはこれが初めてでした。
オンラインゲームを通じた仲間との出逢い
最初は先輩にレクチャーしてもらいながら遊んでいましたが、
そのうち自分で試行錯誤するようになってきました。
どこの狩場が良いとか、どんなスキル振りが良いとか。
少しずつ慣れてきたときに、敵に攻撃されて今にも倒れてしまいそうなプレイヤーを発見しました。
咄嗟に助けに入ったところから、出逢いが始まりました。
無事に敵を退けた後、とても感謝されました。ゲームとはいえ、自分のキャラクターが倒れてしまうのは気持ちの良いものではなく、ペナルティもあります。
オンラインゲームを通じて、人に感謝される、またそこから良い関係性になっていく、というある種の成功体験がその世界に熱狂させる大きなキッカケとなりました。
以降、数多くのオンラインゲームを渡り、多くの人と繋がることができました。
元海上自衛官、自動車販売会社の社長、介護福祉士、トラック運転手などなど…。
15歳程度の少年が、自分よりも一回り〜二回りぐらい年上の人たちと、対等に会話し同じ目的の為に、ともに戦い、色々な会話をする、という体験はとても強く刺激的でした。
自分が知らないことを沢山知っていて、世界が広がるような感覚だったのを今でも覚えています。
支えられた自分
いつしか、学校から帰ってすぐにオンラインゲームの世界に行く、という生活になりました。
それがもはや、生きるモチベーションだったと言っても過言ではありませんでした。
あの世界なら、嫌なことが忘れられる、自分が必要とされる、と思っていたのでしょう。
高校時代までそんな生活を送っていて、大学受験をキッカケにそのゲームからは離れました。
その頃はもう地元から離れたところに通っていて、精神的な支えが無くとも問題なくなってました。
プロゲーマーとなる
大学時代には純粋に、もっと強くなりたいというのが大きなモチベーションとなっていました。
今ほどではありませんが、「eスポーツ」という考え方はすでに存在していて、競技として捉え始められていました。
僕自身もその考え方のもと、日々練習を積んでいった結果、当時アジアでもトップクラスだった、日本のチームに入ることができ、ここからプロとしての道に進んでいきます。
メンバー技量の高さ、大会のタイミングなど、様々な要因が重なり、運良くアジア大会に出場が決まり、そこから準優勝まで登り詰めていきます。
世界大会にも招待され、海外の強豪チームとも戦い、親睦も深めることができました。
それらが起点となり、国内大手のプロチーム入りを果たすことになります。
東京ゲームショウなどの大型イベントで試合解説としての登壇、専門誌や番組の出演などもしていました。
この頃には、ゲームは単純な娯楽としてではなく、ひとつの大きなコミュニティであり、周囲に還元していきたいという想いが強かったように思います。
SAOの衝撃
SAO(ソー○アート・オ○ライン)との出逢いで、今まで感じていたことに解が出た気がしました。
作中では、VRMMO(完全没入で現実と変わらない感覚でプレイできるMMO)がテーマとなっています。
この小説を読んだとき、まず感じたことは「この世界に行きたい」でした。
単純に行きたいというのもあるものの、何かその裏には今までの体験が大きく関わっている気がしてました。
それがようやく言語化できてきたように感じています。
真のコミュニティ、生活圏を創ること
SAOと出逢い、「この世界に行きたい」と思った裏には、
中学時代以降、オンラインゲームでの生活が大きく関わっていると考えています。
当時の体験から、人には居場所(コミュニティ)が必要だということが肌感覚で理解していました。
それなら、ゲームでいいのではないか、自分もゲームで救われたのだから。
と考えてしまいますが、そうではないのです。
今のゲーム、ひいてはインターネット世界は、どうしても「現実逃避」的な側面が大きいです。
あくまでも軸足はこの現実世界にあって、インターネットはその補助的な存在であると。
それでは真の解決にはならないと僕は考えています。
この現実世界から軸を移せない影響で、息苦しさや生き辛さを感じている人は大勢います。
世界に自分を合わせようとするのではなく、自分に世界が合わせようとしてもいいのではないかと。
完全没入の現実世界と感覚が変わらない、もうひとつのリアルが完成すれば、
そこで生活することも、仕事をすることもできるようになるのではないかと考えています。
今までとは違う人格(キャラ)を持ち、新しい自分として生活することもできるようになります。
それぞれの幸せの形にあった道を選び、生活できる世界を僕は創りたい。
おわりに
2017年2月にSandBox Inc.は創業しました。もうすぐ一年半が経とうとしています。
僕たちはそんな想いを持ち、「フルダイブ」の実現を目標に、脳波解析事業を手掛けています。
仲間になってくれる方を募集しています。
・脳波解析エンジニア
・企画
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形態は正社員、業務委託(複業)、インターンなど問いません。
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