2008年に設立された「株式会社SAL(以下:SAL)」。WEBコンサルティング会社として実績を積み重ねてきた会社だが、2022年11月に在宅で働くママさんを活用することで、企業の事業推進及び経営課題の解決を目指す「remodooo!(リモドゥー)」を新しくリリースした。
ハイキャリアなママさんを200人以上活用、ママさん活用を最大化させる『remodooo! 』をリリース
remodooo!では、従来の正社員だけで構成された組織体制に革命を起こし、営業活動の推進や、既存体制の強化といった各企業が抱える課題を解決するための人材活用コンサルティングを提供している。これまで累計200人以上のママさんに働く場所を提供し、企業の課題解決に貢献してきた。
日本の労働人口減少と、働きたくても働けない女性の増加という2つの社会問題解決にも繋がるremodooo!。今回は、このサービスが生まれた背景について代表の魚住よりお話します。
相次ぐ社員の離職による経営危機
(写真:株式会社SAL 代表取締役 魚住琢)
なぜこのサービスを始めたのか、そこには会社自身の苦悩の歴史が隠されているという。SALはWEBサイト制作を主要事業としており、在宅ママさんを導入するまでは残業がとても多い会社だった。
社内でIT化を推進し作業の効率化を目指すも、なかなか上手くいかず離職者が重なった時期もある。社員の負担を減らすために外注を頼むようになると、今度は外注費で経営が圧迫され営業利益がほとんど残らない結果に。
加えて、良い人材を確保しようにも社内では採用専門のチームがなく、片手間で管理部が採用活動を行っていたため採用に力を入れることもできなかった。それ故に、採用できても社員が定着しないという厳しい状況が続いたという。
そんな悪循環が起きていた時期を、代表の魚住は「当時何度も『会社を畳まなければいけないかもしれない』と考えていた」と話す。
このような問題は珍しいことではない。中小企業には人事専門職を用意することが難しいという背景がある。人事・経理・総務といった管理業務それぞれの専任を正社員で雇っていては、会社の経営が圧迫されてしまうことが主な要因だ。
この状況に危機感を持ち、打開するため「より良い人材を獲得するため社内に採用チームを構築しよう」と魚住は決意する。
しかし、決意はしたものの、改めて振り返ると人事専門の正社員を雇う余裕はSALにはなかった。解決策を模索する中で、出会ったのが在宅で働くママさんたちだった。育児などの理由により出社して働くことができないママさんたちの中には、人事やWEB制作などのスキルを持っている方がたくさんいたのです。
結果として、人事経験のあるママさんはすぐに見つかり、採用活動の委任を開始することができた。
在宅ママさんの活用がもたらした嬉しい変化
採用活動をママさんに依頼することで、SALは一人当たりの採用コストを120万円から20万円まで減少させることに成功する。
今まで会社にとって「何でも屋」になっていた管理部の社員から採用業務を剥がしたことで、今度は管理部が社員の教育プログラムを考えたり、生産性を上げるための取り組み等へ注力することができるようになった。
他にも、ITツールに詳しいエンジニアのママさんを採用し、生産性の見える化を推進したことにより残業もほとんどなくなり、社員の離職率は大幅に改善されたという。
在宅ママさんの活用によりあらゆる課題を解決できると考えたSAL当社は、WEBサイト制作チームも在宅ママさんで構築することに挑戦する。
その結果、ディレクター、デザイナー、コーダーなどあらゆる職種の方を時給1500円程度で採用でき、外注費が大幅に減少したことで、営業利益率を一桁台から二桁台に上昇させることにも成功した。
このように採用、エンジニア、WEBサイト制作など多数の領域において在宅ママさんを有効活用できたおかげで、SALはどんどん良い方向に変わっていった。
そして、この在宅チーム構築ノウハウを、当時のSALのように人材活用で悩んでいる他の企業にも提供したいという思いから「在宅チーム構築支援」は始まった。
「在宅チーム構築支援」の立ち上げについて当社代表の魚住は次のように語る。
「私が抱えていた悩みは同じ中小企業の経営者の方も抱える悩みだと思ったので、この解決策を提供したいと思いました。経営者の辛い悩みを少しでも軽減したいという気持ちがありましたね。人問題はとても苦しいので、それで弱っていく経営者の方を解放してあげたいです。やりたい事業に積極的にトライしていく環境を作っていく中で、社員のスキルアップ、残業時間の減少、生産性アップに繋げていきたいと思いました。」
在宅チーム構築支援のスタート
(写真:remodooo!サービスの相関図)
人材活用に悩む企業と、働きたくても働けないママさんに働く機会を提供するサービスとして「在宅チーム構築支援」がリリースされた。
このサービスは1年で10社以上の企業様に導入いただくことができたという。
現在ではSALと同じWEBサイト制作会社だけではなく、税理士法人や映像制作会社、印刷会社や人材派遣会社など幅広い業界のお客様に導入いただいている状況だ。
映像制作会社を経営されているお客様から、実際に寄せられた声を紹介する。
「これまで、業務委託の方に営業やアシスタントをお任せするという発想はありませんでした。人の使い方や動かし方がわからない中で一緒に在宅ママさんの運用を行ってくれるのでとても助かっています。やらなければならないことで動けていなかったことも一緒に動かしてもらえ、導いてもらえています。」
1人社長で会社を経営されていたお客様ですが、在宅ママさんを活用して営業活動を推進することに成功した。
サービス名とロゴを一新し、次なる目標へ
(写真:リニューアルしたremodooo!のロゴ)
「在宅チーム構築支援」は2022年11月に「remodooo!」へと名前を変え、ロゴも一新された。
「企業の在宅(Remote)チームが機能するよう、Do(実行)する」というコンセプトのもと生まれたremodooo!。
ロゴの中にある3つの”o”は、お客様・在宅で働くママさん・SALを表している。
3つの”o”を無限マークとすることで、そこから生まれる無限大のエネルギーを表現した。
今後の展望について魚住はこう話す。
「47都道府県365社にremodooo!を提供することが目標です。各地域で新しい事業を生んでいきたいですね。在宅チームで会社を構築できるようになることで、新規事業をトライしやすい環境を作ることができます。将来的には新規事業を一緒に何らかの形で携わっていきたいと思います。」
SALは「わがままに生きる人を作る」という経営理念のもと、お客様のわがままをWEBコンサルティングや在宅チーム構築支援という手法を通して叶えてきた。
今後も多くの企業の人材活用を支援し、ママさんたちにスキルを活かして自分らしく働くことができる場を提供していく予定だ。