3/8の世界女性デーに合わせて、「子育て中のキャリアについて考える座談会」を開催しました。韓国在住のメンバーを含め、ママ社員3名がオンラインで参加しました!
Moe:秘書。3児の母。長男の「小1の壁」に直面中。2017年入社。
Rie:秘書。2児の母。2021年より韓国からフルリモート勤務。2019年入社。
Kyoko:広報兼D&I推進室長。1児の母。2019年入社。
キャリアアップってそもそも何?
Kyoko:私がまずこのメンバーで考えてみたいのが「キャリアアップ」っていう言葉の意味です。以前、PRESIDENT WOMAN「ダイバーシティ担当者の会」に参加したときに聞いたのは、「日本の女性は管理職になりたがらない」という話。女性管理職を増やそうと思っても、そもそもなりたがる人も少ないのが、ジェンダーギャップ指数の低い日本の現状だと。でも私の中ではキャリアアップ=昇進ではないんですよね。たとえば、いま未経験で広報という仕事をしていること自体がキャリアアップなんです。
Moe:私も同じですね。役職がついたからキャリアアップ、ってわけではない。
Rie:そうだね。自分ではできることが増えたらキャリアアップ。だけど、あくまで評価って他人がするものだから、他人が評価するときは役職も大事だよね。
Moe:そうだね。
Kyoko:職務経歴書に書けるようなこと。
Rie:そうそう。たとえば面接に同じようなことをやってた人が2人来て、実際の仕事ぶりはわからないとなったときに、チームのマネジメント経験あり、っがあったらプラスの判断材料にはなるよね。
Kyoko:そう考えると、転職を前提としているか、っていう指標もありますかね?
Rie:そうだね、転職もある。でも、誰だってこの先自分の会社がどうなるかなんてわからないじゃない?だから、人生においてどうしておきたいか、っていう意味では、役職も必要なのかな、とも思う。
Moe:役職あればプラスになることはたしかだもんね。
自分の「市場価値」って考えたことある?
Kyoko:お二人は「自分の市場価値を上げたい」って考えたことありますか?
Moe:市場価値かぁ。私は「自分の会社での価値」を重視してきたかな。私がいたら会社にとっていいのか、私がいたら助かるのか。市場っていうとマーケットでしょ?ちょっと私には大きすぎるかな。
Rie:私はステップアップのチャンスがあれば上げておきたかったかな。前職ではそのチャンスがなかったの。チーム内でのマネージャーの人数が決まってたから、その人たちがいなくならない限り、ポジションがない。
Kyoko:評価自体も難しいですよね。秘書みたいなバックオフィスは、数字がつく仕事ではないじゃないですか?
Rie:そう。全ては担当している上司がどう思うか。だから、秘書のマネージャーにも判断できないの。
Moe:上司から感謝されても従業員から悪く思われることもある立場だからね。上司を守るために、自分が悪役になって他のひとを敵に回さなきゃいけないこともある!その相手がもし秘書のマネージャーだったら、評価はされないよね。
Kyoko:深い…。私は、「市場価値」がひとの魅力をはかる物差しになるってこと自体、サクラグに来るまで考えたこともなかったんです。そういう風に他人や自分を見たことがなかった。たぶん、主婦で自分の「市場価値」について考えてるひとって本当に一部で、そういう考え方をするかどうかによっても復職時の職業選びは変わってくるだろうなって。
時給、固定給、成果報酬…子育てしながらはたらくには?
Kyoko:サクラグでは基本的に、時短社員には時給制を採用してます。この体制、お2人にとってはどうですか?
Rie:私は時給制がいい!例えば、子どものオンライン授業で抜けるとき、固定給だったら「本来働いてなきゃいけない時間に抜ける」ことになるじゃない?それは気持ち的にすごい負担。家計のことを考えると固定給がいいのはわかるんだけど。
Moe:私もそうかな。3人子どもがいたら、いつ突発的なお休みが必要になるか本当にわからない。あとは時給だと、時間の使い方を見直すきっかけにもなるよね。
Kyoko:私も固定給じゃないことに救われている1人。ただ、コロナ禍の臨時休園、登園自粛でずっと子どもが家にいる、という状況になったときに、時給の難しさも感じました。
Moe:うんうん。
Kyoko:たとえば、普段なら3分で打てるようなメールを、途中で子どもに話しかけられたりしながら打って10分かかったとしたら、それをそのまま計上することはできないですよね?じゃあ、きちんと集中できるタイミングに仕事しようと思うと、子供が寝ている早朝か夜になってしまう。自分がよくても、一緒に働くひとにとってはコミュニケーションが取りづらいし、タイムラグで浦島太郎になっちゃうと進捗にも支障をきたす…。
Moe:管理面については、性善説に立つ、ってことになるのかなぁ。子どもがいると100%は集中できないじゃない?50%、あるいは30%になってしまうこともあるかも。そのときは、仕事として換算しない、って決めちゃうとか…難しいね。
Rie:私は韓国からのフルリモートワークで、「勤務時間しかメールを見ない、返さない」って決めて生活を区切ってるけど、その勤務時間を区切るのが難しくなる状況ってあるよね。
Kyoko:成果報酬だったら、その点「メディアに掲載がなかった月は給与出せません!」とかってやり方もあるじゃないですか?多少自分側で時間がかかっても、結果のためにタイムリーに動くことのほうを優先すれば、全体の生産性は上がるのかなって。とはいえ、これは臨時休園っていうイレギュラーな状況で思ったことなので、イレギュラーに標準を合わせるのは効率的ではないのかもしれないですけど。
Rie:でも、代表の遠藤さんも「子どもが家にいたら働けない、って状況はどうにかしたい」っておっしゃってたから、考えていくべきテーマではあるのかも!相性の良い給与形態は職種にもよるよね。営業職だったら、結果が数字で出るから成果報酬って形態もアリだと思うし、広報でも不可能ではなさそう。
Kyoko:秘書よりはきっと成果が見えやすい職種なのかな。でも、じゃあ皆が「成果報酬で働きたい!」って言ったら、秘書みたいなバックオフィスの仕事をするひとがいなくなっちゃう。
Moe:そうなの!やっぱりバランスだよね。「自宅保育しながら家で仕事する」っていっても、具体的な状況は子どもの人数や年齢、性格によっても全然違うし、それぞれが自分の能力をもってどういう貢献がしたいかっていうスタイルも違う。
Rie:キャリアに正解はない。その状況に合わせて、自分を変えながら、周りも変えていけたらいいよね。
Kyoko:D&I推進室が、その転換を後押しできる場所になれたらなって思います。