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おるびーの突撃インタビュー Rubyコミッターによる社内教育が始まった!

– 助田さんはRubyコミッターとして活動されていますが、コミッター歴はどれくらいなんですか?

実はここ数年、全く活動してないです。いつからコミッターやってたか覚えてないんですが、調べてみたら2002年6月1日に初めて Ruby にコミットしているみたいでした。で、最後に Ruby にコミットしてたのが 2018年12月15日でした。最近は、 ruby-duckdb という gem を作って公開してます。

Kaigi on Railsにて 右から二人目が助田さん

– 20年以上も前からRubyをやっていたんですね!最初にRubyをやり始めたきっかけは何だったんですか?

オブジェクト指向プログラミングを勉強したくて、自分のパソコンでも気軽に試せるプログラミング言語を探していました。その中の1つがRubyでした。当時、Windowsでも動作するように移植してくださった方がいて、Windowsでも動くこと、日本語が文字化けなどせずにそのまま扱えたこと、直感的にコードを書けることなどが理由で触り始めました。Ruby 1.0 がリリースされるより前で、1996年頃だったと思います。

– 当社に入社したのは2015年ですよね。そこから開発の仕事をされてきました。2024年の春から社内教育も担当されてます。Rubyコミッターによる社内教育ということで社内メンバーも注目していますが、どんな経緯で始まったんですか?

昨年から新卒や中途未経験者の方がたくさん入社してきました。ジュニアのエンジニアが増えてきたので、エンジニアのスキルの底上げが社内の重要な課題になってきました。
それで去年の秋くらいに教育担当として社内教育を実施してほしいという依頼がありました。
Ruby開発はエンジニア中心の会社なので、もともとエンジニアの人が協力して成長できる文化を創りたいという想いはあったので、教育担当を引き受けることにしました。

– なるほど〜、確かに最近社員がグッと増えましたよね。それから、たまに仕事に求められることも変わってきているという話を聞くのですがそうなんですか?

はい、変わってきていると思います。
Ruby on Railsの案件をやっていますが、最近はフロントエンドのスキルを求められることも増えてきています。なので、教育カリキュラムはそのあたりのことも考慮しました。

– 教育するといっても結構大変ですよね?

2023年9月に教育のプロジェクトを立ち上げて、社内教育の進め方やカリキュラムの検討は2024年3月くらいまでかかりました。最初のターゲットはジュニアのエンジニアなので、そこをミドルのエンジニアまでステップアップさせることに絞っていますが、かなり大変でした。

– それはそれは大変お疲れ様でした。特に大変だったのはどんなところですか?

やっぱりカリキュラムの検討ですね。課題をやってもらうように考えたのですが、簡単すぎてもいけないし、難しすぎてもよくないと思うし、ちょうどいい課題というのが難しかったですね。

– 現在、教育プログラムをスタートさせていますが、どんな内容になっているんですか?

2024年4月から2024年9月まで第1回目の教育プログラムを実施しました。
内容は、Ruby on Rails/データベース/React/AWSを教える内容になっています。でもそれぞれの技術を幅広く教えるという内容ではなくて、実際に開発しているときによく遭遇するトピックや問題を課題にしています。
例えば、Ruby on Railsでは、routingの設計・ActiveRecordのトランザクション・楽観的ロック悲観的ロック・Hotwireなどの内容です。データベースでは、複数テーブルの設計・SQLの操作・EXPLAINのパフォーマンス調査などのような内容です。

– 講義のような形式で教えているんですか?

週単位で実施しているのですが、週の1日は講義で残り4日間は課題を出しています。1日1問で2〜3時間程度で完了できそうな課題です。課題についてはPull Requestを出してもらって、私がレビューを行っています。

– Rubyコミッターにレビューしてもらうのは良い経験になりますね!

時間の制約もあるので、課題は必ず完璧に終わらせるという条件はつけていないのですが、LGTMだせるようになるまで何回もやり取りを行うことがよくあります。いただいたPull Requestは最後までつきあうようにしています。

– お〜、講義の進行も大変そうですね。何人の方が受講したんですか?

1回目を受講したのは5名です。受講した人も4月から9月まで継続して学習したので、大変だったんじゃないのかな。9月に終わったときにアンケート取ったんですけど、レベルについてはちょうどよかったとか、難しいという回答でした。最初としてはまぁまぁの手応えがあったかなと思います。

– きっとスキルアップには役立っていますね!この社内教育はRuby開発の魅力の1つになると思います。今後はどのように進めていきますか?

教育プロジェクトを立ち上げていたときから思っていたのですが、単純に教える・教わるだけのスタンスはいやだな〜と思っています。私は教えますが、メンバー個々人が主体的に取り組むようにしたい。教育を頑張ります!という意識を前面にだすのではなくて、みんなが主体的に学ぶような文化をRuby開発の中に創りたいと考えています。これはジュニアのエンジニアに限ったことではなく、ミドルやシニアのエンジニアまで含めてですね。

– エンジニアとして成長するために主体的に学ぶ姿勢は大事ですよね。

また、今までのRuby開発は個人で頑張ることが多かった。エンジニアとしての成長も個人にまかせるところが大きかったと思います。ここ数年は社内勉強会やチャレンジシート導入などいくつか社員育成のための取り組みをやってきましたが、そこももっと大きく変革して、みんなが持っている知識・スキルをみんなで共有して、みんなで成長したい。その結果、お客様がハッピーになって、社員もハッピーになっていけたらいいなと考えています。

〜教育プロジェクトPolicy〜
私たち全員が担当する業務をこなせるようになること。
その結果としてお客様はハッピーになり、私たちもハッピーになること。

– そんな会社になったらすごく素敵ですね!ぜひ頑張ってください!

はい、頑張ります!みんなで(笑)

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