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スタートアップインターン生の教科書

株式会社ROCインターン生の砂川浩之です。
2018年9月にROCに加わり、2020年3月をもって同社を卒業いたします。

今回はこの場を借りて、僕の「インターン生としての卒論」を書きたいと思います。それと同時に、これからスタートアップ企業でインターンを検討している方々の参考になればと思い、出来るだけリアルに綴らせていただきます。

なぜスタートアップでインターンを?

大学3年の6月ごろから徐々に就職活動を開始した僕は、夏休みには大手人材会社や総合商社、ITベンチャー企業など様々な会社の短期インターンに参加しました。でもその感想を一言でいうと、「よくわからない」だったんです。

というのも、それまでホームセンターとアパレルショップでのアルバイト経験しかなかったので、「会社員として働く」っていうことのリアルな部分が、たった数時間〜数日のインターンでは全然わからなかったんです。

表面的には見えない部分に、多分もっと面倒くさいような業務がいっぱいありそうだし、もっとやりがいを感じられる部分がありそう。でも、「学生」としてお出迎えされた短期インターンでは、そういった生々しい部分は見えないし、そこが全く掴めないまま就職先を決めるのは怖いなと感じていました。

だったら、出来るだけ学生扱いを受けにくく、裁量を持たざるを得ないような環境=スタートアップで長期のインターンをしよう!というのが最初の動機です。

そこから、夏のインターンで同席した学生がオススメしてくれたWantedlyというビジネス系SNSで検索しまくりました。

なんとなくマーケティングに興味があった僕は、大学が神戸に所在することもあり、「インターン×神戸×マーケティング」で検索ボタンをポチ。その結果、株式会社ROCが見事ヒットし、一週間後に社長と面接させていただくことになりました。

面接はどうだった?

忘れもしない2018年10月2日、株式会社ROCのオフィス(旧)に足を踏み入れました。

そこには社員の方が座る長机が二つと椅子が6つ、奥には書類の棚、社長のデスク、事務員の方のデスク、のみ。狭い。めっちゃベンチャー感満載や!(現在は組織拡大に伴いオフィスが移転し、もっと広いおしゃれ空間になっています)

早速社長と1on1で面接がスタート。
正直、緊張しすぎて何を喋ったか覚えていません(笑)。なんとなく、どういう将来像を描いているのか、何を得たいのか、ということを話しました。もちろん、学生でありながらも会社に対してどういった貢献ができるのかも話しました。

ただ、面接にも慣れておらず、相当トンチンカンな回答を連発していたような記憶だけが残っています。逆に僕からも会社の今後の展望など質問するものの、普段の学生生活の会話とはレベルが違い、半分も理解できていませんでした。「これは落ちた…」と3回くらい思ったのが思い出されます。

それでも、面接の最後の方に「今夜うちでセミナーをするんだけど、くる?」と言われ、「参加させてください!」と即答したのだけはよかったと思っています。正直大学に戻って授業を受けてまたオフィスに戻るのはかなり手間だったものの、ROCという会社での成長を欲する気持ちが完全に勝っていました。そして後から聞いた話ですが、やっぱり社長も「最初はこの子入れて大丈夫かなと思ったけど、すぐにYESって言える素直さだけは最初からよかった」とのことでした。

そしてその優しさに乗っかり、なんとか長期インターン生として、株式会社ROCの一員になることが決まりました。めでたしめでたし。


インターン中の学びと気づき

ここからは、約一年半のインターン生活で得た学びの一部をご紹介しようと思います。
前もって知っておくことで、みなさんのインターン生活がさらに充実したものになれば幸いです。

①仕事があるのは当たり前じゃない

アパレルや飲食店のアルバイトとして働いているだけでは、ほぼ絶対に感じられないんじゃないかなと思うのがこれです。
普通のバイトでは、その日にすることがあらかじめ決まっていて、「作業指示書」みたいなものまであったりします。そしてそれをこなすと、「時給」という名の決められたお金がもらえます。

しかし、スタートアップでは会社自体を作っているわけで、この業務をやったら必ずこれだけのお金がもらえる、ということはありません。
自分で仕事を取ってきて、何かに貢献して、初めてお金が入ってくる。

事実、僕のインターン初月のお給料は、交通費支給を除くとほぼ0円でした。

「仕事があって、やることが決まっていて、それをこなすだけでお金がもらえる」。これがどれほど恵まれた環境であるかを、スタートアップでは身をもって学ぶことができます。

②仲間がいるのは当たり前じゃない

ここで言う「仲間」とは、毎日オフィスで一緒に働く人たちのことを指しています。
よくよく考えれば、仕事があることも、仕事仲間がいることも、当たり前ではないのですが、アルバイトしかしてこなかった当時の私にとっては、「バイト仲間」がいることが当たり前になってしまっていました。

しかし本来は、会社のビジョンを掲げて、そこに共鳴する人たちが一人、また一人と集まっていくものです。事業作りだけで無く、組織作りも0から1をやっているスタートアップでは、仲間がいることの尊さが、肌で感じられます

特に株式会社ROCは、総務省の「テレワーク先駆者百選」にも選ばれるほど、「好きな時に好きな場所で働く」という環境が整っている会社です。
自由な働き方ができて嬉しい一方で、同僚の顔が少し見えにくい事による寂しさもあったりします。笑

ただその分、ミーティングで一同が集結した時の喜びは大きいです!
メンバーの数も順調に伸びていて、組織自体が少しずつ大きくなっていくのを間近で見ることができるのもスタートアップの魅力です。


③“YES”の魔力

ここからはもう少し業務内容に寄ったお話をしていこうと思います。

「スタートアップ」と聞くと、みんながキラキラして働いているというイメージを持ちやすいですが、実際には地道な業務もたくさんあります。

そんな中で僕が大切にしていたのが、「手を挙げ続けること」です。
もちろん闇雲にではなく、上司から依頼があったことに対して、全てがチャンスだと捉えて「YES」と答え(応え)続けました。

正直に言うと、細かい作業で面倒くさそう…と思う業務もありました。でも大きな視点で捉えると、やっぱりどれも会社にとってなくてはならない業務で、その先にはお客さんがいる。つまり、どんな業務も全て誰かの支えになっている。

そして誰かを支え続けると、その人たちからの「信頼」が貯まっていきます。

貯まった信頼は、より大きな「期待」を連れてきてくれます。

その期待に応えることでまた信頼が貯まり、期待され、気付いたときには以前と比べ物にならないほど成長している。少なくとも僕はそうでした。
僕の場合、社長のセミナーのアンケート集計から始まり、今では大手ビジネスメディアへの記事執筆まで任せていただけるようになりました。

どんなに小さなことでも、自分の理想とはかけ離れていると思うことであっても、目の前にあるものをチャンスのタネだと捉えて、YESと応え続けてみてください!


④上司は先生じゃない

「学校」に通ってきた僕たちにとっては、会社の上司と学校の先生を重ねて捉えてしまいがちです。
でも全然違います。確かに組織の中の役割としての上下関係はありますが、一緒に会社を作っていく仲間でもあります。

仲間だから、足りていない部分はお互いに助け合います。
仲間だから、目標達成に向けて必要であれば、答えを聞きます。

それに加えて、ビジネスにおける課題には、「正解」がありません。
もっと正確に言うと、正解は相手によって変わります。

簡単な例ですが、「この資料作っておいて」と上司に言われたとします。ここで“学校の常識“を適用すれば「まず自分で100点を目指してやってみる」という動き方が正解になると思います。

しかし、上述のように正解は相手の中にしかないので、どんな資料が一番いいかをいくら自分で試行錯誤しても、それは辿り着けない場所にあるのです。
だとしたら、自分の全力で作って70点くらいまで来たかな、と思ったところで上司に一度見せてみた方が早いです。

特にスタートアップでは、社長をはじめとした経営陣との距離も近いので、レベルの高いフィードバックをもらいやすいです。
学校とはルールが変わっていることを認識して、まずは70点、そこから一緒に100点に近づけていくという動き方をしていきましょう。

⑤“自分次第”ってしんどいし、最高におもしろい

ここまでどちらかというと、スタートアップを推奨する様な内容に寄っていましたが、もちろん難しさを感じる部分もあります。

仕事をどのくらいの量、そしてどのくらいの範囲にわたってやるかは、完全に自分次第です。つまり自分から手を挙げて動いていかなければ、今日取り組む仕事がないなんてこともざらにあります。

そうすると、「あれ、自分はなんでここにいるんだったっけ」とか、「自分なんかがここにいていいのかな」という気持ちにさえなってきます。

でも裏を返せば、自分の意思次第で多種多様なことにチャレンジしまくることができる絶好の機会でもあります。

例えば、「企業の広報活動に携わってみたい!」とか、「商談に参加させてほしい!」とか、それこそ「記事を書いてみたい!」など。自分の「こうしたい」を大切に、それを発信して実現しやすいのもスタートアップならではです。ただし、もちろん何かを発案するときは「自分がそれをすることによって、会社全体として〇〇という利益がある」ということもセットで伝える必要はあります(こういうところも含めて、良い成長環境ですね)。

以上、拙い文章で恐縮ですが、これからスタートアップ・ベンチャーでインターンをしてみたいと思われている方の参考になれば幸いです!お仕事、楽しいですよ!

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