こんにちは、レンティオ株式会社のコンテンツチームでマネージャーをしている市川です。レンティオでは「Rentio PRESS」というオウンドメディアの運営やSEO施策に携わっています。
2020年9月にジョインしてもうすぐ丸2年になりますが、社会人生活初となるフルリモート勤務に始まり、妻の入院と出産、それからレンティオの男性社員および管理職としても初の育児休暇も取得し、育児と仕事の両立を考える貴重な2年間を過ごしました。
今は共働きと育児を両立させるために試行錯誤の毎日ですが、育休期間に夫婦で話し合う時間を多くとったこと、それからフルリモートワークという環境のおかげで、公私ともに充実した毎日を過ごせています。
男性の育児休暇が叫ばれるようになって久しいですが、実際に経験した方はまだまだ少ないのが現状だと思います。そこで、今回は私の実体験をもとに、出産・育児とリモートワーク、男性育休、共働きというテーマで感じたことをシェアしようと思います。
リモートワークが妊娠・出産、そして育児にもたらした恩恵
レンティオ入社当時、所属先のコンテンツチームは既にフルリモートワークへ移行を完了していたこともあり、チームメンバーとも非対面の連携で業務が始まりました。
社会人経験として初、それも新しい職場ということもあり、非対面のコミュニケーションとリモートワークに四苦八苦しましたが、メンバーの強力なサポートのおかげで徐々に仕事も軌道に乗せることができました。
このチーム内の協力体制は、その後、出産を控えた妻をサポートすることにも繋がりました。入社して間もない私にとって、当時サポートしてくれたメンバーには今も本当に感謝しています。
安心感が増した妊娠・出産の環境
女性の妊娠・出産には想定外のリスクが起こります。
例えば、私がレンティオに入社したとき、妻は妊娠3ヶ月。それから出産するまでに切迫早産で2回入院し、MFICU(母体胎児集中治療室)への転院も経験しました。
結果的に、リモートワークという環境とチームの協力体制が、そうした緊急事態にも迅速かつ柔軟な対応を可能にし、妊婦である妻の不安解消・少しでも安心安全な環境づくりに繋がりました。(その後、無事出産もできました!!)
「男性の仕事と育児」のテーマでは出産後の育児にフォーカスされがちですが、夫・父親としては妊娠期から仕事との向き合い方を家族と考え、職場とコミュニケーションを図ることが大切なことなんだと、強く認識した出来事になりました。
育児に参加”は”できるリモートワーク
夫婦で検討した結果、出産後は育児休暇は取得せず、リモートワークを継続しながら育児をする選択をしました。妻も1年間まるまる育児休暇を取得できる状況でもあったので、できる限り仕事に打ち込みながらも育児を両立する、というのが当初の目論見です。
実際に育児とリモートワークが共存する生活を始めてみると、子供の成長を日々目の当たりにしながら、メリハリのある働き方へ意識を持っていくことができたので、公私ともに貴重な経験ができたと思っています。
一方で、リモートワークと育児の両立は一筋縄ではいかない難しさ、当たり前ですが当初の目論見どおりにならないこともたくさん経験しました。特に大きい悩みとなったのが次の3点です。
- 在宅時間が長いとはいえ、一日の大半は業務時間に割くため、結果的に育児”参加”という程度の関わり方になってしまう
- 上記の観点から、2人体制の育児ではない前提を事前に夫婦ですり合わせないと、コミュニケーションに摩擦が起きやすい
- 業務スペースと育児スペースをどの程度シームレスにすればよいのか、その塩梅が難しい
正直、予想していたよりもリモートワークと育児の両立は難しく、抜本的に見直す期間を作らないと、このままでは仕事も育児も中途半端になってしまうリスクがありました。加えて、妻の育児休暇期間も終了に近づいており、いよいよ共働きと育児を両立させなければならないことも喫緊の課題としてありました。
そこで、まとまった時間で少しずつ体制を整えていくためにも、思い切って育児休暇を取得することに決めました。
たった2ヶ月の育児休暇を通じて得た経験
育児休暇は①親子3人の時間に専念すること②共働きと育児の両立へ向けた準備期間を目的として、生後11ヶ月から保育園入園後の約2ヶ月間で取得しました。
「パパ・ママ育休プラス」制度を活用すれば、夫婦2人で最長1年2ヶ月の育児休暇を取得できるため、保育園のならし保育期間も育休で賄えたのは大きかったです。(一方で認可保育園に入園するためには入園月に育児休暇が終了していないと点数が下がるため、制度と実態に齟齬があるように思いますが、ここでは割愛します。)
たった2ヶ月かもしれませんが、育児休暇を取得した経験は非常にかけがえのないものになりました。それは、共働きをしながらの育児をはじめて数ヶ月経った現在においても、すごく大事なことだったと感じています。
なかでも特に良かった経験を紹介させてください。
- 24時間まるまる家族の時間に使えたこと
- いつでも混雑の少ない平日に家族で出かけられること
- 夫婦で将来設計(お金・家族構成・働き方)をじっくり議論できたこと
- アウトプット<インプットの時間が増え、仕事を客観的に振り返り、必要な勉強ができたこと(このときに家電製品総合アドバイザーの資格を取得しました)
特に夫婦で話し合う時間を取れたことで、これまでなんとなく曖昧になっていたことや、ちょっとした掛け違いになっていたことを確認・認識できたのが個人的には良かったです。(妻にとっては面倒くさいやつと思われたと思いますが……汗笑)
育休中に感じた仕事への焦り
育児休暇はかけがえのない経験をもたらしてくれましたが、一方で度々”仕事への焦り”を感じ、多少なりとも不安を抱え続けた期間でもありました。
特にSlackで毎日の状況や進捗がすぐ確認できてしまうため、それらを目にしてしまうとどうしても”取り残されている焦燥感”や”機会の取り逃がしたやりきれなさ”、”一人取り残されている中でスムーズな復帰ができるのかといった不安”を感じていました。
今、育児休暇の経験者としてその焦りや不安に向き合って思うのは、会社やメンバーと連絡を気軽に取り合えることが解決策の1つになるかもしれないということです。コミュニケーションによって「ちゃんと居場所があるよ」「置いてけぼりにしないよ」という安心感が生まれ、育休期間中の雑念を取り除いてくれるかもしれません。
育児休暇中は仕事と触れないように連絡を取らない、育児休暇取得者も仕事の邪魔にならないように連絡をしないように距離を取る、そんな暗黙の了解があると思いますが、双方で気軽に連絡が取りやすい前提があれば、育児休暇期間中に感じる焦燥感や不安は軽減できるように思いました。
この経験は私が所属するチームや会社に還元できるようにフィードバックし、これから育児休暇を取得する方が、より安心して育児に専念できるように力添えしていきたいと思います。
誰もが育児と仕事を両立できる場所へ
「育休取んないの?取りなよ!取ったほうがいいよ。」
育児休暇を選択できたのは、レンティオの共同創業者である代表の三輪とCTOの神谷それぞれから声をかけてもらったことが後押しになりました。両名以外にも、社内から「育児休暇どうするんですか?今しかできないですもんね」といった声をかけてもらったことはすごく勇気づけられました。
今後は伝える側、後押しする側として、育児だけではなく、介護や持病など様々なライフスタイルを持つ方にとっても働きやすい環境であれば良いと願っているので、レンティオのミッションにある”価値ある「体験」を増やす”ことが、レンティオの利用者だけでなく、レンティオで働くメンバー全員にも提供できるように、私自身にできることを還元していこうと思います。