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【代表インタビュー】幼い頃からヒーローになりたかった。壁は高ければ高いほど燃える、クェスタ大石社長が目指す世界とは

わたしたちクェスタ株式会社は建設業許可を持つスタートアップ企業であり、大規模建設作業現場向けにデジタルサイネージを提案するベンダー集団です。日々、IoT技術を利用したシステム・サービス開発で建設現場におけるDX化に挑戦しています。

今回は、代表取締役・大石にインタビューを実施。これまでの人生やご自身の根源にある価値観について、ざっくばらんに語っていただきました。

【プロフィール】

大石 守(おおいし まもる):代表取締役。株式会社バンテック専務取締役、エコモット株式会社常務取締役を経て、2012年にクェスタ株式会社を設立。教育事業から始まり、2016年より建設現場のIT化事業を開始。小さい頃から好きだったものづくりへの興味を活かし、New Type Platform として新たなサービスを次々と開発中。

――早速ですが、社長のこれまでの人生を振り返っていただけますか?

僕の人生は、高校3年の冬に親父と大喧嘩をしたところから始まります(笑)「お前なんか出ていけ!」と言われ家を出ることになり、大学受験を諦め、友人から誘われていた自衛隊の試験を受けました。自衛隊に入れば衣食住が保障されるので、家を出れると思ったことがきっかけです。

自衛隊に所属していたのは1年ほどでしょうか。大学に行きたい気持ちを捨てられず、さあ受験勉強を始めようというところで大病を患ってしまい、1年間入院することに。さらに様々なトラブルに巻き込まれ、自分のなかで生きる意味を見失ってしまったんですよね。

僕が死んでも誰も悲しまないよな〜なんて思っていたんですよ。その時に、とある高校生のボランティア活動の発表会にお手伝いとして参加しました。

その時の高校生からもらった一言が、僕の人生を変えました。その一言とは、「大石さんの言葉で私たちは生まれ変わりました。ありがとうございました。」

という言葉です。人は言葉で変わり、人生は言葉によって創られていく、そう感じた瞬間でした。どういうやり取りがあったかは、長くなるので割愛しますが・・・


――とても大変な時期を過ごされたのですね…。

いろいろ考えた結果、僕が選んだ道は就職でした。前々職の(株)バンテックが技術経験者を募集しているのを知り、応募資格には満たしていなかったのですがダメ元で面接を受けたんです(笑)無事に採用され、適性を踏まえて営業職に配属されました。

社会人経験も浅く業界の知識も乏しかったですが、僕自身見よう見まねで取り組むことが得意で、きちんと成果を出すことができていたので31歳で常務に就任、最終的には専務を任せてもらいました。


――30代前半で役員ですか!すごいですね。

当時は誇張ではなく、常務に就任した時、1年間で一度も仕事を休まないと決め、仕事に取り組みました。仕事の指示は受けない。ただし、期待される目的は果たす。それが僕のポリシーだったんです。がむしゃらに働いた結果、売上・利益ともに大幅に拡大し、ヒーローのような扱いをされたんですよ。

そうそう、僕の昔からの夢が「ヒーローになること」で。問題や課題、事件が起きたときに、“もし僕がこの問題を全部解決できたらヒーローになれるんじゃないかな”といつも考えていたんです。難しい課題であればあるほど、「俺が解決してやる!」と奮起しますし、僕の人生の軸には常にヒーロー願望があるのかもしれないですね。


――なるほど!ではクェスタを立ち上げたのも、そうした課題解決への気概があったのですか?

そうですね。クェスタという社名は、「quest」と「star」の造語なのですが、questの語源は“疑問を持つこと”です。疑問を深掘りする姿勢、常に新たな課題解決にチャレンジする姿勢を発揮できる会社を作りたいと思ったことがきっかけですね。

20年前頃でしょうか。個人的にコーチングや「アクションラーニング」の勉強をしていたのですが、質問の持つエネルギーの大きさに驚いて。疑問・質問のエンジンをベースにしたオンラインスクールを運営するために、クェスタという会社を作りました。

当初は教育事業の展開を通じて、「誰もが簡単に自分の学校をオンライン上に持てるプラットフォームの設立」を目指し、会社を立ち上げたんです。当時の世の中は、オンラインコミュニケーションツールといえばSkypeのみといった状況だったので、新たな市場への挑戦でした。


――立ち上げ当初は、現在の事業とはまったく異なる内容だったんですね。

オンラインスクールは残念ながら思うように開発が進まず、数年でとん挫してしまいました。

次なる事業を考えていたときに、僕自身が生業としていた建設業界で、現場の課題を解決できるプロダクトを開発したいな、と。そこで1つアイデアとして浮かんだのが、現場の安心・安全を事前に予知するためのディスプレイです。

実は僕、昔から「見えないものを可視化する」ことに興味があって。人は「見えるもの」があると行動が誘発されるんですよ。占いと同じで、未来が見えると安心できるんです。当社の製品もまさに「未来の予知が書いてあるディスプレイ」を目指しているんですよね。


――建設現場向けデジタルサイネージは、紙文化が主流の現場の仕事の仕方を変えるという側面もありますよね。

はい、情報をペーパーレス化をしたり、可視化することで、現場の方々が本来行うべき仕事に集中できるような世界を作りたいという想いを持っています。

あとは、作業現場の「無機質で退屈な朝礼」をプロデュースしたかったんです。朝礼って、僕は「教育の場」だと思っていて。紙をディスプレイに置き換えた朝礼のコンテンツを提供していくことで、現場にもっと貢献ができるんじゃないかなと考えたんです。僕が最終的に目指す姿は作業現場のみならず、一般企業にも通用するような「朝礼DXコンテンツプラットフォーム事業」なんです、きっと(笑)


――クェスタの事業の始まりも教育ビジネスでしたし、社長の軸には必ず「教育」というテーマがあるんですね。ところで、クェスタでは昨今、医療や介護など“現場”を抱える他業種にもデジタルツールを展開しはじめていますよね。

そうです。現在はファーウェイ社と協業しながら、現場で活用いただくスマートフォンレスウォッチなど画期的なデバイスを開発しているところです。

現場の効率化や省力化はもちろんのこと、それを実現するための現場の人たちへの「教育」こそが大切だと僕は考えています。当社のインダストリーと教育を結びつけながら、さまざまなお客様に対して新たな事業提案をしていきたいと考えています。



――とても興味深い取り組みです。ちなみに、次々と新しい発想を生み出す社長の原点にはどんな価値観があるのでしょうか。

おそらく、僕は人が好きなんでしょうね。人の行動や発言の背景や、個々の価値基準などを追究するのが大好きなんです。

僕は、今の世の中を見ていると、すべてにおいて便利さが追求された結果「苦しむことを取り除いてしまった社会だな」と感じることが多いんです。まるで痛みを感じることが悪であるかのように。そうした社会に対して一石を投じたいという思いは常に持っています。

また僕はプロテスタント系のクリスチャンなのですが、神様はなぜこのような世界を作ってしまったのかな、と考えを巡らせることも好きですね。先日は牧師先生と「人類はサルが進化したのか、神様が作ったのか」というテーマで喧嘩になりました(笑)僕はサルが進化したと考えていますが、神様が作ったというストーリーは、それはそれでとても神秘的で、想像するだけで面白いんですよね。そんな正解のない議論も僕は大好きです。


――会社のバリューにも「開拓者精神」という言葉があるように、常に探究しつづける姿勢が社長のポリシーなんですね。

はい、僕の志そのものですね。ミッションにも「先人の知恵と勇気と信念を継承し、それに報いるために革新的な製品を創造し、日本ならびに世界の未来に貢献する企業となる」という言葉を据えているのですが、この国を守るために命を落としてくれた先人たちの志や魂を、次の世代に継承していかなければならないな、と感じています。


――社長の今後のビジョンを教えてください。

作業現場に“人間そのものを科学した”プロダクトを提供しつづけていくことですね。先ほどもお話した「朝礼DXモニター」もその1つです。朝礼DXモニターを教育のツールとして、フォーマルな教育研修とか自己啓発セミナーではなく、毎日、ワンポイントで人格が形成され、企業に必要な人財となっていく。これを世界的に展開していくこと。『New Type Platform』 というビジョンも掲げていますが、これからも自分のマインドやアイデアをどんどんコンテンツ化していきたいです。

当社の社員に対しては、どんなことにも楽しんでほしいと思っています。無理難題やお客様からのクレームなども、すべてマイナスに捉えるのではなく、楽しみながらチャレンジしてほしいですね。


――今後、どんな人と一緒に働きたいですか?

今日の話でわかったと思いますが、僕は相当な変わり者なんですよ(笑)僕の話を、「このおっさん面白そうだな」と感じてくれる人にぜひ応募してほしいですね。そして、日本の未来のために貢献できる人と一緒に働きたいです。

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