人材業界の垣根を越え、社会全体にイノベーションを起こす。パソナJOB HUB 代表取締役に信念と今後のビジョンを聞く。
今回は、パソナJOB HUBの髙木元義社長にインタビュー。
パソナJOB HUBの設立の経緯から、会社として大切にしている信念、今後の展望についてお
聞きしました。
人材業界に挑戦したい方、キャリアアップを見据え新たな一歩を踏み出したい方におすすめ
の内容になっていますので、最後までお楽しみください!
1、「トリプルキャリア」から学び得たこと
2、HUB a good future.すべての才能が、輝く社会へ。
3、すべてに「思いやり」を持つ会社をつくりたい
「トリプルキャリア」から学び得たこと
ー本日はよろしくお願いします。これまでの経歴も交え自己紹介をお願いします!
パソナJOB HUBの代表取締役社長を務めております、髙木元義と申します。 本日はよろしくお願いいたします。
2000年にパソナへ入社し、丸の内エリアの営業担当を約7年務めておりました。4年目からはチーム長として、10人程のチームマネジメントを行い、その後、大手金融機関を担当する40名程のチーム責任者をしていました。
2008年6月から人材開発部門に異動となり、パソナグループ各社の営業担当を集めた教育・研修の企画を 任されることになりました。今までずっと企業様向けに、お客様の課題解決に貢献するソリューション営業を担当していたため、教育・研修担当という新しいミッションには、少し戸惑いもありました。 パソナグループには、幅広い事業領域があり、グループ全体の営業力強化研修を企画することは、日々、試行錯誤の連続でした。社員に教育・研修を行う立場として、自らが事業構想力や深みのある人材となれるよう、視座を高めなくてはと思い、書籍や研修などを通して学んでいました。
当時は、平日や土曜日に研修を行い、週末に外部研修を受けて自身が学び、それらを活かして翌週また 研修を行う、という生活でしたね。このような生活を3年続けたある時、グループ会社の社長から 「君が研修を企画しているから、君が想像出来る範囲のことしか研修の幅が広がらないよね。」 という言葉を頂き、ハッとしました。
勉強はしていたものの、これまでの実務経験は営業のみ。経験の少ないアカウンティングやファイナンス、そして少し苦手意識を持っていたクリティカルシンキングなどの分野においては、広く浅くしか伝えられていませんでした。
これではダメだと思い、体系立ててしっかりと学ぶことができる大学院に通うことを決意。
当時は週末にサッカーコーチをしていたため、パソナで働く企業人、サッカーコーチ、そして大学院生という、トリプルキャリアをスタートさせました。
大学院では、未来を切り拓こうと志す多くの仲間に出会いました。現在、経営者として活躍している方も多く、そこでつくられたネットワークが今も活かされています。 会社や社会に対する使命感やこころざし、社会に対する影響力について、それぞれの軸・価値観があり、
非常に良い影響を受けました。
パソナグループの代表である南部靖之の経営は、「Management by heart」。何よりも大事なのは一番身近にいてくれる人であり、社員であり、仲間。その仲間と共に、1人ひとりの“こころざし”を大切に、ベストセラーではなくロングセラーカンパニーとして社会から必要とされ続ける事業とは何か、「利益と社会貢献の両輪」をどうやってまわしていくのか、常に、“大義名分”を意識しています。南部の言葉や経営哲学などから日々学び、大学院では苦手な分析力を養うことができました。この環境は、私にとって本当に最高でしたね。
HUB a good future.すべての才能が、輝く社会へ。
ー企業経営をする中で、大切にしていることは何ですか?
現在のパソナJOB HUBという会社は、新しい働き方を提案する「株式会社パソナJOB HUB」、顧問コンサルティング事業等を行う「株式会社パソナ顧問ネットワーク」、エグゼクティブサーチ事業を行う 「株式会社パソナフォーチュン」の3社が合併して出来ています。
現在、個人事業主や複業を含め多様な働き方が広がる中、終身雇用で1社に人生を委ねる「企業依存社会」から、一人ひとりが、雇用という概念にとらわれず自分のライフスタイルに合わせて働く「個人自立社会」へと転換しつつあります。
「HUB a good future. すべての才能が、輝く社会へ」という理念を掲げ、全ての方がいつでも、 どこでも、誰とでも働ける環境を作り、志や夢を持って才能を活かすことができる社会の実現を目指し、事業展開を行っています。
様々なスキルやノウハウ、経験や繋がりを持つ人材が、1社に留まらず複数の企業で活躍することで、 企業経営のあり方も大きく変わってくると思います。そうしたプロフェッショナルな人材/タレントを柔軟に活用できる仕組みを整え、社会に貢献していくこと―それが我々パソナJOB HUBの役割です。今後一層需要が見込まれる領域だと考えているので、責任感と高い使命感を持って邁進していきたいです。
ー意識している人やベンチマークしている会社などはありますか?
パソナグループの代表である南部靖之の考え方や経営哲学です。南部からは常々、「思いやりがあり、深みのある人」を育てることが大切だと言われています。パソナJOB HUBという会社が、そうした人材が育つ会社でありたいです。
社会のあり方や企業のビジネスモデルが常に変化している中で、これからたくさんの可能性があると考えています。しかし、その可能性を広げられるかどうかは、きちんと社会に寄り添い、社会から必要とされ続けるハブの役割を担えるかどうかにかかっていると思います。
目の前の利益だけではなく、常にお客様のことを考えた選択ができるか、企業における社会的責務を果たし続けられるか―。これらは簡単なことではありませんが、それを実現するために求められるのが、 「思いやりがある、深みがある人材が集まった会社」であることだと思っています。
コロナ禍によりこれまでの生活様式は一変し、働き方も大きく変わりました。リモートワークが当たり前になったことで「都心ほど利便性が高くなくても、自然豊かな環境で子育てをしたい」というようなニーズも一気に増えました。
今後、そのような自由な働き方を求める方々が今以上に増えていくことが予想される一方、働く人の中には多様な選択肢の中で、どのような働き方をすれば良いのか迷う方も沢山いらっしゃいます。 そのような方々の多様な暮らし方・働き方を実現できるようにサポートしていくことも、我々の役割だと考えています。
ー人材業界の域を超えそうですよね。
そうですね。ソーシャルソリューションカンパニーとして、人材業界という括りではなく、社会の課題に挑んでいきたいです。どのように働き、暮らすことができるのか。もっと自由に、もっと自分らしく生きていくためにはどうすべきかを社会に提言していくリーディングカンパニーでありたいと思っています。
ー今後のビジョンや思い描いていることについて教えてください
各々の事業を運営してきた3社が合併し、2020年8月頃からシステム構築を含めた基盤固めを強化してきました。ここからはいよいよ、新規事業の展開に力をいれていきたいと考えています。
全ての経験や知見は、社会における非常に大切な資産です。これまではこの資産を各々の企業が所有していましたが、これからはシェアしていく時代です。そうすることで、社会変革や企業の構造改革が色々なところで進んでいくと考えています。
また、今後はさらに人材育成にも注力していきたいと考えています。企業の数だけ課題があり、その解決のために、我々がどれだけお客様に寄り添えるか。それによって、企業や働く一人ひとりの可能性を引き出すことにつながると信じています。視座を高く持ち、高みを目指して挑戦し続けたいと思います。
すべてに「思いやり」を持つ会社を作りたい
ーパソナJOB HUBにどんな方が来て欲しいか、どんな方と一緒にお仕事をしたいですか?
成長意欲とバランス感覚を持った方に来ていただきたいですね。
当社の事業は、経営者の方々に寄り添いながら、様々な分野のプロフェッショナルの方と一緒にプロジェクトを動かしていきます。そのため、様々なアイデアや意見を理解し咀嚼して考えをまとめるとともに、自らの考えも積極的に提案していくことが求められます。日々のインプットを怠らず、様々な意見をまとめて1つのものを作り上げていく「オーケストラの指揮者」のような役割を担える方が来てくれたら嬉しいです。
そして、「思いやり」の心を大切にする方。仕事を通して「社会に対して貢献しよう」という芯を持ち、Give and Giveの「Giver精神」を大切にする。そんな、あらゆる方々への「思いやり」を持っている方と一緒に仕事がしたいです。
また、大切だと考えているのは「ポジティブな発想力」を持っている方かどうか、ということです。
人は1日に7万回程、思考をするらしいですが、その8割はネガティブな考えだそうです。この全てを「ポジティブ思考」に変換することは難しいかもしれませんが、一部だけでも変えることができれば、明るい未来を思い描く力が身に付くと思うんですね。
そうなると、発言も行動も発想も広がります。よく言われるのが、1.01の法則、0.99の法則です。 毎日1%成長(1.01倍)するか、1%退化(0.99倍)するかの違いが、1年365日経つと、37.8倍と0.03倍という大きな差になっていく。
私はパソナJOB HUBを、社会全体に「1.01倍」を作っていけるような会社にしていきたいと思っています。そして、その根幹にあるのが「ポジティブな発想力」だと思います。そうしたポジティブパワーを社会全体に広めていけば、日本全体の可能性も広がり、誰もがチャレンジできる明るい未来の実現にも繋がると考えています。
このような、「成長意欲」「バランス感覚」「思いやり」「ポジティブな発想力」をもった仲間と共に、未来に向けて事業を展開していきたいです。
ー本日はありがとうございました!
こちらこそありがとうございました!