なにをやっているのか
デスクトップ型CNCフライス「KitMill RZ420」
手動射出成形機「INARI」
私たちの代表的な製品は「KitMill」というデスクトップ型のCNCフライスになります。CNCフライスとは、材料を削り取りながらカタチをつくる装置です。材料を積み上げてカタチをつくる3Dプリンタとは逆の方式の装置になります。
材料そのものを削っていくため、その材料の持つ特性をそのまま活かすことができます。たとえば木材なら、木目調を活かした味のある部品を作ることができますし、真鍮なら、摩耗に強くて金色に輝く美しい部品を作ることができます。
当社の製品は主に下記のユーザーが利用しています。
・趣味でものづくりをする人(ラジコンや機械式時計やドローンなどの製作に)
・ロボット作りをする学生(ロボット大会に出場する機体の製作に)
・自分の作品を販売するクリエイター(文房具やアクセサリーなどの製作に)
・製造業者(様々な部品加工に。ギターやメガネ製造会社にも導入されています)
・研究開発者(製品の試作に。即日での試作が求められる開発現場に導入されています)
・全国のFAB施設(利用者のさまざまな作品製作に)
当社では上記にご紹介した「KitMill」以外にも、手動射出成形機「INARI」、卓上折り曲げ機「MAGEMAGE」など、様々な工作ツールを開発し販売しています。
「ものづくり文化展」と検索してみて下さい。機械式腕時計から2足歩行ロボットまで、ユーザーの皆さんが私たちの工作ツールで作った作品の数々をご覧になることができます。
なぜやるのか
上山孔司様の作品「トゥールビヨン3.1」KitMill BT100をご利用下さっています。当社主催「ものづくり文化展」最優秀賞受賞作品
新妻 一樹(ZumA2)様の作品「メタル輪ゴム銃・ガゼルT3」KitMill RD300をご利用下さっています。
私たちは創業以来23年間にわたり、自宅で使用可能なデスクトップ型の工作ツールを提供してきました。
多くの人にとって、イメージしたものをカタチにするには、乗り越えなければならないたくさんのハードルがあります。たった一つ穴をあけるにも、材料が鉄ともなると、いまだに大がかりな設備やそれを置く為の広い場所が必要で、しかも騒音や振動もあり作業には危険が伴います。
私たちの使命は、そのハードルを限りなく低くしていくことです。
また、これからの時代は、機能や性能が高いだけではユーザーの心を掴むことはできません。愛着を持ってもらえるような、ユーザーの感性に響く製品を提供していく必要があります。
ぜひ私たちと一緒に、コンパクトで気軽に工作でき、かつ、ユーザーに愛着を持ってもらえるような、こだわりの工作ツールを生み出していきましょう。
なお、新型コロナウイルスが経済に大きなダメージを与えていますが、当社ではそのダメージが最小限に留まっています。
その理由は、どの製品も自宅で使えることを想定して作られていること、店舗販売ではなくネット販売であったこと、ファブレス(工場を持たない)企業なので固定費が少ないこと、などが挙げられます。
今後テレワークが浸透するにしたがい、企業が開発者一人ひとりに工作ツールを支給する可能性があります。また、個人のお客様も自宅で工作を楽しむ時間が増えたことで工作ツールを購入してくださる可能性があります。さらに、プログラミングが必修化された流れでロボット作りをする人が増え、工作ツールの需要が高まっていくことも考えられます。
当社ではその時代に備えて、業務をより活発化させていきたいという狙いがあり、人材を募集しています。
どうやっているのか
どの社員も温厚で接しやすく人間関係が良好であることが当社の自慢です。
新卒が多く、山口・岡山・京都・静岡・山形など県外から就職した社員が多くいます。
当社は、機能や性能といった実用的な魅力だけではなく、ユーザーの感性に響く、作品とも言えるような「感性価値」の高い製品を生み出していきたいと思っています。
感性価値の高い製品の代表例は、機械式時計です。人々が高いお金を出して機械式時計を購入するのは、時間を知るためだけではありません。作品的な魅力があるからです。時間を知るという実用性だけを求めるなら、クオーツ時計で充分です。時間はほぼ狂いませんし、値段も手頃なものが多い。それに対して機械式時計は、いまだに日差が一日数秒から十数秒あります。にもかかわらず数十万、数百万ものお金を出して購入する人がたくさんいます。
もう一つ感性価値の高い製品を挙げるとすれば、iPhone がそうです。iPhone の筐体はアルミの削り出しで作られています。もしあの筐体が薄っぺらい鉄板とかプラスチックでできていたらどうでしょう。ただの安っぽい家電製品になってしまいませんか。でも、iPhone は筐体をアルミの削り出しにしたことで、感性価値を生み出し、愛着の持てる製品にすることができたのだと思います。
当社の製品は機械製品であり、そうした感性価値を込めやすい製品です。なので設計者が細部へのこだわりを持ち、作品をつくるように設計することができれば、ユーザーに愛着を持って使ってもらえるような製品にすることができます。
もちろん機能や性能も大切です。というより、ユーザーにとってはそれらが優れていることはもう当たり前で、単に「役に立つ」という実用性だけでは心を満たすことができなくなってきています。だからこそ感性価値が大切なのです。
ところで、クリエイターの人たちはアップル製品を使うことが多いですね。アップル製品を所有することがクリエイターとしてのステータスになっているのだと思います。私たちもそれと同じように、ORIGINALMIND製品を所有することが技術者としてのステータスと思われるようになりたいのです。それにはどうしても感性価値が必要です。
そして、そうした感性価値の高い製品は、単純に他社製品と数値で比較することができない魅力を持っているため、他社との競争には巻き込まれにくくなります。ひたすら生産性やコスト削減を求められるような血みどろの競争社会とは別の世界で生きていくことができます。
私たちは「作品をつくるアーティスト」のように細部へのこだわりを持って仕事に取り組み、ユーザーから「ORIGINALMIND製品を所有することが技術者としてのステータス」と思われるようなメーカーになることを目指しています。