oleilo株式会社が展開する婚活サービスは、安心安全に使えるマッチングアプリからはじまりました。恋草サービスへの想いと、プロジェクト立ち上げの軌跡をお伝えいたします。
ーはじまりは安心安全の婚活アプリ
多くのエンジニアが会社に不満を持ったり期待したりと、「会社」に思うことがあると思います。私は、その中にいた一人です。
この先、何か形に残したい。という願望が強くなり、
「俺たちで何かはじめないか?」と仕事仲間に声をかけました。
有志で集まったエンジニアは6名。何を作るかも、企画もしたことのない人たちが、「今の働いている現場がつまらない」「何か作りたいけど一人では限界がある」「面白そう」という声でした。
時間をかけて、いろいろな話をしました。本当にみんなが楽しそうで、ワクワクしました。そんな中で「マッチングアプリはどう?」と言いました。何から手を付けて良いのかわからないけど、「作ろう!」と始まりました。
サービスを展開する上では、さまざまな問題がありましたが、1年をかけてリリースできるまで準備が出来ました。そこで誕生したのが、結婚相談所などの仲介業者参加型のkoimach(コイマチ)というマッチングアプリ(2020年4月サービス廃止)です。
会員に信頼性を持たせ安心して利用できるアプリを目指しました。結婚相談所の方と協業し会員獲得を目指すことになります。しかし、マッチングアプリは100以上存在し、大手アプリが会員数数百~数千万人といるアプリにはかなわない。
会員数は伸び悩み、2年弱で300件弱でした。しかも、アクティブユーザは0人でした。新規事業の難しさを痛感しました。
そんな中、入会希望の方からメッセージをいただいたのです。
「私は障がいを持っているのですが、利用することは可能ですか?」
この言葉の背景もわからず、「大丈夫ですよ」と返事をしました。
ー 障がい者を考える
障害のある方の言葉が気になり、婚活事業を営む方に質問をしました。
その返事は
「障がいを持つ方は婚活サービスでは不利なんですよね」
という言葉でした。結婚相談をする方は、はじめから条件が厳しいので、障がいがある=条件から外れるという方が多いそうです。
「障がいという肩書だけで判断されてしまうのか、何か良い方法はないのだろうか」
「障がい者の方たちの世界観を変えたい」
ー 恋草プロジェクトのはじまり
そもそも、「障がい者」という言葉は一括りだけど、いろいろな症状や特性があって一括りじゃないよね?そんな話をしていました。障がい者という言葉は、社会に適合しにくいなどの症状がある方が、社会的に有利に働くべき言葉ではないだろうか。でも、結婚や共同生活、社会的に難があるような偏見から始まり、この言葉で一括りにされてしまっているのではないだろうか?
「平等に活動できる婚活サービスを目指せないか?」
ここにはメンバー皆が懐疑的でした。それは、「マッチングアプリが存在しないから何か理由があるはず」でした。調べても調べても、問題は見つからなかった。
私は言いました。「生きづらさを感じる人たちが生きやすい世界を作る。そこから初めてみないか?」「koimach(コイマチ)を改良すれば、出来ないか?」
それが、障がい者の方にスポットをあてた「恋草」プロジェクトの始まりです。
ー 結婚と恋愛
私が恋草プロジェクトを進めることをSNSで発信したところ、多くの声が寄せられました。応援のメッセージもいただきましたが、ネガティブなメッセージも多く、やはり「障がい者」と一括りのメッセージでした。
「結婚しているけど、旦那に迷惑をかけて、ずっと申し訳ないと考えて生きている」
「家族の反対で恋愛も結婚もあきらめている」
「障がいを隠してお付き合いしている」
このような声がすべての人に当てはまると思っていませんが、すべての人が希望を持つことが大事かと考えます。私たちは、多くの声で、恋愛や結婚を諦めた方が、自信となり、未来を想像できる世界を創りたい。そんな想いがあります。
ー さいごに
恋草を初めて、様々な方たちと出会うことが出来ました。今では10000人規模の会員数(非公開ユーザ含む)となっております。
更なる普及を目指し、恋草アプリの刷新や普及活動を行っています。
恋草を初めて、私が考えさせられたこともあります。「人間誰しも、何かしら不得意なことがあるよな。」と。私にもどうしてもできない不得意なことがあります。しかし、それは社会生活の中で、あまり重要じゃなく問題になることはありません。この不得意が、社会生活の中で重要な世の中であった場合、生きづらさを感じるのかもしれない。