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株式会社TIEWA 代表取締役 /パレットーク編集長の合田 文さんと無意識のバイアスについてパネルディスカッションをしました。

こんにちは!

NEWPEACEのREINGに所属しながら、ダイバーシティ推進のため「DEIBプロジェクト」のオーナーをしている Wine(ワイン)です。

この度、NEWPEACEメンバーにとっての社内外の交流の場であるMIX DINNERに、株式会社TIEWA 代表取締役 /パレットーク編集長の合田文さんをお招きして、無意識のバイアスについてパネルディスカッションをしましたので、示唆や学びをシェアしたいと思います。

MIX DINNERとは

「公私混同」をテーマに、NEWPEACEメンバーの知人・友人限定で行っている交流の場です。

雑談、社会課題、ビジネストークなど、和気あいあいとその場で起きる化学反応を楽しめるイベントで、不定期で金曜日の夜に開催されるこのイベントを楽しみしているメンバーも多くいます。

ライトニングトークと称してMIX DINNER中に特定にテーマに沿った短時間のプレゼンテーションや、NEWPEACEメンバーが聞き手となりトピックのトップランナーからさまざまお話を伺うコンテンツもあり、こちらをめがけてご参加くださる参加者さんもいらっしゃいます。

合田 文さんのご紹介

株式会社TIEWAの設立者として「ジェンダー平等の実現」などの社会課題をテーマとした事業を行っており、共通点でつながる男性同士向けマッチングアプリ「AMBIRD」を運営。広告制作からワークショップまで、クリエイティブの力で社会課題と企業課題の交差点になるようなコンサルティング、LGBTQ+やフェミニズムについてマンガでわかるメディア「パレットーク」編集長をつとめるだけでなく、2020年、Forbes 30 UNDER 30 JAPANに選出されています。

お招きした理由

DEIBチームを発足した時にまず全社的に「それぞれの“普通“が違うこと。そしてその“普通“は強制し合うのではなく、会話によって着地点を見つけていくこと」を根幹に置きたいと考えていました。そこで無意識のバイアス(偏見)について徹底的に向き合っている方の言葉を聞ける機会を作りたいと検討しており、合田さんがインタビューを受けてらっしゃった「マジョリティの視点を考えつつ、マイノリティの声をなかったことには絶対にしない」──パレットーク編集長の合田文。【女性リーダーたちの挑戦】 にあったご発言を思い出しました。

質問:最近のパレットークは無意識の偏見に気づかせる内容が多いですね。テーマの選定や発信で大切にされていることはありますか。
合田さんの回答:一つは「分かりやすさ」ですね。やはり無関心層に届けたいという思いがあるので、誰もが無意識の偏見に気づき、自分ごと化しやすいように意識しています。もう一つは、事象そのものよりも「理由」を伝えることです。

「マジョリティの視点を考えつつ、マイノリティの声をなかったことには絶対にしない」──パレットーク編集長の合田文。【女性リーダーたちの挑戦】より転載

無意識のバイアスに気づき、個人が自分ごと化し、会話を積み重ねていくことを大事にしたいと考えるわたしたちにとって、ベストマッチなお方だと思い声かけをしました。

当日のパネルディスカッション

無意識のバイアスとは「物事の見方」や「認知の偏り」のことを言います。当日は参加者にも質問を投げかけながら、日常の中に潜む無意識のバイアスに気づくクイズ。褒めているつもりや冗談のつもりの発言が相手を攻撃してしまっているかもしれないという視点(マイクロアグレッション*)を認識するための事例を紹介しました。

合田さんのご発言の中でも特に印象的だったのは「わたしたちは海の中で漂うように生きている。押したり、引いたりする波を社会だと捉えたときに、その中で漂い続けることもできる。さらに自分から意識的に波を観察したり、島に出向くこともできる。つまり男女二元論や、さまざまな属性やヒエラルキー、ライフステージをもとにしたバイアスの中で生きることもできるが、その中から抜け出して、普通を疑うことも、別の視点を選ぶことも自らアクションできる」ということです。

個人という単位だけでなく、企業も自身の活動においても、無意識のバイアスによるステレオバイアスや二元論の強化が起きないことを意識することも大切であると強調くださいました。

さて、ではなぜ企業活動中にこれまで周縁化されてきた人々や物事を大切にする必要があるのか?合田さんの答えはシンプルで明快な一言でした

「存在するから」

その一言が突き刺さったという参加者の方は少なくなかったはずです。

抹消しない、丁寧に、公正に描く、リプレゼンテーション(人種や民族的マイノリティやLGBTQ+の人々が公正に描かれること)の考えにもつながる重要なお考えを伺うことができました。

また、同時に企業におけるディフェンスとして、従業員が自分らしく働けるように、発言しやすい会議体を設計するといった一見してダイナミックな取り組みではないけれども、一人ひとりを尊重する活動も見落としてはならない視点だと共有くださいました。

パネルディスカッションの最後には企業が、ダイバーシティや多様性を考慮した制作や取り組みを行うためにどのようなアプローチが行えるかという思考実験的なワークショップを行いました。

NEWPEACEのDEIBチームでは「価値観を仕事」にし、新たな未来を描いていくためにこれからもさまざまな文脈でのスピーカーをお招きしたイベントを実施します。

ご興味がある方はぜひご連絡ください!

マイクロアグレッションとは

マイクロアグレッション(Microaggression)という言葉自体は、1970年代にアメリカの精神医学者であるチェスター・ピアス氏が提唱したものだ。もともとアメリカでアフリカ系でない人々が、アフリカ系の人々を苦しめているようすを見て同氏が「侮辱だ」と捉えたときにできた言葉で、マイノリティに対してちょっとした悪意や偏見を持って行う行動、言動を指す。
また、2000年代にコロンビア大学教授のデラルド・ウィング・スー氏がこの言葉を再定義した。同氏は人が無意識の差別攻撃を受けたときの精神的悪影響に関する研究のなかで、マイクロアグレッションを「特定のコミュニティに属しているというだけで否定的なメッセージを向けられる、日常的なやり取り」としている。
日本では、在日コリアン青年連合(KEY)が2013年前後に行ったヘイトスピーチに関する調査の中で「差別未満」というカテゴリーを設けていた。差別とまではいかないが、聞いた人々が不快な思いをするような発言のことを指すものである。

IDEAS FOR GOOD マイクロアグレッションとは・意味より


本記事について

  • ライティング:Wine(ワイン)
  • 記事内の表現、バックチェック:Ai Tomita
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