【イベントレポート】「Bari Challenge University 2024」に参加してきました!
ネットプロテクションズ(以下、NP)の様々な取り組みについてご紹介し、会社の動向や組織風土などについて雰囲気をつかんでいただく記事「広報こぼれ話」。
今回は「Bari Challenge University 」(以下、BCU)という愛媛県今治市で開催されたワークショップに、マーケティンググループの社員である中利(筆者)が参加してきたのでリポートいたします!
▲今治駅に到着。これから今治の地の魅力や課題を知り、今治のために発表できることにワクワクしていました!
BCUとNPのつながり
NPは2020年よりJリーグクラブのFC今治とパートナーシップ契約を締結していますが、そのきっかけは両社が次世代育成への取り組みを独自に進めており、そこに通じ合う哲学がきあったことです。このパートナーシップの一環として、FC今治が主催するBCUにも協賛しています。
BCUは若い世代の人材育成と新しいチャレンジ機会の創出を目的にしており、これまで300名以上の方が参加しています。毎回日本の最前線で活躍する方々にメンターとして参加いただき、様々なアドバイスをもらいながら、チーム単位で共通課題に本気になって取り組む経験ができるのがこのプログラムの特徴です。
今回は「今治のまちの『パーパス』を策定し、未来へ繋がる新しい取り組みを提言せよ」というテーマでしたが、私が自ら手を上げて参加しました。
志願した背景には「パーパスとは何か?」を一般的な定義としては理解していたものの、実感として自分の中に落とし込めていないという自覚があり、BCUへの参加を通じてパーパスの本質や、「つぎのアタリマエをつくる」をミッションに様々な活動をしているNPの理念を、より深く理解できるようになるのでは、という思いがあって参加を決意しました。
1日目〜5日目 今治のまちを知り、アイデアを考える
初日は入学式があり、BCUの学長で元サッカー日本代表監督の岡田 武史様からご挨拶いただきました。テレビで拝見したことがある方に目の前でお話が聞けて緊張感とワクワク感が交差した状態でした。
その後はチームごとに分かれて活動になり、私の所属するチームは社会人2名、大学生3名、高校生1名の計6名でした。
今治を歩きながら住民の方と話し、地場産業の盛んな今治では生活に必要なものが豊富に揃っており、多くの住民が生活上の困りごとを感じていないことを知りました。その一方で「もっとほかの世代と関わりたいが機会がない」「ゲームをして過ごす子どもが増えたが、今治の綺麗な海で泳いで魅力を感じてほしい」という世代間のつながりやギャップについての声も聞き、チームで取り組む課題を考えるきっかけとなりました。
2日目からはフィールドワークです!
私が参加した食品産業ルートでは塩の工場やワイナリー、JAを訪問。しまなみ造船様の進水式を見学し、その後今治市役所で今治の課題や行政の取り組みも確認しました。今治は「海事都市」「タオル生産量」「タレ類出荷量」「サイクリングコース」「住みたい田舎第一位」など様々な日本一があること、一方で空き家の増加や地域交通の不便さ、しまなみ街道の通行料の高さなど地域の課題もある現状を知ることができました。
3日目以降は発表に向けたチームごとの自由行動で、私たちのチームは陸地部、島部と今治市各所で聞き込みをして課題を探り、その改善策を考えることにしました。しかしメンバーが互いの思いを尊重し合うあまり、全員が納得する解決策が模索しきれないまま中間発表を迎えてしまいました。
5〜6日目 中間発表とその後
5日目の中間発表では、使われなくなった船を活用し「つながりが持てる場」を集めた複合施設を提案しました。するとメンターの方々からは、「メンバーの意見がまとまらなかったからと寄せ集めて発表していないか」「ハード面に偏って本質を見失っていないか」というコメントをいただきました。
そこで、自分たち自身が腹落ちしきれないまま発表しても共感いただけることはないと気づきました。そして、ここで本気で取り組まなければならないという覚悟を持ちました。
その後の活動では改めて本質を探るため、「課題感を聞き出そう」という目的なしに人と向き合うことを重視したことで、新たな気づきがありました。それは、すでにこの活動を通して多くの方々から協力と支援をいただいており、この偶然の出会いやつながりこそ私たちにとっての今治であり、今後もあり続けてほしいパーパスだということです。
7日目 最終発表
最終日はいよいよ最終発表です!
私たちは今治のパーパスを「心のつながりでかえってくるまち」としました。私たちは今治から離れてしまうけれど、物理的距離は関係なく心のつながりを感じているからこそ、また「帰ってきたい」と思っていること、また協力や支援が巡り巡って心の豊かさとして「返ってくる」未来にしていきたいという思いを込めて設定したものです。
発表の後、メンターからは「それぞれの人の思いに寄り添うあまり一つにまとめることが難しかったけれど、だからこそより多くの住民の声を聞いてきたし、活動を通じて一つの結論にたどり着けたのだと思う」などのコメントをいただきました。
まとめ
チームで新たな今治の「パーパス」を策定するというチャレンジは、チームメンバー同士の助けあいや、運営事務局や地域の企業、地域住民の方々のご協力あってこそ成り立ったものだと感じています。全国からバックグラウンドも異なる高校生〜社会人が集まり、1つのプロジェクトに向け本気で活動できた1週間はとても貴重なものでした。
私自身、これまで「パーパス」とは「利益追求だけではなく、社会的責任や持続可能性への貢献、幸福追求などより広い視野で果たすべき役割を示す概念」であることを学びつつ、結局は「汎用性のある理想を一言で語ること」しかできないのではないかと感じていました。しかし今回それを届けたい相手に向き合い、チームで本気になって考えるという経験をして、パーパスとは広い視野を持って考え抜いた先にある本質的に重要なことなのだと身をもって気づきました。
また「それぞれが自律的に動きつつ常に協力し合う」という価値観はNPでもとても大切にしており、自身の成長と他者への成長支援、その先で事業と組織の理想を追い求めることに力を入れています。引き続きFC今治やサポーター、今治市民の皆様をはじめ、さまざまなステークホルダーとの関わりを大切に、今治をどうやってより良くしていきたいのか、どう住民の方々に価値を提供したいのかを本気で追い求めていきたいと考えております。
改めて、今回のBCU運営やフィールドワークにご協力くださった方々、私たちに興味を持ってご協力やご支援をくださった方々に感謝申し上げます。ありがとうございました!