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なにをやっているのか

森と海をフィールドに活動
フィールドでの活動
MORIUMIUS(モリウミアス)は、宮城県石巻市雄勝町を舞台に、豊かな大自然や町に根づく暮らしとの交わりを通じて、こども達がサステナブルに生きる力を育み、教育が町の未来を切り開いていくことを目指す複合型宿泊施設です。 仙台から車で約1時間半の場所にある宮城県石巻市雄勝町。 東日本大震災による津波で町の8割以上が壊滅し、人口が1000人まで減ってしまったと言われる、この町の高台には、築94年の旧桑浜小学校が形を変えずに残っていました。 「この学び舎を舞台に、世界中から多くの人々が集い、自然と地域、多様性を体感できる施設を立ち上げ、雄勝の地域復興を担うとともに、これからの教育の在り方をつくっていこう。」 そんな想いから2013年4月、震災直後にこの町を訪れたメンバーを中心にモリウミアス誕生につながる雄勝学校再生プロジェクトが始まりました。 隈研吾氏のような世界的な建築家の知見も取り入れ、地元はもちろん、全国から延べ5,000人以上の方が雄勝の地に足を運び、プロジェクトに加わりました。 DIYを通じて新しい命を吹き込まれた学び舎は、2015年7月にモリウミアスへと生まれ変わり、雄勝町での活動が本格的に始まりました。 豊かな森と海に恵まれ、自然風景と伝統が色濃く残る雄勝町。 この町で営まれる暮らしをお手本に、こどもたちの好奇心や探究心が刺激され、主体的にサステナブルに生きる力を身につけていく。 こどもたちと一緒に学び合いながら、これからの教育のカタチを作り上げていく学びの場がここにはあります。 やってきたこどもたちは雄勝のフィールドに飛び出し、様々な挑戦を始めます。 緑の生い茂る森に入り、燃料となる木々を伐採し整備する。 冷たい湧水が生み出す沢を登り、水の源泉を探しに行く。 青い海に漕ぎ出し、漁師とともに海の恵みに触れる。 豊かな自然の中から得た恵みを、自分たちの手で調理する。 四季折々、表情を変える自然に向き合い、感じることを尊重し今ここにある学びに目を向ける。 そんな学びづくりに、私たちは取り組んでいます。 「教える」のではなく、雄勝の暮らしに溶け込みながら共に「感じる」。 その中でこどもたちと一緒に新しい未来を創っていきたいと願っています。

なぜやるのか

本能を刺激する。
動物と共に、生きる力を養う。
モリウミアスでの体験が経験となり、こどもたちの未来への一歩となり、持続可能なこれからの社会のあり方を共につくっていきたい。 2011年3月11日に発生した東日本大震災。 あの日、わたしたちは自然の力強さと社会システムの脆弱さを痛感しました。 だからこそ、自然のあり方を体感し、そのなかで自らの力でたくましく生きることは、これからの時代を生き抜く上で必要になっていきます。そして、そんな力を養うフィールドが、雄勝にはあります。 養殖漁業が盛んな雄勝町。 ホタテ、カキ、ホヤ、銀鮭と、様々な海の恵みに育まれてきた町。 この海の豊かさはどこから来るんだろう。 モリウミアスのプログラムにも協力いただいている漁師さんは、「森が豊かだから、海が豊かになる。山に降り注いだ雨が豊かな雄勝の森を通り、地中のミネラルを豊富に含んで海に流れ込む。だから雄勝の海は栄養分に溢れ、美味しい海産物が育つんだよ」と教えてくれます。 森の木を伐り出して、ご飯を作るための燃料や寒さをしのぐ熱源にしていく。 余った食料は豚や鶏の餌となり、排泄物を堆肥として食物を育てる糧にする。 生活の中で使った排水は自然の力を借りながら浄化し、再利用して植物を育てる。 自然の循環の中での暮らしの営みが、都会での日常生活の中では失われつつあります。 逆に言えば、日常から失われつつある雄勝での暮らしを通じて、こどもたちはたくさんの刺激を受け、好奇心が駆り立てられ、持続可能なこれからの社会のあり方や暮らしの未来を描き始めます。 「生きていくためのことを学んだ」 「食べることは命をいただいて工夫を積み重ねること」 「私は私でいいんだ」 「言葉では表せない達成感や充実感を感じたようです」 「どっちでもいいが減り、自分の意思で行動するようになりました」 「暮らしの中で体験をするから経験になっていると思います」 こんなコメントが参加したこどもや保護者から届くことも。 こういったきっかけをつくり、教育の新しいカタチを生み出していく。 雄勝が壮大な実験、ラボのような場になることを信じて活動をしています。

どうやっているのか

モリウミアススタッフ
地域の方々と行う運動会
学生の頃から雄勝の地に触れ、こどもたちと一緒に学びを深める者。 モリウミアスの前身である旧桑浜小学校の卒業生として、新しい後輩たちを迎える者。 生まれ育った雄勝のために、自分に何が出来るか考えながら働く者。 雄勝を訪れる一流シェフに学び、自らもこどもたちのための食を探求する者。 学校という枠にとらわれない教育者になろうと、雄勝での学びに関わる者。 将来大学生の下宿運営がやりたくて、雄勝の地で修業をする者。 バックグラウンドも、働き方も異なる10名の仲間でモリウミアスを運営しています。 個性溢れるメンバーたちは、 こどもたちと雄勝の自然や人をつなぎ学びの機会をつくる「学ぶチーム」。こどもたちのために自然派の食事を作り、一緒に料理プログラムを行う「食べるチーム」。宿泊環境を整え、暮らしを一緒に作り、保護者とのコミュニケーションを促す「泊まるチーム」の3つのチームに分かれて仕事をしています。 正解のないこれからの教育のカタチをみんなで思い描きながら、こどもたちと一緒に未来を創っていく志を持った仲間が働いています。 そして、地元の漁師や農家、語り部をはじめ国内外から集まる料理人やアーティストが特別なプログラムを提供し、教員やJET、WWOOFER、インターンとして訪れる大学生・高校生が運営をアシストすることで、とても多様な人が集う環境がモリウミアスには生まれています。