日本では長らく個人投資を行なう人は多くはありませんでした。しかし、近年では政府の動きもあり、NISAやiDeCoなどを始める人が増加。一部ではFIRE(資産運用による経済的自立と早期リタイア)を目指す人も現れました。
このように盛り上がる金融業界のなかで、私たち株式会社MONO Investment(以下、MONO)は、個人投資家の資産運用をサポートするための新規事業を立ち上げます。
今回は、新規事業担当の入舩にインタビューを行い、創業の経緯や新規事業の内容についてお聞きします。
■個人投資家の中長期的な資産形成をサポートしたい
——MONOの事業を説明してもらえますか?
入舩:MONOは個人の資産運用に関わる事業を展開しています。資産運用に対する技術的・心理的ハードルを取り除き、日本の個人投資家が資産運用をもっと身近に感じられることを目指してサービスを提供しています。
――具体的にはどのようなサービスなのでしょうか。
入舩:私たちのメイン事業は、金融事業者向けのCRM(顧客管理システム)『MONO Investment』の開発・提供です。このプロダクトを使えば金融事業者が個人投資家の資産状況を一元管理することができ、業務効率を高めることができます。こちらについては、中西のインタビュー記事に詳細を譲りたいと思います。
また今回新たに、個人投資家向けサービス『投資のコンシェルジュ』を展開します。Web上でさまざまなサービスを提供し、個人投資家の資産運用に対する関心やスキルを高め、個人投資家の中長期的な資産形成をサポートします。
――『投資のコンシェルジュ』についてもう少し詳しく教えていただけますか?
『投資のコンシェルジュ』では主に3つのサービスを提供する予定です。
1つ目は、投資家の資産情報を集約するWebアプリです。投資家の皆さまがお持ちの証券口座を、当社のシステムに連携することで、1つの画面で全ての証券口座情報を集約して管理できるようになります。
2つ目は、投資家の資産運用に役立つWebメディアです。投資家の中長期的な資産運用を考える上で必要な情報をわかりやすくお伝えします。
3つ目は、投資家に最適なファイナンシャルアドバイザーとのマッチングサービスです。資産状況やご要望を踏まえ、最適なファイナンシャルアドバイザーをご紹介します。
これら3つのサービスを、『投資のコンシェルジュ』では順次ご提供を開始する予定です。
――なるほど。すでに同様のサービスがありそうですが、差別化ポイントは何でしょうか?
Webアプリについては、集約した証券口座情報を元に、当社が開発中のアルゴリズムと組み合わせることで、お客様1人ひとりに最適なアセットアロケーション(資産配分)を提示する仕組みを導入する予定です。既存のサービスでは「情報の集約」と「最適な資産配分の提示」という2つの要素を同時に実現できませんので、そこが差別化ポイントになります。
Webメディアについては、中長期的な資産形成を促進するという切り口に特化した金融メディアとして、差別化します。
マッチングサービスについては、投資家の資産状況やご要望とIFAの得意分野をうまく掛け合わせることで、より最適なマッチングを実現し、差別化ポイントにしたいと考えています。
とはいえ、走り出したばかりのサービスでもあるので、試行錯誤を繰り返しながらサービスを展開していきたいと考えています。
■原点は、銀行員時代の想い
——ここからは、入舩さんの過去について教えてください。大学時代はどのように過ごされていたのでしょうか?
入舩:大学は法学部出身で、学生時代は会社法や民法などの法律を学んでいました。自慢じゃないですが、卒業時の成績も上位の方でした。学問以外では、メキシコに留学したり、バックパッカーとして海外を回ったりと、アクティブに動いていました。父親が商売をやっていたのもあり、幼い時から自分で事業をやってみたいという思いの元、色々なことに挑戦することを心がけていました。
——大学卒業後はどういったキャリアを歩まれたのでしょうか?
入舩:大学卒業後は新卒でみずほ銀行に入社しました。入社当初は中小企業の貸出提案およびオーナー社長に対する資産運用コンサルティングをしていました。その後、上場大企業のカバレッジバンカーとして、銀行ローンや公募債による資金調達支援および超富裕層に対する資産運用・資産承継コンサルティングに携わっていました。約5年半の銀行員生活は、仲間とお客様の両方に恵まれたこともあり、色々な経験をすることができ、大変感謝しています。一方、中小企業への提案の際に感じた想いが今の事業につながっていると考えています。
——具体的にどういった想いだったのでしょうか?
入舩:入社当初はオーナー社長向けに資産運用の提案をしていました。私自身にスキルがなかったため、情に訴える営業しかできず、理論に基づき説得力のある営業ができませんでした。お客様との距離が近かった分、いい提案ができなかったのが心残りです。
また、私の周りを見渡してみても、理論に基づく提案を実践できていた人は少なかったように思います。
一方で大企業や富裕層向けの提案を行うようになってからは、複数人がチームを組んでお客様に提案をしていましたが、そのチームの中にはきちんとしたスキルを持った人がいたため、説得力のある提案ができていました。
超富裕層のお客様には、能力とスキルに優れた人材が担当に付き、そのほかのお客様には、スキルがなかったり、そこそこの人材が担当に付く。この区別は、スキルの高い人材を育成することの難しさが招いている結果です。しかしお客様から見たら、好ましくない区別だと思いました。
そこで、営業担当者の誰でも、理論に基づき説得力のある提案ができるように、提案自体をサポートするためのプロダクトを作りたいという思いの元、MONO Investmentというプロダクトを仲間とともに作り上げました。
また今後は『投資のコンシェルジュ』をうまく軌道に乗せることで、金融機関の営業担当者が付いていない個人投資家でも、理論に基づく資産運用提案ができるような環境を構築し、あらゆる投資家が中長期的な資産運用をきちんと実現できるような世界を作り上げたいと思っています。
——なるほど、前職での経験が今の事業につながっているんですね。
■金融系出身の役員直下で0→1フェーズに関わりたい学生インターンを募集
——企業のカルチャーはどのような雰囲気でしょうか?
入舩:金融系ですので固く思われがちですが、全くそんなことはないです。基本的に業務はリモートですので、服装自由ですし、メンバーもフランクな人が多いです。そういう意味では、学生さんも気負うことなく来ていただけると嬉しいです。
また、リモート中心で活動しますので、時間や場所にとらわれず仕事ができるのもいい点かなと思います。
——インターンを募集している背景を教えてください
入舩:事業拡大と新規事業立ち上げに伴い、事業運営をサポートしてくれるインターンを募集しています。金融系出身の役員直下で0→1のフェーズに関わることができます。具体的には『投資のコンシェルジュ』におけるWebメディアのコンテンツ制作やコンテンツマーケティングをお任せします。また、意欲のある方には、それ以外の業務についてもお任せできればと思っています。
——どのような方に来て欲しいですか?
金融・経済に関する知識をある程度有している方や、詳しく学ぼうという想いの強い方に来ていただきたいです。役員陣も全員金融系出身の優秀なメンバーが集まっていますし、スピード感も相当早いので、成長環境を楽しめる学生が向いていると思います。また、金融業界・コンサルティング業界・スタートアップ業界での就職を志望したり、内定を得ている方に、より向いている会社だと思います。
面白そうだと感じた学生さんはぜひ話を聞きにきてください。