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キャリアパスの選択 - 「エンジニア」になろうと思った日

株式会社マージェリックの高見澤です。
マージェリックでは全事業の事業戦略を担当しています。役職で言うとマネージャー、管理職をしております。

事業戦略担当と言っても、マージェリックもスタートアップ企業のご多分に漏れずまだまだ人材が足りている状況とはいえません。ビジネスプランニングに始まり、マーケティングや広報活動、ときには営業メンバーについていって商談に参加したりと色々な業務を兼任しています。

さて、日々そういった業務をこなしている私ですが、根っからの理系で、大学ではコンピュータサイエンスを学びました。新卒で入社した会社ではエンジニアとして3年ほど働いた経歴を持っています。
そこからマージェリックに転職したのですが、もちろん、当初はエンジニアとして働き、bambooshootを開発しました。
そんな私がいまでは事業戦略をやっております。

ここでは高見澤がどういう風にキャリアを積んできたかを何回かに分けてお話したいと思います。
キャリアパスというのは多くの方にとって難しい問題です。
自分はなにをしたいのか?どうするべきか?そもそも次のキャリアに向けた挑戦はできるのか?
人生を左右するこの問題に明確な解決法はありません。
ただ、ここではエンジニアを志し、エンジニアになり、エンジニアを辞めた人間がどのようにキャリアパスを選択してきたのかをお伝えして、この問題の一助になればと思います。


前置きが長くなりましたが、今回は、高見澤自身がどのようにエンジニアを目指すようになったのか、そのきっかけをお話します。

エンジニア、と一言で言っても細かく分類すれば様々なエンジニアが存在します。
プログラマーもエンジニアのひとつですし、SEもSystem Engineerの略です。ネットワークを構築、運用するネットワークエンジニア、Webサイト構築を主務とするフロントサイドエンジニア、そもそもで言えば製造業に携わるような技術者をエンジニアと呼んでいました。

ところで、子どもの頃、最も身近だった職業人は誰だったでしょうか?
多くの場合、学校の先生か両親ではないでしょうか。
私自身もそうでした。
身近な存在というのは憧れを抱きやすいものですが、当時を思い返してみると、学校の先生というのはそういう存在の人間であって「このひとは仕事として教壇に立っているんだ」という発想はありませんでした。
つまり、私にとって最も身近な職業人というのは父親でした。

父はハードウェアエンジニアで、主にICチップの開発をしていました。
電気屋に行ったときに「このデジカメにはお父さんの作ったチップが入ってるんだ」と言っていたのが記憶に残っています。

そしてある日、父はパソコンを家に買ってきました。
OSはWindows95だったと思います。
父は興奮気味に家族をリビングに集め、「インターネットが来たんだ!」と言っていました。
その当時、インターネットがなんなのか、そもそもこのテレビのようなものはなんなのか、よく理解はできていませんでした。
おまけに、当時といえばダイヤルアップ接続で回線も細く、画像を開くにも10分以上待たないと表示されないような環境で、ポータルサイトを開こうにも一向に開けずじまい。飽きた家族はその場を解散してしまいました。

それから時は経ち、学区の公立中学校に通い始めました。
クラスで仲良くなった友だちがインターネットでチャットをしながらどこの誰とも知らないひとと会話をしていると自慢げに語ってきました。
それを聞いて、我が家にもインターネットが来ているんだから、同じことができるはず!と思い立つのは自然なことです。特に思春期の男子、他人に負けたくないという思いがひときわ強かったと思います。

それからというもの、来る日も来る日もチャットに明け暮れ、顔も本名も知らないひとたちと会話を重ねる日々を送りました。
当然、慣れてくるとチャットだけではなくいろいろなサイトをめぐるようになり、家にいる時間のほとんどはパソコンの前でした。
当時はFlash全盛期、ゲームや動画を見て回るばかり。

いまでこそ個人がSNSやブログで情報を発信することも一般的になりましたが、当時は個人でサイトを立ち上げ、自分でHTMLを書かないとろくに情報が発信できない環境です。
となると、自分でやってみたくなるのもしょうがないこと。
それからというもの、メモ帳でHTMLを書いてはブラウザで表示しては一喜一憂する日々でした。


長々と話してきましたが、正直なところ、明確にエンジニアになろう!と思ったできごとというものはありません。
タイトルに偽りありと言われてしまいそうです。
ただ、エンジニアの父がいて、インターネットで遊び、技術に触れてみる日々があっただけなのです。

ネットで見かける凄腕エンジニアの回顧では、往々にして、幼少期からPCに触れ、プログラミングをし、気づけばエンジニアになっていたという話が多い印象です。

でも、ほとんどの方がなんとなくいまの職業を選んだだけなのではないでしょうか?
だからこそ、多くの方が自分のキャリアパスを悩むのではないでしょうか。


今回はこのあたりで話を結び、次回はどのように職業エンジニアになり、転職をしたのかという話をしたいと思います。

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