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世の中を今よりもう少し良くできる、新しいカルチャーを生み出したい|代表インタビュー

Meetscomは、社是に「The world doesn’t please us, so we can create the world.」を掲げ、自社サービスのバーチャルボイスコミュニティ「KoeTomo」とスマートフォンアプリ・Webシステムの受託開発事業を行う会社です。

今回は、代表取締役の八尾にインタビュー。起業に至るまでのことやこれからの展望について伺いました。


プロフィール:八尾 憲輔(代表取締役)

八尾 憲輔のプロフィール - Wantedly
Meetscom株式会社, 代表取締役 Founder & CEO
https://www.wantedly.com/id/kensuke_yao_a



「常に一歩先へ」を実現してきた

――これまでのキャリアについて教えてください。

実はMeetscomは、私が立ち上げた4つ目の会社です。それまでミュージシャンとして活動してきた私がインターネット黎明期の1996年に最初に起業したのは、インターネットサービス開発会社のマーズ株式会社でした。ウェブサイトやサーバーサイドアプリケーションの開発で着実に業績を伸ばしていましたが、2007年に米国で発売された初代iPhoneに衝撃を受け、すぐに国内発売未定だったiPhone関連事業の準備を開始しました。翌2008年のスマートフォン国内発売当日にスマートフォンアプリ開発専門のFEYNMAN(ファインマン)を設立し、新聞、ドラマ等のメディアや高級自動車メーカー等、大手企業からの依頼により多種多様なアプリを開発しました。また、自社開発ではソーシャル育成ゲームアプリ「MEGU」等のヒット作を生み出しました。
スマートフォンアプリ・ゲーム市場はそれ以降急速に活況となり、FEYNMANには大手企業数社から買収の打診がありました。最終的には2010年11月最も熱心だったGREE社に自社を売却しました。

――それからどんな経験を経て、Meetscomを起業したのですか?

買収後は住居を米国に移し、サンフランシスコやニューヨークを拠点に世界中の様々なTech系イベントに参加し、最新の技術やトレンドに触れる機会が増えました。特にニューヨークで参加したTechCrunchやテキサス州オースティンで視察したSXSWでは最新のテクノロジーに大いに刺激を受け、また新たなフィールドで事業を立ち上げたいという気持ちが湧き上がってきました。2013年12月に帰国し、日本で新会社の設立に至ります。

「音声」によるユニークなサービスの開発をスタート

――「KoeTomo」について教えてください。

当初は、その頃日本ではまだ認知度の低かったドローンの事業を検討していましたが、様々なリサーチの結果、資金と時間のコストがかかり過ぎることからドローンの事業化を断念。日本ではあまり注目されていなかった「音声」によるSNSサービスを柱とする事業計画を立て、幸いにもすぐに外部からの投資も受けることができました。その結果誕生したのが、現在当社の中心サービスとなっている音声系コミュニケーションアプリ「KoeTomo(声とも)」です。

――サービスはどのように拡大していったのですか?

新規サービスの開発には、GREEを退社してきたFEYNMAN時代からのエンジニアだけでなく、FEYNMANの元CTOまでが参画してくれ、新たなSNSサービスの提供に向けてチーム一丸となって邁進しました。年齢・性別に関わらず、世界中の人たちと話すこと(コミュニケーション) ができる新感覚のバーチャルボイスコミュニティー「KoeTomo」は、無料で自由に何度でも通話でき匿名利用も可能な手軽さから、10代半ばから20代前半の若年層を中心に登録数を伸ばし続けています。開発には当初の計画よりも時間を要したため、完成時にはプロモーションを行う資金もほとんどなく、ほぼノンプロモーションのサービスインとなりましたが、声優ブーム、YouTuberによる利用、さらにはコロナ禍も後押しとなり、累積登録ユーザー数が約380万人に上るサービスに成長しました。

――ローンチから約8年。時代の変化と共に、変わったことはありますか?

若年層を中心に「KoeTomo」が順調に普及することを喜ぶ一方で、企業として対峙しなければならない問題も徐々に表面化してきます。近年はSNSをきっかけに犯罪に巻き込まれる一部の子ども達が社会問題となり、企業としても様々な対応を迫られています。当社は現在、ユーザーに安全にサービスを利用していただくための様々な機能追加や、AIによる自動監視、人間の目視による違反パトロールの強化等を行い、安心・安全にソーシャルメディアを利⽤できる環境の整備を目的とした一般社団法人ソーシャルメディア利用環境整備機構(SMAJ)にも所属しています。様々な課題に取り組みつつ発展してきた「KoeTomo」は、ひきこもりやメンタルの弱った方々が社会と繋がることができるセーフティネットとしての役割も担っていると自負しています。

「既成概念を覆し、新しいカルチャーを創造する」ために必要な若い力

――今後「KoeTomo」をどのようなサービスにしていきたいですか?

当社の強みは、豊富な開発実績と独創的な発想による、既成概念を超えた新しいサービスの開発力にあります。今後は「KoeTomo」の海外展開を含めたさらなる発展を計りつつ、音声のコンテンツ化や広告化を視野に入れた新規事業の開発にも注力していきます。

ーー今回募集しているインターンの方には、どのようなことを求めていますか?

サービスを発展させるためには、頭が柔らかく嗅覚の敏感な若いスタッフの力が不可欠です。インターンの方にも、サポート対応等の日常業務だけでなく、そこから得た知見を基にしたサービスの改善案やイベント企画等、やりがいのある幅広い業務を担っていただきたいと考えています。大きなブームとなったものの最近ではあまり話題にならないClubhouseの例でもわかる通り、音声系ビジネスには特有の難しさがあります。若いスタッフには、そうしたジャンルにおいてブレイクスルーする鍵を見つける力があると信じています。

未来を担う子どもたちのために

――今後の目標を教えてください。

「KoeTomo」の運営を通じて、現代の一部の子どもたちの辛い状況や苦しい生活について知ることができました。想像以上に不遇な子ども達が多い現在の日本の状況には、正直驚きを隠せません。居場所がなく、頼れる人もいない子どもたちを取り巻く環境の悪さを知るにつけ、自分たち大人には、もっと何かできることがあるのではないかと考えてきました。これは個人的な目標になりますが、いずれは居場所のない子どもたちのための施設を作りたいと思っています。未来を担う子どもたちや若者をハッピーにできるカルチャーや場所を与えられる、そんな大人でありたいと日々思考錯誤しています。

――最後に、この記事を読んでいる方に一言お願いします。

これまで様々なサービスやアプリケーションを開発・提供し続けられたのは「世の中を今よりもう少し良くできる新しいカルチャーを生み出したい」という気持ちが原動力になっています。ジョブチェンジを考えていらっしゃる皆さんにも、チャンスを見逃さず、今日よりもさらにハッピーな明日を掴めるよう応援しています。

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