今回は「障害福祉の活躍の場を広げる✨新設の特例子会社 Genkiリレーションズ~キャラバン隊やデザイン部隊~★Genki Group法人紹介★」です。障害者の方の働きに可能性を広げるため、Genki Groupでは新たな取り組みを進めています。プロジェクト立ち上げから約半年の軌跡をぜひご覧ください!
☝インタビューにご協力いただいたのは、株式会社サンガジャパン人事部の黒岩さん、Genkiリレーションズ業務推進部の井上さんです。(黒岩さん:写真左 井上さん:写真右)
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《もくじ》
●株式会社サンガジャパンにおける障害者雇用の転換期 ~2022年5月~
●業務の切り分けから生まれた“キャラバン隊” ~2022年8月~
●新設の特定子会社「Genkiリレーションズ」の発足 ~2022年10月~
●「Genkiリレーションズ」ではどんなことをやっているの? ~2022年11月~
●「Genkiリレーションズ」の今後の展望!
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株式会社サンガジャパンにおける障害者雇用の転換期 ~2022年5月~
星加)今回は株式会社サンガジャパンの障害者雇用に関わる取り組みについてお伺いしたく、お二人に来ていただきました!まず本題に入る前に、黒岩さんと井上さんの自己紹介を簡単にお願いできますか?
黒岩)はい、株式会社サンガジャパン人事労務部人事課の黒岩です。2021年11月にサンガジャパンに入社して、現在は外国籍職員採用と障害者雇用を担っています。入社当初は外国籍職員採用と中途採用を担当していたのですが、株式会社サンガジャパン内で障害者雇用の転換期もあって、5月頃から障害者雇用のプロジェクトに関わることになりました。約半年でキャラバン隊の発足や子会社設立に携わってきました。現在は、兼務委託という形で株式会社Genkiリレーションズの事務作業も行っています。
星加)気になるワードが目白押しですね。詳しく聞いていこうと思います。井上さんも自己紹介お願いしていいですか?
井上)私は株式会社Genkiリレーションズの業務推進部の井上です。Genkiリレーションズとはキャラバン隊やデザイナーの雇用・定着サポートを行っている会社で、2022年10月に設立された株式会社サンガジャパンの子会社です。私自身は前職で埼玉県内の就労支援施設で勤務していたのですが、2022年9月に転職してきました。今は、介護施設に環境整備で訪問するキャラバン隊のドライバー兼支援員として活動しています。よろしくお願いします!
星加)ありがとうございます!では、黒岩さんには障害者雇用のプロジェクト立ち上げから子会社設立まで、井上さんにはキャラバン隊などGenkiリレーションズの活動について聞いていこうと思います!
早速黒岩さんに質問なのですが、障害者雇用の担当になったきっかけは何かあったのですか?
黒岩)実は「株式会社サンガジャパンの障害者雇用率を上げる」というところから始まりました。障害者の雇用については法定雇用率が定められており、どの会社も法定雇用率を守ろうとしています。毎年6月1日時点で障害者雇用数の届出が必須なのですが、2022年5月のサンガジャパンでは障害者雇用率が若干低い状況でした。障害者の方にとって自立・社会参加の機会となる就業を増やすためにも、「障害者雇用率を上げよう!」というところで、5月から障害者雇用プロジェクトが始まりました。
星加)黒岩さんが障害者雇用に携わるのは初めてだったと思うのですが、プロジェクト立ち上げ期はどのようなことをされていたのでしょうか?
黒岩)まずは障害者雇用についての法令を学び、受入元を探すところから始めました。人材紹介のエージェントや求人サイト、特別支援学校、就労支援施設など、一つひとつ訪問することにしました。エージェント10社と商談したり、就労移行支援で14施設を回ったりと、5~7月はとにかく動いていました。
星加)その行動力がすごいですね!
黒岩)今振り返るとそうですね。私自身の考えとしても、何かを成功させるためには、高速でトライアンドエラーを回すのが大事だと思っているので色々な人から話を聞いてきました。一番の気づきは「どこから人を雇うか」も大事ですが、「会社としてどういう配慮ができるか」が大事ということでした。就労移行支援施設の人からは「業務の切り分け」をすることも大事だとアドバイスをもらいました。
業務の切り分けから生まれた“キャラバン隊” ~2022年8月~
星加)「業務の切り分け」のアドバイスをもらったとのことでしたが、どんなことを企画してきたのですか?
黒岩)業務の切り分けが必要な方とそうでない方はもちろんいるのですが、介護の業務が難しい方向けにも仕事を作ることにしました。施設側に確認した際、環境整備の業務を切り分けると、介護職は専門領域に専念できるという話がありました。介護職員の仕事には、介護以外にも洗濯や掃除があります。サンガジャパンの中では、清掃員のいる施設もありますが、それ以外の施設では介護職員が分担して業務しています。そのような施設でも、介護職員が専門職として介護により専念できるような環境をつくりたいという想いがあり、専門職でなくてもできるところだけお手伝いできるように、“キャラバン隊”と名付けて清掃業務を担うことになりました。
星加)キャラバン隊とはどのようなものなのでしょうか?
黒岩)「キャラバン」は車の名前からとって名付けたものです。1日の流れでいうと、朝大宮本社に集合し、支援員がドライバーとして一緒に車で施設Aに行きます。そのあとお昼休憩をとって施設Bに行って、大宮に戻ってきます。今は井上さんがドライバー兼支援員として同行してくれています。
井上)私の関わり方は詳しくは後ほど話しますね。
星加)ありがとうございます。障害者の方にとっても介護業界にとってもメリットが考えられているところに驚きました!
新設の特定子会社「Genkiリレーションズ」の発足
星加)キャラバン隊の発足の後に特例子会社を立ち上げることになったと聞きましたが、立ち上げ期のことを詳しく教えていただけますか?
黒岩)そうですね、キャラバン隊を作ること自体は8月頃決定しました。そのあと「特例子会社を立ち上げ、そこでキャラバン隊を運用しよう!」という話が出てきました。特例子会社とは、障害のある方の雇用の促進、そして安定を図るために設立される会社のことです。一般的な企業と比べると、障害や特性に対するサポート環境が整っているところが多く、比較的障害の程度に関係なく働くことが可能であることが特徴です。
星加)特例子会社ならではのメリットがあるのですね。具体的にはどんなメリットがあるのでしょうか?
黒岩)特例子会社は障害者の方に配慮した就業規則をつくるので、働きやすさを担保しやすいという点がメリットになると思います。例えば、時短勤務などの制度を作って認可をもらうなど、普通の会社に比べてかなり柔軟になっています。就業規則以外にも、障害者の方への十分な支援体制がある点がメリットと言えます。
サンガジャパン側の視点でいえば、求人のアピールができる他、支援体制が構築しやすいというメリットもあります。そこでサンガジャパンの子会社として、「Genkiリレーションズ」が立ち上がりました。10月に子会社を設立し、今は特例子会社の申請を待っている段階です。
星加)特例子会社を作ることに関しても、障害者の方とサンガジャパン双方にメリットが考えられた取り組みだったんですね!ありがとうございます。
「Genkiリレーションズ」ではどんなことをやっているの? ~2022年11月~
星加)続いては井上さんの業務を詳しく聞いていきたいと思います。キャラバン隊のことから伺えますか?
井上)キャラバン隊は10月にオリエンテーションをして、11月1日に実働初日を迎えました。月・火・木・金曜日がキャラバン隊が動く日で、サンガジャパンの3施設を回っています。今は大宮市内の施設を回っています。スケジュールでいうと、9:30に大宮を出発して、大体2時間ずつ施設を回り、17:30に大宮に戻ってくる、というような感じですね。今は時短希望の方もいるのですが、ゆくゆくは週4日7時間で働けるように支援しているところです。就労したいと思っている方がきちんと続けられるようにサポートしています。
星加)井上さんがキャラバン隊の支援員として意識されていることはありますか?
井上)障害は個性、あくまでオプションだと思って接しています。例えば、知的障害のAさんは、知的指数が低いだけで他に分かっていることは多いんです。だから子ども扱いせず、一人の人として接することは大事にしています。
星加)井上さんの言葉が素敵ですね。ちなみに定着支援も大事になってくるのかなと思うのですが、何か取り組んでいることはありますか?
井上)週1回、黒岩さんと私で10分間の個別面談を実施しています。面談では各々が抱えている悩みを聞き、アドバイスがあればその場でしています。
黒岩)10分の面談は短いですが、個別で話す機会は定着に直結しているなと思います。最初は大変と言っていた人でも、1ヶ月後は前向きに頑張っているなというのもわかるようになってきましたよ。
井上)たしかに精神的な安定が定着に繋がると思います。就労移行支援センターから来た人の場合は、月に1回そこの担当の方も交えた面談があります。今までは辞め癖がついている方も、面談を通して「できるかも」「もう少しやってみようかな」という気持ちになってくれたら良いなと思っています。
黒岩)井上さんが話しているように、採用がゴールではなく定着するまで支援することが大事だと思います。あと、障害を持っている方ができる業務も清掃業だけではありません。2つ目に案が出たのはデザイン部門です。サンガジャパンにはマーケティング企画室という部署があり、パンフレットや施設の印刷物を作成しています。それができる障害者の方がいるのではないかと思ったのがきっかけで、清掃のキャラバン隊以外にマーケティング部のデザイン部門も立ち上がりました。こちらが環境の配慮をすることによって、同じパフォーマンスを発揮することができます。マーケティング部の業務は在宅ワークもしやすいので、週2回出社、週2回在宅ワークでやっています。今は事務員も募集していて、家でできる事務作業や単純作業ならできる方向けに求人を出しています。
「Genkiリレーションズ」の今後の展望!
星加)最後に、今後の展望についてお伺いできますか?
黒岩)直近では、より多くの施設の清掃業を担えるようにキャラバン隊を大きくしていきたいです。ゆくゆくは、サンガジャパンや元気村グループ以外の介護施設からも仕事を受けられるようにしていきたいですね。井上さんからはどうですか?
井上)施設の環境整備、マーケティング部のデザイナー業務の安定を目標にしています。その後、障害者雇用で売上も上げられるように目指したいです。本来の目的であった「障害者雇用率を上げる」という点は達成する予定ですが、さらに上を目指していきたいと思っています。特例子会社は通常それほど利益を求めないですが、Genkiリレーションズでは、利益も出せる特例子会社を目指していきたいですね。助成金受給によって受注単価を下げられるという特性を生かして、他社との差別化を図ってチャレンジしていきたいです!
黒岩)そうですね。そして、キャラバン隊とデザイン部門以外にも新規の部門も設立し、いろいろな職種に広げていきたいと考えています。この半年間で私自身も障害者の方との接し方が上手くなってきていると思うので、さらなる定着も目標にしたいです。定着をより意識した採用、会社づくりをしていきたいと思います!
星加)ありがとうございます!障害者雇用の在り方についても理解が深まりました!
以上、「障害福祉の活躍の場を広げる✨新設の特例子会社 Genkiリレーションズ~キャラバン隊やデザイン部門~」でした。黒岩さんと井上さん、インタビューへのご協力ありがとうございました!
次回の記事もお楽しみに🌟
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