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マーケットエンタープライズ(以下、ME)の中古農機具は世界81カ国に向けて輸出されている。
中古農機具を扱うマシナリーカンパニーの海外販売戦略室のメンバーとして、MEの中古農機具を世界に向けて販売する役を担うKevin。2年前にMEにジョインしたKevinは人生の約1/3を中国とカナダで過ごす。どんなバックグラウンドを持ち、MEと出会い、現在に至るのかを紹介する。
中国で生まれオープンマインドな価値観が形成されたカナダへ
ー中国で生まれ育ち、その後はカナダに移住したとか?
10歳までは中国の広州におり、その後カナダに移住しました。母親が以前、カナダに住んでいたこともあり、自分の子供にも異なる文化に触れさせ、人間的にも大きく成長して欲しいと思ったのがきっかけだそうです。
ーカナダでご自身のルーツが形成されたそうですが、どんな部分ですか?
カナダには多種多様な人種、宗教、バックグラウンドの人がいます。カナダの人々は伸びやかで自然体な人が多い。なので、周りに臆することなく自分をオープンに表現できる環境でした。
ーカナダにいた頃はどんなキャリアを積み重ねたのですか?
カナダでは銀行や中小企業の経営に携わった後、独学でプログラミングスキルを学び、フロントエンドエンジニアに就きました。中小から大企業の販売や顧客サービスなどの多様な経験により、コミュニケーション能力、論理的思考力、効果的な戦略を立てる力がついたのではないかと思います。
長年の夢だった日本の移住を決断ーMEとの出会い
ー長かったカナダ生活にピリオドを打ち、日本でリスタートするきっかけは?
ずっと日本で暮らすことが夢でした。日本のアニメやドラマなどのカルチャーが昔から好きだったんです。また、妻が日本人なので移住前からよく訪れていました。日本人の勤勉さ、思いやり、職人魂は私の心に深く響き、日本に「家」を見つけたような帰属意識が生まれたんです。
娘の誕生や家庭の事情などあらゆる要因が重なり、移住するチャンスが来たので、思い切って日本でスタートを切りました。
ーMEとの出会いを教えてください。
求人サイトでオファーを受けたのがきっかけです。最終的にMEの海外営業と英語教師と人材コンサルタントの三択で迷っていました。しかし、MEの多様な文化を受け入れる寛大な環境に惹かれました。そしてミッションである「WinWinの関係が築ける商売を展開し、商売を心から楽しむ主体者集団で在り続ける」という価値観が私の信念と通づるものがあったのです。
業務に携わっている人皆が恩恵を受けることによって初めて「成功」と言えると思います。MEのこの企業理念は、私が抱いている核をそのまま反映していると感じました。MEに決めたのはこの核が一致したためです。
「外国人」としてではなく、一人の人間として受け入れてくれたME
JICAから派遣されたアフリカのインターン生を受け入れた時の様子
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私は正直、日本語があまり得意ではないので、初めは言葉の壁を心配していました。しかし、鳥取リユースセンターの人々のあたたかさに触れて、嬉しい驚きを覚えたのです。
彼らは私を「外国人」としてではなく、「一人の人間」として迎え入れてくれました。私が言葉の壁にぶつかっていると、常に気にかけて時間をかけて説明してくれ、疎外感を感じたことはありません。メンバーには心から感謝しています。
ー現在携わっている役割や業務を教えてください。
中古農機具の海外営業をしており、世界各国のお客様とコンタクトを取っています。中国語、英語の他にフランス語も取得している上、カスタマーサポートの経験もあるため、顧客に寄り添ったダイレクトな提案ができていると感じます。
中古農機具は多くの可能性を秘めています。農業を必要としているにも関わらず、手作業で行われている国がまだまだたくさん存在しているんです。
潜在層へのアプローチや、既存の顧客との関係を育み、営業の専門家として交渉術のスキルを磨いています。
ー慣れない日本で働く上で困難だったことはありますか?
これはMEというよりは日本と海外の文化の違いだと思うのですが、会議の際、カナダでは口を挟むのが普通で時にはケンカになることもあります(笑)しかし、日本は議論というよりはプレゼンを大人しく最後まで聞くスタイル。
言いたいことがあるけど、「最後まで待った方がいいのかな?」と戸惑うことが結構ありました。これを今言うべきかどうか、は日本へ来てから気にするようになりました(笑)異なる文化が故、ビジネス上のギャップは少なからずあったのですが、メンバーはありのままの私を受け入れてくれます。皆信じられないほど思いやりがあるんです。
信頼は個人でなくチームがもたらすものー世界に誇る日本の品質
海外の顧客に向けて、オンラインで農機具を映すKevin
ー海外で多様なバックグラウンドを経験したからこそ、仕事に繋がっていると感じることはありますか?
ついこの間、フランスのお客様が来日されました。その方は、通常通訳をつけているそうですが、私がいることでその必要はなくなったんです。お互いの要望をダイレクトに話せたので、お客様も安心していました。
フランスから来日されたお客様
日本と海外では「お客様」のスタンスが違うんです。日本ではルールに則った取引が通常だけれど、海外はそうではない場合が多い。説明をすると「Why?」と難色を示すこともあります。
しかし、私はそのカルチャーがよく理解できる。だからそのギャップをいち早く察知し、メンバーに伝え、カスタマーの気持ちに寄り添います。
しかし、ルールを簡単に変えることは難しいので当社のスタンスを伝えます。すると、先方もBtoBビジネスにおけるパートナーシップを重視しているので、最終的には理解してくれ、WinWinの関係を構築できるんです。
成約したお客様に同封している手書きで綴った「Thanks letter」
ーそれは多種な文化に触れてきたKevinならではのストーリーですね。
自分の力だけではないです。確かにきっかけは作ったかもしれない。でも私の周りには必ずチームの存在があります。その背景には農機具を洗浄・修理やメンテナンスをしてくれる人、出荷の手配をする人、ボスやマネージャー、同僚や部下もいる。経理や人事などバックオフィスで支えてくれる人もいます。
質の高いサービス、厳格な品質管理、予定通りの正確な出荷、シームレスな交渉プロセスがお客様の信頼に繋がります。
皆が一生懸命働いたからこそ、良い成果に繋がるので、信頼は私だけのものじゃない。チームで得られた結果です。
ーマーケットエンタープライズの魅力は何ですか?
MEの良さは今までのスキルと創造性を最大限に活かせる環境が用意されていることです。社内報やGroupupdate(※)で会社の情報を即座にキャッチできたり、研修を受けたりできるシステムが整っており、自己啓発と主体性を促しています。これは人こそ「財産」として認識しているからではないでしょうか。
また、既成概念に囚われることがなく、会社のビジョンに沿った革新的なアイデアを尊重し、それに基づいて行動します。入社歴に関わらず活躍できる人が多いのはこれが理由の一つかと思います。
※Group Update
動画でMEグループの経営方針、事業展開や組織運営の方向性など、グループ運営に必要な情報の共有を行います。四半期に1回行なっており、役員、事業責任者、プロジェクト責任者が中心となって情報を伝達しています。
ーどんな人と一緒に働きたいですか?
理想やビジョンを持ち、挑戦できる人が当社に向いていると思います。 寛容な心と多様性を受け入れることも重要です。 ME は個人の強みを生かし、成長を追求するための十分な環境を提供してくれます。 主体的かつ野心的な人材を歓迎します。
ー将来のビジョンはありますか?
リユース市場の規模が年々拡大しており、MEは大きな可能性を秘めた会社だと思います。現在、マシナリーカンパニーは海外に向けて中古農業器具の輸出が中心ですが、今後はさまざまなリユース品の可能性にフォーカスしていきたいですね。