お久しぶりです。ラワンセ採用担当 岡田 美紅(おかだ みく)です。
いきなりですが、新人研修、皆さんはどんなことをしました?
社会人であれば誰しも新人と呼ばれる頃があったはずです。初々しく、何も怖くなかったあの頃…
残念ながらラワンセでは現在、業界未経験者や新卒採用をしていないのですが、今回は閑話休題ということで、私が新卒で入社したIT企業で経験した、とある新人研修について書きたいと思います。
壮絶な内容ですが、結局学びはあったのか?ということも記載しているので、読み物としてどうぞ!
入社式もそこそこに山奥に連れていかれ、3泊4日の研修合宿が始まります。ちなみに先輩たちはそこで何が行われるのか、事前に何も教えてくれませんでした。期間中、もちろんスマホなんて触ってる暇はないです!
「2位以下のチームは敗者である。1位以外はクズだ!負け犬だ!!」
上記は本当に上長役から言われた言葉です。
研修では、合宿を通して様々なレクリエーションを行います。
参加者の目標は、会社の代表として1位を取ることです。チーム分けされた新人たちは、各ミッションをこなしながら、他のチームに勝つことを半ば強制的に約束させられます。
一例ですが、ミッションには以下のようなものがありました。基本的には速いチーム、より正確にできたチームが多くポイントを得られます。IT関係ないじゃん… そうなんです。関係ないんです。
- 用意された設計書通りにものを組み立てる
- 指示者と目隠しした作業者に分かれて作業を行い、より高くものを積み上げる
- 指定された振付通りにダンスを踊る
こんなものなの?と思われるかもしれませんが、ダンスの振付が記載された用紙が23時頃に渡されて、翌6:00には朝礼、7:00には発表会(予告なし)なので、とにかく時間がなくどんどん精神的に追い込まれていきます。
また、リアルタイムで順位や、取り組みの様子が先輩たちにフィードバックされるので、気が気ではありませんでした。
その中でも大きなミッションである、挨拶バトルとフルマラソンについて詳しく書いていきます。
挨拶で人を倒せ!?挨拶バトル!!!
1対1で挨拶をして、どちらが「頑張っているか」を「他チーム」が評価をするという趣旨のレクリエーションです。ルールとしては全チーム総当たりで、メンバー4人の3本先取となります。
とにかく大きな声で挨拶をする人!苦しくて半ば倒れるように挨拶を叫ぶ人!阿鼻叫喚の挨拶地獄!!!
一体何をもって「頑張っている」と判断されるのか?他者から自分たちはどう見えているのか?
どのようなパフォーマンスをすればより多くの得点を集めることができるのか、チームメンバーとたくさん話し合いました。
個人でいうと、恥とか全部捨てて、相手を絶対に倒すんだ!という強い覚悟を持ったら割と勝てました。
ただ、唇から血が出ているとか、目が充血しているとか、声が出ないけど無理やり出すみたいなそういうものまで力にしてしまった感はあります(その後1か月間まともに声が出なくなりました…)。
結論としては、周囲を圧倒するアイデアを、思つきでもどんどん実行していくことが重要だと思いました。評価にもトレンドがあって、最初は、大きい声=頑張ってる!だったのが、途中で声が大きいだけじゃん!に変わる瞬間があるんですよね。そこでどうアプローチを変えていくかがカギだと思います。
自分にはマネできないわ…(ドン引き)と思わせたら(社会的には負けでもルール的には)勝ちです。
過呼吸!悪夢 フルマラソン!
丸1日かけたメイン級イベント、42kmのフルマラソンです。予め渡された地図から複数あるチェックポイント単位での所要時間を割り出し、翌日その通りに走りきるという内容です。総距離における着順でポイントが付与されます。
この日は社長含め、先輩たちが仕事を休んで応援に駆けつけていました。とても良い天気だったのを覚えています(ちなみに雨天決行です)。
私のチームは、赤信号による停止や、コースに雪が残っていることなどを計画時点で考慮しておらず、単純な距離と少しのバッファしか考えていなかったのでしっかり遅れました。
各チェックポイントに間に合わない場合は、間に合わないことが分かった時点でリーダーが上長に電話し、どのくらい遅れそうか報告するよう指示がありました。
そして、計画間に合わないけど続き走るの?どうするの?予定通り完了できないんだから辞めたら?とガン詰められたうえで、泣きながら走り続けるのです。
誰かが遅くてもチーム全員の連帯責任なので、メンバーを置いていくとか、放棄するということは許されません。その結果、私を含めプレッシャーと自責の念による過呼吸を起こす人が続出していました…。
それでも最終的には、なんとか励まし合いながらチーム全員で走り切りました。
正直なところ学びはあったのか?
研修でなんでこんなことしなきゃいけないの?ばからしい!と思うかもしれないのですが、これが「新卒」という立場だと話は違うと思うのです。
私は理不尽だとか、つらいとか考える前に、会社に入って初めて与えられた仕事だから何とかしよう、結果を残して会社の先輩に早く認められたい、という思いでいっぱいでした。
今思えば、このような努力が評価されるかは不明なところですが、一生懸命に頑張る。研修中は頭の中はそれだけでした。
まとめとして、過酷な研修から、私が学んだことをざっと書きだしてみますね。
- 1位でなければ仕事は受注できない
- 頑張っているかどうかではなく、結果にこそ意味がある
- 仕事は、対価(報酬)が発生している意識をもつことが大切
- 自分たちで立てた見通しを予定通りに遂行する意識
- 進捗共有の重要性
- 何が求められているか、誰が評価者か常に意識すること
学ぶ方法はともかく、こうやって見てみると、社会人にとって重要な要素が詰まっていると思いませんか?
想像力を働かせて見通しを立てる力とか、間に合わないと分かった時点で共有するとか、誰にどんなアピールをすれば評価されるのかとか。
意識できている人とそうでない人で、仕事の上達、認められていく速さが違うと社会人5年目の今、強く感じています。
私は、定期的にこの研修のことを思い出しては、そのたびに仕事への向き合い方を振り返るようにしています。
とはいえ、この研修、効果がある人とない人がはっきりと分かれると思いますし、もう一回やれと言われてやれる気がしません(笑)
それでも、非日常からしか学べない要素も多く、新人の時にしか「本気で」できないと感じたので、経験できてよかったなあと私は感謝しています。