そんな話はさておき、早速本題に入るとします。
今回作るもの
今回は、JSONPlaceholderのAPIを叩いて、画像一覧を表示すると言った超簡単なアプリを作っていきます。
データの取得が終わるまではローディング中というのがわかるように、ローディング画面が表示されるよう実装を進めていきます。
環境構築
今回の実行環境はこんな感じです。
・react 18.2.0 (typescript)
・react-redux 8.0.2
・redux toolkit 1.8.5
ターミナルで下記コマンドを打ってアプリの雛形を作成します。
ちなみに「my-app」ってところがアプリ名になります。好きな名前を入れましょう。
npx create-react-app my-app --template redux-typescript
これだけで準備完了です!
早速作っていきましょう!
画像一覧表示アプリを作ろう
初期化
ひとまず現在の状態で起動してみましょう。
ターミナルで下記コマンドを打って起動します。
yarn start
カウンターのアプリケーションが立ち上がれば問題なく起動できています。
ただ、今回はこのカウンターアプリは使わないので、App.tsxをすっからかんにします。
import React from 'react';
import './App.css';
function App() {
return (
<div className="App">
</div>
);
}
export default App;
ひとまず初期化はこれでOK。
Sliceを作る
src/features/に新しくphotosフォルダを作成し、その中にphotoSlice.tsを作成します。
中身は以下の通りです。
import { createSlice, createAsyncThunk } from "@reduxjs/toolkit";
import { RootState } from "../../app/store";
export const fetchPhotos = createAsyncThunk("/photos/fetchPhotos", async () => {
const response = await fetch("https://jsonplaceholder.typicode.com/photos");
return response.json();
});
const photoDataExample = {
albumId: 1,
id: 1,
title: "accusamus beatae ad facilis cum similique qui sunt",
url: "https://via.placeholder.com/600/92c952",
thumbnailUrl: "https://via.placeholder.com/150/92c952",
};
export type PhotosData = {
data: typeof photoDataExample[];
status: "idle" | "pending" | "succeeded" | "failed";
error: undefined | string;
};
const initialState: PhotosData = {
data: [],
status: "idle",
error: undefined,
};
export const photoSlice = createSlice({
name: "photo",
initialState,
reducers: {},
extraReducers: (builder) => {
builder.addCase(fetchPhotos.pending, (state) => {
state.status = "pending";
});
builder.addCase(fetchPhotos.fulfilled, (state, action) => {
state.data = action.payload;
state.status = "succeeded";
});
builder.addCase(fetchPhotos.rejected, (state, action) => {
state.status = "failed";
state.error = action.error.message;
});
},
});
export const selectPhotos = (state: RootState) => state.photos;
export default photoSlice.reducer;
initialState
このinitialStateという定数では、stateの初期状態を指定しています。
export type PhotosData = {
data: typeof photoDataExample[];
status: "idle" | "pending" | "succeeded" | "failed";
error: undefined | string;
};
const initialState: PhotosData = {
data: [],
status: "idle",
error: undefined,
};
dataという空の配列がありますが、ここには後々APIで取ってくる画像のデータが格納されます。
statusではローディング状態を管理しています。今回はこのstatusを使ってローディング画面表示の切り替えを行います。
createAsyncThunk
export const fetchPhotos = createAsyncThunk("/photos/fetchPhotos", async () => {
const response = await fetch("https://jsonplaceholder.typicode.com/photos");
return response.json();
});
ここで来ました本日の主役です。
このfetchPhotosでapiを叩くのですが、ここで使うのが createAsyncThunk です。
createAsyncThunkは非同期処理の実行状況に応じて、
上記3つのactionを生成してくれます。
第一引数にはアクションの名前(タイプ)、第二引数には非同期処理の関数を取ります。
(厳密に言うと第一引数はtype、第二引数はpayloadActionを受け取ります。)
今回アクションの名前は/photos/fetchPhotosにしてます。
非同期処理の関数はJSONPlaceholderのphotosを取得できるAPIを叩いています。
createSlice – extraReducers
createSliceでpostSliceを作成します。
export const photoSlice = createSlice({
name: "photo",
initialState,
reducers: {},
extraReducers: (builder) => {
builder.addCase(fetchPhotos.pending, (state) => {
state.status = "pending";
});
builder.addCase(fetchPhotos.fulfilled, (state, action) => {
state.data = action.payload;
state.status = "succeeded";
});
builder.addCase(fetchPhotos.rejected, (state, action) => {
state.status = "failed";
state.error = action.error.message;
});
},
});
export const selectPhotos = (state: RootState) => state.photos;
export default photoSlice.reducer;
「name」にはsliceの名前を入力し、その次に初期値を指定します。さっき作ったinitialStateはここで使います。
その下にある「reducers: {}」ですが、今回は通常のreducerは使わないので空のままでいいです。
そして次に出てくるのが extraReducers です。
ここではさっきcreateAsyncThunkで生成された3つのアクション、pending、fulfilled、rejectedに対するstateの変化を書いていきます。
pending時はstate.statusを"pending"に変更します。
fulfilled時はstate.statusを"succeeded"に変更し、取得したデータをstate.dataに入れます。
failed時はstate.statusを"failed"とし、state.errorでエラーメッセージを受け取ります。
次に、src/app/store.tsを開いて、コードを以下の通り修正します。
import { configureStore, ThunkAction, Action } from '@reduxjs/toolkit';
import photoReducer from '../features/photos/photoSlice';
export const store = configureStore({
reducer: {
photos: photoReducer
},
});
export type AppDispatch = typeof store.dispatch;
export type RootState = ReturnType<typeof store.getState>;
export type AppThunk<ReturnType = void> = ThunkAction<
ReturnType,
RootState,
unknown,
Action<string>
>;
これで今回作成したphotoSliceがstoreで管理できるようになりました。
コンポーネントを作る
redux周りの処理が完成したので、早速コンポーネントを作ってみましょう。
photoSlice.tsと同階層にPhotos.tsxを作成します。コードは以下の通りです。
import React, { useCallback } from "react";
import { useAppSelector, useAppDispatch } from "../../app/hooks";
import { fetchPhotos, selectPhotos } from "./photoSlice";
import styles from "./Photos.module.css";
export const Photos: React.FC = () => {
const dispatch = useAppDispatch(); // 1
const photos = useAppSelector(selectPhotos); // 2
// 3
const handleClick = useCallback(() => {
dispatch(fetchPhotos()).catch((error) => error.message);
}, [dispatch]);
return (
<div>
<button onClick={handleClick}>GET</button>
{photos.status === "succeeded" && ( // 4
<ul className={styles.photoUl}>
{photos.data.map((element) => (
<li key={element.id} className={styles.photoLi}>
<img src={element.url} alt={element.title} />
</li>
))}
</ul>
)}
{photos.status === "pending" && <div>Loading...</div>} // 5
{photos.status === "failed" && <div>{photos.error}</div>} // 6
</div>
);
};
コメントで番号を振ってあるので、一つずつ解説していきます。
- useAppDispatchを実体化しています。dispatchしたい時はこのように実体化してから実行します。
- useAppSelectorを使うことで、storeのstateを参照できます。今回はphotoSliceの方でslice.photosをselectPhotosという名前でexportしているのでそれを使います。
- ボタンを押したらAPIを叩くように、関数を作成しています。createAsyncThunkで作ったfetchPhotosをdispatchしています。
- データの取得が完了したらstatusが"succeeded"になり、画像一覧が表示されます。
- データの取得状況がpendingの場合、statusが"pending"となり、その間は「Loading…」という文字だけを返すようにしています。今回は仮で<div>Loading...</div>としていますが、ここにローディングスピナーコンポーネントや、スケルトンコンポーネントを表示させることで、リッチな見た目にできます。
- データ取得が失敗すれば、エラーが表示されるようにしています。
最後にこのPhotosコンポーネントをApp.tsxで表示させれば完成です。
完成品
簡単に完成したものを見てみましょう。(スタイリングは適当につけてます)
初期画面でGETボタンを押すと…
Loading…と表示されていますね。
データの取得が完了し、画像が一覧表示されました。
これで完成です!
終わりに
今回使ったRedux Toolkitですが、普通のReduxに比べるとかなり簡単に使えるのでおすすめです!
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