今までのパーソナルジムにはなかった「ゆるダイエット」のコンセプトで人気を集め、都内に24店舗を構えるなど急拡大している「LiMEパーソナルジム」。
前編では運動が苦手な人でもジム通いを続けられる、3つの秘密について伺いました。マシンを使わない「ファンクショナルトレーニング」や、きつくない食事指導、トレーニング後の整体やマッサージを使った体のケアなどを行うことで、スポーツをやってこなかった人も安心して通え、リバウンドなしで効果を実感できます。
後編ではさらに、大手パーソナルジムの約半額である料金設定や、集客の方法について深掘りしていきます。ポイントは広告もパーソナライズされていること!ターゲットをしぼったインターネット広告やポスティングに、差別化された「ゆるダイエット」というコンセプトをわかりやすく掲げることで、他店と比べ広告費をおさえることができ、低価格を実現しているそうです。
株式会社Lime 代表 斉藤隼生
株式会社Lime代表取締役。大学在学中からヘルスケアベンチャー「FiNC Technologies」のインターンとして働き始め、卒業後に新卒で入社。ダイエットサービスの運営とパーソナルトレーナーとして2,000名以上のボディメイクに携わり、お客さまの悩みに向き合う。その後、株式会社Limeを設立。「LiMEパーソナルジム」は都内に24店舗を構えるまでになり、拡大を続けている。
ターゲットをしぼった広告に、差別化したコンセプトをわかりやすく提示!
2017年には高い技術を持った運動指導者に与えられる賞、「ベストブレインウェルネスアワード」準優勝を獲得
—トレーニング内容や食事指導などかなり充実した内容を提供していると思いましたが、料金は大手パーソナルジムの約半額ほどですね。どのように実現しているのですか?
広告費のかけていないことが大きな要因ですね。大手パーソナルジムは、CMや電車で大規模な広告などを打っていますが、そういう大規模なことは行わず、ターゲットをしぼったインターネットの広告や、地域に密着したポスティング広告などを活用しています。
—そうすると広告の効果が半減するということはありませんか?
広告には「ゆるダイエット」というわかりやすいコンセプトを掲げているので、その打ち出しがささり、広告の効果は十分に実感できています。「ゆるダイエット」を掲げることでコンセプトの差別化もはかれているので、他社さんと被ることがなく、広告を打たなくても集客に困ることはありません。
ほかにはGoogleマップで検索が上位にくるように対策をしたり、「ヤセラボ」という他社さんも集めたパーソナルジムの検索サイトを運営したりしていますので、そこからの集客も多くなっています。
運動が苦手な人の思いや感覚を知る研修を通して、お客さま目線のトレーニングを実現
お客さまの人生の転機にたずさわることもできる、やりがいの大きなパーソナルトレーナーの仕事
—パーソナルトレーニングはトレーナーの方の質も重要になってくると思います。育成面で力を入れていることはありますか?
お客さまの目線に立った指導ができるように、研修を行っています。パーソナルトレーナーとして働く人の多くは運動が好きだったり、トレーニングが生きがいという人が多く、「LiMEパーソナルジム」に通ってくるような運動が苦手な人の気持ちがわからないトレーナーも最初は多いんです。そこで研修を行い、ここに通うお客さまがどんな心理状態なのかということをきちんと伝えるようにしています。
うちで提供しているトレーニングもトレーナー自身が普段行っているものより簡単にしたものが多いわけですが、トレーナーとお客さまの体の感覚が大きく違うので指導をするのが実は難しいんです。ここでもお客さまの感覚を想像しながらトレーニングができるよう研修をしています。またトレーナーが整体やマッサージを行うので、今まで経験がないトレーナーへは整体とマッサージの指導も欠かせないですね。
—ほかのジムに比べ、トレーナーに求めているものが多い気がしますが、トレーナーの方へのモチベーションアップはどのように行っていますか?
パーソナルジムは固定給のところが多いと思いますが、うちでは成果や数値で評価する仕組みになっていて、モチベーションにつながっていると思います。具体的にはお客さまが長くトレーニングを続けてくださったり、長い契約をした場合には評価される仕組みです。
あとはやはり、お客さまが大きく変わっていくところにやりがいがあると思っています。たとえば弊社のお客さまはほとんどが女性で、婚活中という方もいらっしゃるんですね。体が美しくなったことによって自信がつき、結婚をすることができたという方もいらっしゃって、単純に外見の変化だけではなく、人生の大きなターニングポイントに携われるというのは大きなやりがいになると思います。
トレーナーに必要なのは技術や知識以上に、思いやりのある人間性
—斉藤さん自身も前職の「FiNC Technologies」や、初期のころはトレーナーとして活躍されてきたとお聞きしました。ご自身が考える、トレーナーに必要な資質は?
マンツーマンで行うサービスなので、コミュニケーション力や思いやりがあるかどうか、つまり人間性が大きく影響する仕事だと思っています。「LiMEパーソナルジム」でもトレーナーに求めている一番大きなものは人間性です。それが大前提の根幹の部分なのかなと思っています。そのうえでお客さまに知識や技術をいかに提供できるかですね。常にトレーニングの理論はアップデートされていますので、僕自身も書籍や有識者のトレーナーから常に学び続け、トレーナーに共有するようにしています。
—最後に今後の目標を教えてください。
「LiMEパーソナルジム」の目標は、通っていただいているお客さまの成果や満足度をあげていく。あと、通っていただく方を増やすことですね。そのために店舗の展開も進めていきたいと思っています。会社全体としては、「LiMEパーソナルジム」だけでなく、痩せていることがコンプレックスの方向けの「REP UP GYM」や、トレーニングだけでは実現できない部分痩せやトータルビューティーを目指した痩身専門の「ハイフ専門店LIME」も展開していますので、こちらも引き続き力を入れていきたいです。
前職の「FiNC Technologies」での勤務から含めて、僕はお客さまに美容、健康を提供することにとてもやりがいを感じていますし、マンツーマンのサービスを提供していることによってお客さまとのつながりをより強く感じているんです。今後も「LiMEパーソナルジム」やさまざまなサービスを通し、お客さまを笑顔にしていきたいと思います。
「LiMEパーソナルジム」ブランド力アップの3つのポイント
「LiMEパーソナルジム」のブランド力をアップさせたポイントを伺うと、以下の3つです。