株式会社リバレント
プロダクト/メディア部
YouTubeチーム 戦略推進 吉田 浩史
広告の企画・制作から営業、タレントマネジメントまで、さまざまな業務に携わるリバレントのメンバー。今回はプロダクトメディア部のYouTubeチームで戦略推進を担当する吉田に話を聞きました。YouTubeチャンネルを分析して、再生回数を伸ばす戦略推進の業務とはどのようなものなのでしょうか。
戦略次第で再生回数が50倍になることも!
──YouTubeチーム・戦略推進部門の業務について教えてください。
YouTubeチャンネルの登録者数や再生回数を伸ばして、チャンネルを持っているタレントさんや芸人さんの収益を向上させたり、満足度を上げたりするための戦略を構築するのが戦略推進部門の役割です。
抜群の影響力がある方を除いて、YouTubeチャンネルを開設して、ただ動画を投稿しているだけでは登録者数や再生回数を増やすことは難しいです。インプレッション数やクリック率などの数値を見て、どのような動画が再生数が伸びるのか、視聴しているユーザーはどのような層なのかなどを分析することで、より効率よく再生回数を伸ばすことができるようになります。
私の役目は、そうした分析結果を社内外のYouTubeチャンネルの担当者にレポートの形で提出して、今後どうすれば登録者数や再生回数が伸びるかの戦略をアドバイスすることです。それぞれのチャンネルが成長すれば、再生収益を最大化していけます。そのための戦略を取りまとめるのが戦略推進部門の役目です。
──実際に効果のあった事例があれば教えてください。
名前のよく知られている有名なタレントさんのケースですが、通常の再生回数が十数万回くらいで伸び悩んでいるチャンネルがあったんですね。そこで分析してみたところ、ときどき大きく再生回数が伸びている回がありました。
それらの回を詳しく分析してみると、ある共通点があることに気付きました。そこでそれをフィードバックして、新たな動画を作ってもらったところ、その動画は再生回数が500万再生を超えました。それまでの50倍以上の再生回数になったことは自信になりました。
──現在はどのような案件を担当しているのでしょうか。
リバレントが提携しているお笑い芸人やタレントを中心とした大手芸能プロダクションの案件がメインです。 また、社内の案件に関しても分析してアドバイスしています。
部門といっても現在は私一人だけでやっているのですが(笑)、プロダクトメディア部を統括する方にも相談しながら日々、さまざまなYouTubeチャンネルを分析してはマクロ的な戦略を立てているところです。リバレントが関わるすべてのチャンネルを現在はだいたい3,000チャンネルくらいを担当しているでしょうか。
──Libalentの他の部署とはどう関わっているでしょうか。
社内の制作チームの案件に関しても月に1度のペースで分析結果や、今後の戦略をレポートの形で提出しています。また、定期的にリポートを提出するだけでなく、気付いたことがあれば連絡するようにしています。
ただし、私は福島県在住で、ほぼリモートワークで業務を行っていますので直接、他のメンバーと顔を合わせることはほとんどありません。ですから、社内には私の存在を知らない方もいるかもしれません(笑)。
──戦略推進の業務でやりがいを感じることがあれば教えてください。
この仕事では成果が具体的に数値として出ます。再生回数が大きく伸びたとか、登録者数が増えたとか、収益が伸びたとか、数字で成果が実感できる点はやりがいにつながります。逆にいえば、成果がでていないことも数字でわかります。その点はシビアなところでもありますね。
リモートワークなど柔軟な働き方が可能なのが魅力
──リバレントに入社したきっかけを教えてください。
前職ではInstagramのフォロワー数やインプレッション数、エンゲージメント率などを分析するマーケターの仕事をやっていました。そのスキルを活かしながらキャリアアップできる仕事を探しているとき、リバレントでYouTubeチャンネルを分析できる人材を募集をしているのを見つけたのです。
一口にSNSと言ってもInstagramとTwitterでも分析方法は違います。YouTubeチャンネルにはYouTubeチャンネルのルールのようなものがあります。私の場合は、あらゆるSNSを分析できるプロフェッショナルになりたいと思い、YouTubeチャンネルの運営に関わるリバレントに興味を持ちました。
ただ、先に内定をもらった企業があったので、当初リバレントはお断りするつもりでした。ちょうど新型コロナウイルスの感染拡大が始まった時期だったので、私はリモート勤務が希望だったのですが、リバレントが出勤前提だったことが理由です。
それを話したところ、社内で調整していただいて、当時としては特例的にリモートワークでもOKということになりました。それを聞いて「柔軟性がある会社だな」と感じたのが決め手となって入社しました。今は他の部署もリモートワークが当たり前ですが、実は私のケースが第1号だったようです。
──リモートワークの良さはどういうところでしょうか。
自分が働きやすいように環境をカスタマイズできる点ですね。自宅であれば、もっとも集中してデータ分析できるような自分好みの環境を構築できます。
もちろん、今でも数カ月に1回ほどは出社しますが、やはりデータ分析のように集中力が必要な仕事は、自宅の方がはかどります。
別に私が特別扱いというわけではなく、最近でも入社時から有給休暇を付与する制度を新たに導入するなど、リバレントは働く人の声を吸い上げてさまざまな改善をしてくれる会社です。課題解決のスピードがめちゃくちゃ速い(笑)。そうした柔軟性というか、懐の深さのようなものがリバレントの魅力だと思います。
──入社して2年半、YouTubeマーケティングにはどういう変化がありましたか。
一番の変化は芸能人の方がYouTubeに参入してきたことです。入社した頃はまだ芸能人の方もテレビがメインでした。しかし、この1〜2年で一気に芸能人がYouTubeに参入してきました。
チャンネルが増えることはいいことですが、芸能人同士の競合も激しくなって、より差別化が必要になってきています。ですから、チャンネルを伸ばす普遍的な戦略を行いながら、いかに芸能人の方の個性を織り込んでオリジナリティを出していくかに気を遣いますね。
また、YouTubeチャンネルにも常にさまざまなトレンドがあります。今のトレンドはどういう方向性なのか、あらゆるチャンネルを見ながら私なりに研究するようにしています。
あらゆるSNSマーケティングのプロフェッショナルを目指す
──戦略推進部門が今後目指すものはどういうことでしょうか。
戦略推進チームのKGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)は、YouTubeチャンネルの収益性を最大化していくことです。やはり収益につながることが、タレントさんにとってもうれしいことだと思いますので、そこをいかに伸ばしていけるか、チャレンジしていきたいですね。
──吉田さんが個人的に目指すものはありますか。
私自身が目指すのは、あらゆるSNSマーケティングのプロフェッショナルになること。InstagramやYouTubeチャンネルについては、ある程度わかっていますが、例えば TikTokの分析についてはまだ勉強中です。
さまざまなSNSを分析してマーケティングを行うプロは、現在のところまだ、それほど多くはありません。日本でいえば何十人もいないと思います。それもそれぞれに独自のやり方を模索している段階でしょうか。そうした中でも、よりクライアントに役立てる分析や提案をしていきたいですね。