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家具工房で働く リアル#8 コミュニケーション能力

コミュニケーションなんて言葉が溢れている昨今。
木工の仕事において、
実は一番重要ではないかと思われる能力は、
このコミュニケーション能力。

スタッフ同士で打ち合わせる際も、
極力つくる時間を減らしたくないので、
いかに簡素で端的に、
でも漏れなく意思疎通するかはとても重要。

ましてや、相手が手を動かしているときに
相談するタイミングと内容は、
選択を誤ると人間関係が深刻なものになりかねない。
もっといえば怪我につながることもある。

そういえば修業時代に親方の様子を伺いながら、
いつ相談報告すればいいのかを
作業しながらずっと伺っていた覚えがある。

クライアントとのコミュニケーションなんて
いうの及ばずだが、
実は想像以上に難しいこともある。

そもそも機能的なところ以外は
デザイン要素に依るところが大きいため、
質問すること自体野暮なのだ。
だから、やりとりから汲み取っていく。
直接的質問は相手がつまらなくなるばかりか、
面倒に思わせることすらある。
ひたすら雑談を繰り返し、そこから要素を汲み取っていく。

わたしなんて一般の人と比べると、
趣味も生活も性格もずれているから、
雑談もなかなか噛み合わない。
そこを話術で強引に引きこみたいが、
うまくいかないことだってある。

でも大事なのは前向きに対話したいなって、
ひたむきに思い、声を発すること。相手の声を聞くこと。
心地よいって思ってもらえるように誠意を尽くすこと。
きっとそれを含めての、ものづくりだから。

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