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「向いているのは諦めが悪くてミーハーな人」 コンソール、ソシャゲ、アプリなど、あらゆるデザインを手掛けたキラリト社員に話を聞きました

キラリトの社員メンバーへのインタビューシリーズ。第三回目は、キラリトの創立期から2Dグラフィックデザイナー職として務めている中嶋 優氏。今回、中嶋さんのご経歴やキラリトでのお仕事、2Dグラフィックデザイナーのスキルや心構えなどについてお話を伺いました。


ー まずは中嶋さんのご経歴を教えていただけますでしょうか。

(中嶋)私は愛知県の生まれで、もともと絵を描くことが好きでして、デザイナーの専門学校を卒業後、フリーランスとしてアニメーターの仕事を2~3年間やっていました。当時はテレビの原画マンの仕事がメインで、「甲虫王者ムシキング」や「デルトラ・クエスト」などを担当していたのですが、ひたすら紙と鉛筆でキャラクターの動きを一枚ずつ描いていました。

その後、もっと幅広いデザインに挑戦してみたいと思い、キラリトの前身企業にゲームのデザイナー職として入社しました。今でいう「2Dゲームグラフィッカー」になるのですが、当時は会社に6~7名ほどしかいなかったこともあり、背景担当、キャラデザイン担当、アニメーション担当などに分業されているはずもなく、「与えられたデザインの仕事は全てやる」というスタイルで仕事をしていました。


ー すごいスパルタな仕事環境だったんですね。

(中嶋)そうですね(笑)。キャラクターの作画はもちろんですが、背景やゲーム画面のデザイン、webサイトやゲームのパッケージデザインまで、幅広いジャンルでの仕事があったので、あらゆるデザインの仕事に挑戦しました。ゲームの企画書づくりも一緒に行いましたね。入社当時はガラケーの時代で、ウェブアプリの制作やダウンロード誘導のためのサイトのデザインなどを行っていましたね。


ー ガラケーの時代からデザインのお仕事をされていたんですね。その後、どのようなお仕事をされていったのでしょうか。

(中嶋)その後も変わらず様々なデザインを行っていたのですが、大きな仕事として、ニンテンドーDS用ゲームソフトのデザインも担当させていただきました。「もえスタ ~萌える東大英語塾~」というタイトルのキャラクターや背景グラフィックの組み込み素材の作成や、イベントスチルの着色、アニメーション、アイコン制作など、デザイン全般を担当しました。

その後、大手キャリア系が展開する公式コンテンツが流行り始めたのですが、引き続きウェブコンテンツなどを中心に社内で制作しているすべてのゲームアプリのデザインを担当していました。そこからソーシャルゲームのトレンドの大きな波がきたので、徐々に仕事の割合がそちらにシフトしていきました。


ー 時代とともに、お仕事の内容も移り変わっていくんですね。ソーシャルゲームでは、どのようなタイトルを担当されたのでしょうか。

(中嶋)契約上の問題で名前は言えないのですが、某大手モバイルゲーム会社さんのソーシャルゲームにおいて、キャラクター、ゲーム画面、アニメーションなどのデザインを行いました。

その後、ちょうどキラリトにスピンアウトしたタイミングでスマートフォンゲームの時代に完全に移り変わっていったので、そこからはスマートフォンでのアプリのデザインを手掛けるようになりました。ガラケーもスマートフォンもコンシューマーも、2Dグラフィックとしては基本的に作る物の種類は同じなのですが、開発のルールや容量等が大きく異なることと、ユーザー層もゲームによって異なるため、例えば同じキャラクター制作であっても考えることは大きく違います。そういう面白さがありました。具体的なタイトルですとgumiさんに半年間程度出向し、「クリスタル オブ リユニオン」のメインデザイナーとしてUIデザイン全般の制作を担当しました。

    (初期開発段階のデザイン) (C) 2016 Orange Cube Inc./gumi Inc. All Rights Reserved.


ー 現在キラリトでは、どのようなお仕事をされているのでしょうか。

(中嶋)現在は引き続きゲームのUIデザイン、キャラクターデザイン、アニメーション、イベントスチル画像の作成等、目に見える2Dのグラフィックデザイン全般を担当しています。直近でいいますと、まだ名前はいえないのですが、近日公開されるテレビドラマと連動したアプリのデザインを行っています。また、最近はVRの制作も行いつつあるのですが、こちらはまだいろいろ未知の領域なので何ができるか日々研究しています。


ー 中嶋さんがキラリトに入って良かったことは何でしょうか。

(中嶋)私はキラリトの前身企業から在籍しているので、他の企業についてあまり詳しくは存じ上げないのですが、他の企業の方とお話すると、他社ではデザインの仕事が細かく分業されている印象を受けることが多くあります。それに比べ、キラリトでは本当に幅広い仕事を任せてもらえるので、単純にデザイナーとしてのスキルを幅広く向上できることがメリットとしてあげられるかと思います。

極端な例ですが、「キャラクターが描ける」、「背景が描ける」など、分業的なスキルを持っている方もいらっしゃるんですが、もしどちらもできたら、どちらもできる上さらにほかの事も出来たら?と考えたときに、できることや知識が多いほうがもちろん活躍の場は広がると思うんですよね。そういう意味でいうと、キラリトは自分自身の市場価値を底上げしてくれる会社だと思います。また、デザインの世界に限らないと思いますが、「あれもこれも私出来ます!」という状態だと、単純に自分の自信につながりやすいですよね。キャラクターデザイナーになりたいと思っていたけれど、やってみたらwebデザインが面白いし自分に合ってる、次はunityでUIの組み込みをしてみたい!という風に、ほかのジャンルに目覚めたスタッフもいるので、本当にいろいろなことにチャレンジさせてもらえます。もちろん、キャラクターデザインを極めたい、背景を極めたいなど、一つの事に集中して技術を高めていくこともできます。結構そのあたりはクリエイターそれぞれの個性や希望に合わせてスキルアップできると思います。


ー 具体的に、ご自身の市場価値が底上げされたと感じたことはありますか。

(中嶋)そうですね。過去に一緒にお仕事をさせていただいたクライアント様から「今回の案件も、また中嶋さんでお願いしたい」と名指しで依頼がきたことがあったのですが、その時は今までの自分の仕事が認められた気がして、とてもうれしかったですね。個人的にデザイナーとして自分の市場価値が上がったと思えた瞬間でもありました。

                 .制作中の様子


ー 中嶋さんが考える、この仕事に求められるスキルはどのようなものでしょうか。

(中嶋)一言でいうと「想像力があって、諦めが悪い人」だと思います。基本はモノづくりなので、「ある程度でいい」と妥協してしまう人は、正直厳しいですね。どの仕事でもそうだと思いますが。デザイナーは特に「これ」といった答えがなく、自分自身で答えを作り出さないといけないので、そこをいかに粘れるかどうかがポイントだと思っています。

また、良いモノづくりのためにはミーハーであることも重要な要素で、「今あのアニメが流行ってて、こんなゲームが売れている」などのトレンドをキャッチして、この先どのようなコンテンツが流行るのかを、ある程度予測できるスキルも求められると思います。年代、性別、国によっても、好きな絵柄やゲーム性がそれぞれ違うので、それらを見分けられることも大切ですね。

また、制作するキャラクターデザインがゲームで使用されるものである場合、最終的にはそのキャラクターがゲーム画面でどう動くかまでを見据えられる想像力が必要です。この場合、我々のゴール地点はキャラクターを完成させることではなく、キャラクターを魅力的にすることによってゲームの全体的な完成度をあげることなので、いくら個々の制作物が良くても、ゲーム画面にキャラクターが映えなければ評価されませんし、仕様に沿っていなければプログラマーが組み込むこともできません。ゲーム制作はチーム制作なので、次にこの画像を使って作業をする人のためにデータを作らなければなりませんし、制作したクリエイティブが、ユーザーにどの場面でどのように見られるかを踏まえて、とことん突き詰めてモノづくりを行う姿勢が必要だと考えています。


ー ありがとうございました。最後に、これからキラリトに応募する方に対して、一言お願いします。

(中嶋)普段、社員同士は和気あいあいで仲が良いのですが、前述の通り、モノづくりには妥協しない環境なので、粘り強くゴールまで突っ切れる方と一緒にお仕事できたらと思っています。また、「新しい技術があるからこういうのを試してみましょう」、「海外のタイトルでこれが人気あるけど、そういうデザインをやってみたい」など、挑戦を忘れない姿勢の方に是非、ご応募していただけたら嬉しいです。お会いできるのを楽しみにしています。


ー 本日はありがとうございました。

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