株式会社アイ・エス・シーのこども事業部運営支援グループのマネージャーとして活躍する出口有紀さんは、保育事業の予実管理や補助金申請の進捗管理など多岐にわたる業務を担当しています。保育園の運営を支える役割を果たしながら、産休・育休を経て仕事と育児を見事に両立している出口さんに、業務内容やそのやりがい、そして困難をどのように乗り越えているのかについてお話を伺いました。
■プロフィール
- 氏名: 出口 有紀(でぐち ゆき)
- 入社年月: 2017年10月
- 所属部署: こども事業部
- 所属グループ: 運営支援グループ
1. 保育園・発達支援教室を支える運営支援グループとは!?
――出口さん、本日はよろしくお願いします。出口さんは現在、どのようなお仕事を担当されていらっしゃいますか?
現在、こども事業部 運営支援グループでマネージャーを務めています。こども事業部は保育園や発達支援教室の運営を行う事業部で、私たち運営支援グループは、例えば、予実管理、補助金申請の進捗管理、施設の総務的サポートなどを行っている部署になります。私自身は、その部署の責任者として、4人のチームメンバーとともに、施設が円滑に運営できるように支援をする役割を担っています。
――もう少し具体的にお仕事の内容を教えていただけますか?
まず、運営支援グループで大事な仕事の1つは、保育園の運営に必要な予算を立てることです。保育事業では売上のほとんどが各自治体からの補助金によって成り立っていますが、売上計画をたてるために、どのような補助金をどの程度頂けるのかを把握・算定するため、私たちの保育園に今後どのくらいのお子さまがご入所くださるのか等を推定するほか、コスト計画をたてるために、お子さまをお預かりするために必要な職員数の計画などを策定します。さまざまな数字や情報を統合しながら、予算としてとりまとめていく流れになっています。
こうして策定した予算に対する実績管理も私たちの仕事です。売上やコストの実績の管理だけでなく、事業上の問題点を早期に発見するために、お子さまのご入所状況や職員の方々の状況について、定量面から毎月モニタリングも行っています。
また、実際に補助金をいただくためには、各自治体に対してさまざまな書類を提出する必要がありますが、その書類の準備・申請から補助金受領までの一連の業務をおこなっているほか、自治体からの監査に対するとりまとめを実施するなど、各自治体との窓口としての業務も担っています。
このほか、実際の建物のレイアウト変更や備品の購入に関わることもありますので、各施設に直接訪問し、現場の確認などを行うときもあります。
――マネージャーとして心がけていらっしゃることがあれば教えてください。
運営支援グループの仕事は、施設の「ヒト・モノ・カネ」、全てに関わる業務なので、「数字に強い」「コミュニケーション力がある」「事務作業が早い」など、メンバーの強みをいかしてチームで連携していくことが重要です。
メンバーの力を借りなければ成し遂げられないことも多いです。例えば、保育事業を運営する上で、社会福祉会計という通常の企業会計とは異なる知識が求められるのですが、正直に言って、私自身はその領域に対する知見があまりなく、社会福祉会計の領域に専門性を持つメンバーに助けてもらいながら、職務にあたっています。
チームメンバーには本当に感謝していますし、これからも密なコミュニケーションを通じて、事業部により貢献できるようになっていきたいと考えています。
2. 大変だけど、やりがいもあった保育園・発達支援教室の併設
――直近のお仕事の中で印象に残っているお仕事を教えてください。
私たちの運営する保育園の1つに『ウィズブック保育園 西五反田』がありますが、今年度より同じ建物の中に発達支援教室を併設して運営を開始しました。その準備がとても大変で印象に残っています。
――どうして保育園と発達支援教室を併設しようと考えたのですか?
保育園と発達支援教室を併設したのは、保護者の方々にとっての利便性が高まる上に、子どもたちの育ちにとってもよいと考えたからです。具体的には、同一施設内で療育を受けられることで、保護者の皆さまが別の施設に連れて行く手間が省けます。また、保育園としてお預かりしているお子さまを療育の時間だけ発達支援教室へ連れていき、再び保育に戻るといったことができるため、保育の途中で療育を受けたとしても、子供たちは過ごし慣れた同じ環境の中で過ごすことができます。さらに、保育と療育の連携が強化されることで、より質の高い保育・療育が提供できるようになると考えました。
――保育園と発達支援教室の併設において、どんな点が大変でしたか?
保育園の運営を継続しながら、同一施設内で発達支援教室を新設する形だったので、お子さまのお預かりを継続しながら工事を進める必要があり、その調整が難しかったです。具体的には、工事の期間中、施設の中で使用できない部分が発生するため、レイアウトの工夫や保育面での対策が必要でした。例えば、保護者の皆さまのご理解のもと、3歳児と4歳児の合同保育を行うなど、より柔軟な保育を行いながら工事と並行しての運営を行いました。
また、自治体にかけあい、保育園の定員数(お預かりできるお子さまの人数の上限)を減らして発達支援教室を運営できるスペースを確保したのですが、現在、通ってくださっているお子さまや保護者の皆さまにご迷惑をおかけしないように数年かけて定員数のバランスを整えていっています。
―― たくさんの保護者の皆さまやお子さまに喜んでいただける場所になるとよいですね!運営支援グループとしてやっていらっしゃることの幅広さがよくわかりました。
3. 3児のママとして育児と仕事を両立するためには?
――出口さんのことももっと知りたいと思うのですが、アイ・エス・シーに入社されたきっかけは何だったのですか?
2017年10月に入社したので、アイ・エス・シーに入社してもうすぐ7年になります。1人目の慣れない子育ての中で、仕事をしながら自信をもって子育てができる環境を探そうと転職活動を始めました。
最初は教育業界にこだわっていたわけではなく、前職のネットバンク等での経験を活かし、金融業界を受けたりもしていたのですが、ちょうど1人目の子どもが2歳半の時で、保育園って本当に有難い存在だなと思っていた中で、転職活動でアイ・エス・シーと出会い、興味を持ちました。
他に2社受けていたのですが、自分のスキルを活かせると思ったことや、面接をしてくださった方のお人柄に惹かれたこと、内定をいただくまでのスピード感が早くて自分に合っているなと思ったことが入社の決め手でした。夫には、いまだに選考を受けて3日後には入社を決めていたと言われています(笑)
――ご入社されてからは2度の産休・育休を取得されていますよね。
アイ・エス・シーに入社してから2人目、3人目の子どもを出産し、2度の産休・育休を取得しています。
2人目は2015年6月に出産、翌年1月から短時間での就業を再開、4月にフルタイムで復帰しました。3人目は、2022年11月に出産して2023年4月にフルタイムで復帰しています。
2人目のときは、復帰予定よりも早く戻らないかと上長から声をかけてもらい、短時間であれば就業ができると分かってトライしました。3人目のときは、長く休むと不安になることが自分でも分かっていたので、短期間で復帰したという経緯です。
当時の上長が気にかけてくださり、会社の状況が大きく変わった時にはその都度、連絡をくださったのであまり不安に感じることはなかったです。上長や同僚に助けてもらったと思っています。
――産休・育休がとりやすい職場ということですね!仕事と育児を両立するための工夫はありますか?
周囲のサポートも得ながら何とか両立しているというのが実態で、どうしたらもっと仕事をする時間を捻出できるか、子ども達が自分で出来ることを増やせるかなど、日々試行錯誤中です。特に子どもの体調不良が続くと両立ができないことに落ち込みますが、そういう時は、諦めも肝心と無理をしすぎないことにも努めています。
また、とにかく時間管理が重要だと思っています。例えば、子供が寝ている間に仕事をするなど、時間を有効に使う工夫をしています。
あと、リラックスするための趣味も大事かなと思っていて、今後は足つぼや腸活、ストレッチなど体のメンテナンスに関連した趣味を1つか2つ極めてみたいと思っています(笑)
ちなみに、休日は、長男がやっているサッカーの試合の応援や児童館と公園のはしごなど、子ども達を中心に“わちゃわちゃ”と過ごすことが多いです。
――最後に、今後、チャレンジしてみたいことを教えてください。
直近で組織再編があったこともあり、より保育園の現場に近いところの業務が増えました。せっかくの機会なので、運営面だけでなく保育そのものへの理解も少しずつ深めていけたらと考えています。また、働くママとしてロールモデルのような存在になれるように頑張りたいです。
出口さんのお話から日々の努力と工夫、そして周囲のサポートを得ながらマネージャーとして活躍されている姿が伝わってきました。働くママとしてのロールモデルとなるべく、チャレンジを続けていかれるだろうなと感じました。今後の活躍がますます楽しみですね!
出口さんありがとうございました!