社内のナレッジ共有「IS学び場」で「クリエイティブ」をテーマにしたコンテンツを企画した際に、持っている知識や経験、それを制作物に落とし込む思考やプロセスなどが各個人によって異なり、デザインは正解がない領域であることから講師のアサインに悩んだことがあります。
また、インタースペースは事業部付けでデザイナーが所属しているため、横の繋がりを持ちにくかったり、同じ職種の人がどういった動きをしているのかが見えにくい部分があったりすると感じていました。
デザイナー同士が関わりを持つことができれば、「相乗効果を生み、新しい価値の創出につながるのでは」という期待から“クリエイティブコンペ”を実現させました。
クリエイティブコンペ概要
■参加者
インタースペースに在籍するデザイナー職とデザイン制作に興味がある希望者の合計11名(デザイナーの参加者9名、独学で勉強をして自ら参加を希望した参加者2名)
■テーマ
社内公募制度「ISジョブチャレ」のロゴ制作をテーマに繰り広げました。
社内公募制度を運用している人事部長にインタビューの場を設け、制度の概要や実績、課題、これからISジョブチャレをどうしていきたいかなど、“想い”を参加者にお伝えし、その後約2か月の制作期間で準備を進めてもらいました。
■制作レギュレーション
参加者によってスキルも経験値も異なります。その「ギャップを埋めるため」、また「この企画を楽しみながら新しい経験にしてもらうため」に、大幅に自由度を持たせました。
例えば正式名称にするか愛称にするか。シンボルマークやタグラインの有無をどうするかなどもルールは設けませんでした。丸投げにしたわけではなく、どういった意図でロゴを完成させるのかを参加者自身で考えてもらうことで、ゲームのように楽しんでもらいたいと考えたからです。
どの参加者も通常業務と並行して準備をするため、一定の負荷はかかっていたはずですが、所属先の責任者やメンバーの理解や協力もあって素晴らしい制作物ができあがりました!
普段、味わうことができない体験を
“コンペ”という言葉から、選ばれた人には賞金や表彰というワードを連想するかもしれません。
ですが今回の取り組みはそこに重きを置かずに、それ以外の価値を追求しました。その理由は賞金という形での金銭の喜びは持続しないと考えたためです。そしてなにより、この取り組みの目的が横のつながりをつくることにあるからでした。
そこで考えた特典は......。デザイン組織の立ち上げにも携わり最前線で活躍されている株式会社ユーザベース執行役員CDOの平野 友規さんに特別審査員を担っていただき、「制作物に対して審査・フィードバックをいただく」という、普段なかなか味わえない体験にしました。
そして今回、11人の参加者が制作した15のロゴデザインから最優秀賞と優秀賞に選ばれたのはこちらです!
<最優秀賞>メディア&ソリューション事業部 クリエイティブグループ 森田さん
<優秀賞>パフォーマンスマーケティング事業部 マーケティンググループ 小山内さん
特別審査員の平野さんと、当社メディア事業のクリエイティブグループのマネージャーを務める浅野による審査を実施し、その審査内容は参加者一人ひとりへの丁寧なフィードバックとして直接お伝えしていただきました。
インプットと交流会をセットに
■インハウスデザイナーのキャリアと横のつながり
フィードバックの後は審査員2人によるトークセッション「インハウスデザイナーのキャリアと横のつながり」をテーマに、
- インハウスデザイナーと個人事業主の違い
- デザイナーのつながりと成長
- デザイナーのプレゼンス向上
- ボトムアップでのカルチャーづくり
についてお話いただきました。
クリエイティブ組織を築いてきた平野さんの実体験をお伺いすることで、自分達ならどういったことができるのかを考えることができ、まだチャレンジできることはたくさんあるという再認識ができる機会となりました。この気づきを材料に、組織を横断してクリエイティブの観点で会社・事業に何かをもたらしてもらえたらと思います。
■審査員と参加者でのカジュアルなコミュニケーションを
ほぼ1日をつかって開催したクリエイティブコンペ。目的の1つである横のつながりを強固にしていくためには、カジュアルなコミュニケーションの場も必要であると考え、社内のカフェスペースで交流会を催しました。
コンペ中はなかなか聞けなかったことも、カジュアルな場ということで参加者たちからもはかわるがわる平野さんへお話を伺いにいくことができました。平野さんもそれを汲み取ってくださり、気さくにお応えいただくことで、コンペの学びを深めることにもつながりました!