世間では
UIデザイナー/UXデザイナー
なんて職種が注目されてますが、今イチ何やってるか分からないですよね。
今回は、インテグリティ・ヘルスケア(以下、IH)が誇るミスターUIデザイナーの佐藤通洋さんに話を伺ってきました。
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名前:佐藤 通洋
あだ名:つーよー ※名前を音読み
配属:プロダクト開発部 プロダクトデザイングループ マネージャー
経歴:東京造形大学卒業後、2年間のフリーランスを経てデザイン会社で11年勤務。その後、仕事を通じて携わったインテグリティヘルスケアに2017年にUIデザイナーとして入社。
ーこれまで、IHのデザイナーには何名かインタビューしてきた(※)のですが、皆さん決まってつーよーさんへのリスペクトを語っていました。お話を聞けるのが光栄です!本日はよろしくお願いいたします。
めちゃめちゃハードルを上げますね。笑
先に言っておくと、僕が話す内容は概念的なことが多いから文章にまとめるの超大変だと思うよ。
▼気を引き締めて取材します!
※参考:過去に取り上げたIHのデザイナーの記事はこちら▼
▼会社のロゴ変更は、IHの“これまで”と“これから”をつなぐ壮大な仕事だった!
https://www.wantedly.com/companies/integrity-healthcare/post_articles/165661
▼サービスサイトは自分たちの「分身」です
https://www.wantedly.com/companies/integrity-healthcare/post_articles/168017
◆デザインアプリケーションに向かうことが仕事の本質ではない
ー「デザイン思考」をはじめ、最近デザイナーへの注目度はますます高まってきてますが、ぶっちゃけデザイナーって「イラストレーターやフォトショップなどを使ってオシャレなデザインを書く人」だと思われることも多いんじゃないですか?
昔はそう思われることも多かったですね。僕がデザイナーとして仕事をし始めてかれこれ15年以上経ちますが、時代とともにデザイナーの役割は変わってきたように思います。それこそ、最初の頃はイラストレーターやフォトショップを使ってのデザインの案件も多かったです。紙モノのデザインとか。でも、PCやスマホが中心になっていく中で、デザイナーのあり方も変わっていきました。
僕のような「UIデザイナー」と呼ばれる職種の人は特になのですが、やっている仕事の本質って、そもそもMacに向かってデザイン系のアプリケーションを使うことではないんですよ。
▼Macが超絶似合う男が、この後に何を語るのか!?
◆ユーザーから「意図していない意味」が生まれていってもよい
ーデザイン系アプリでデザインを書くことが仕事の本質ではない。。一体UIデザイナーとは何者なのですか?
そもそも、UI(ユーザーインターフェース)の「インターフェース」は、直訳すると「接点」ですが、僕はユーザーにとっての「製品やサービスそのもの」と考えています。その上で、サービスを提供する側と、それを使うユーザー側のインタラクトを考え、設計する役割がUIデザイナーです。
ユーザーが「使って嬉しい!」「利用して良かった!」のような「その人にとって良い意味」が生まれていく事が、僕らUIデザイナーにとっての喜びです。
そして、この「良い意味」はサービスを提供する側の当初の考えと違うものが生まれてもよいと思っています。良いデザインを追求していく上では、ユーザーの感覚に同調して要求に応えるだけではダメで、それだとユーザー以上の視点を持てず、バイアスを破壊したサービスは生み出せなくなってしまうのです。
▼キメ顔してるところ恐縮ですが、さっぱり理解ができません(汗)
ーちょっと何言ってるか分からないんで(笑)分かりやすく具体例で話してもらってもいいですか?
例えば、今はLINEを初めとした多くのチャットツールが出てきましたが、おそらくスタートした時はLINE上で「お金のやり取りすること」は想定していなかったと思うんですよ。でも、LINEというサービスをユーザーの前に置いた時に、お金のやり取りをしている様子が見えた(または要望を聞けた)から、そういった機能が磨かれていってるのだと思います。これは、当初のバイアスを破壊したサービスですよね。
その意味で、UIデザイナーは常に中立でなければいけないし、謙虚でなければいけない。恣意的になればなるほど、「意味が生み出される機会」から離れていってしまう可能性があるのです。
▼なんとなく分かってきたような気がする…
◆議論の場で的(まと)を作る役割
ー今、まさにホワイトボード使って分かりやすく説明してくれてますが、デザイナーの方って急に何か書き始める人やポストイット使って整理し出す人、多いですよね。
これも、実はさっきのUIデザイナーの仕事とは何か、に通ずるところがあるんですよ。つまり、僕らの仕事は何かを決めるわけではなく、そのミーティングで発生した議論を受け止めて整理して、新たな的(まと)を創り出すことをしています。
みんなが自由に意見を発散して、その内容を僕らデザイナーがホワイトボードに落書きをして、その絵を見てみんなが議論したら、また次のステージにいける。この的(まと)が議論そのものであり、そこで必要なUIなんですよ。よくわからないMTGとか、皆さんも体験があると思いますけど、そこに意味そのものである的(まと)がないからなんですよね。なのでデザイナーをミーティングに入れると、議論が活性化することって多いんですよ。
▼僕がホワイトボードに書く絵が抽象的すぎて伝わらない時もありますけどね
◆創造的な時、人はいい顔になっている
ー終始、難しい話になってしまったんですが、、最後に誰にでも伝わるお話をお願いします!
そうですね。人間が持っている「創造的であることを喜ぶ」という基本的な性質を大切にしたいと思っています。若い人の比率が下がっていったり、高度なテクノロジーが仕事を変えていったりする世の中です。一人一人が創造性を高められて、面白いと感じることができる、だから仕事が楽しくなる。そんなツールのUIをデザインしていくことには、良い意味があると思います。
僕は、UIデザイナーとしてこれからも使う人にとってポジティブな意味を、その人自身が創り出せることを目指して、コツコツとデザインを重ねていこうと思います。
ーつーよーさん、ありがとうございました!
(この独特の世界観、最後まで伝わりずらかったですよね。笑)