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就活に正解はない! 就活生の悩みに、内定者と一緒に悩みました。【「就活お悩み相談会」レポ】

就活生のみなさん、こんにちは!
3月1日に採用活動が解禁され、多くの学生の方々も就職活動に励まれていると思います。人生における大きな岐路であり、学生から社会人に変わる通過点でもある「就活」。そこには、人に話しにくいことも含め、さまざまな悩みがあるのではないでしょうか。

そこで、インフォバーンで新卒採用を担当している松永隆志が、「就活の悩みについてみんなで悩もう!」と題して、実際に就職活動をされている学生の方をお招きし、いま現在抱えている悩みを教えていただくオンライン座談会を開きました。

一緒にお話をうかがったのは、インフォバーン2023年度新入社員から、岡本未来さん、佐々木七海さん、冨川詩音さんの3名(イベント当時は内定者)。就活生に対するアドバイスには、数カ月前まで就活を行ってきた当事者ならではのリアリティがありました。

この記事では、2023年3月23日に実施したその座談会の模様を、記事としてお届けします。

「志望順位は?」にどう答えればいいですか?

最初にご相談いただいたのは、面接官からの「志望業界の優先順位を教えてください」という質問にどう答えればいいかのか、という悩み。その業界が第一志望ではない場合、ウソはつきたくないけど、「第一志望です」と答えないと選んでもらえないのでは? と考えてしまいますよね。

佐々木:私はちょっとぼやかしていましたね。広告系を中心に就活していたんですけど、そもそも私が広告系を選んだ理由は、アイデアを出せる仕事がしたいとか、新しいことにいろいろと挑戦したいとか、自分がやりたい要素をつなぎ合わせていったときに、一番共通して叶えられそうなのが広告系だと思ったからなんです。

業界を決める手前の段階で、「こういう要素がある仕事がやりたい」というのがあったので、「一番は広告業界を志望しているんですけど、こちらの業界でも自分がやってこなかったことが体験できると思って、志望しています」とか、「この業界でも、生き生きと働けると思ってます」という回答をしていました。

本来的にはこういうやりたいことがあって、そのもとで、あくまでも暫定的な優先順位はこうです、みたいな言い方です。企業によっては、「それなら、うちだったらこういうことできるよ」とか、選考と関係なしに情報をくださるところも意外とありました。だから、選考における良し悪しはわからないんですけど、業種や業界で明確に分けて答えずに、そのモヤモヤしたままの本心を伝えても、良いアドバイスがもらえるかもしれないです。

▲5月より「IBX部門ディレクションユニット」に所属し働いている佐々木七海さん

岡本:私も志望業界に関する質問が来たときには、自分の就活の軸について話してましたね。私の場合は、「伝えることを通して、対話を実現する」みたいな内容で、実際に受けていたのはウェブメディア系と出版系でした。筋の通った軸を考えて、その中から具体的に自分がやりたいことに近いことができそうな会社さんを受けていった感じです。
だから、会社を業界や業種で見ているというより、「会社の“色”で見ているんです」というアピールもできるのではないかと、相談を聞きながら思いました。

冨川:私もけっこういろんな業界を受けていて、小売業だったり、化粧品メーカーだったり、業界自体はバラバラに受けていました。順番を聞かれたことはなかったんですけど、もし聞かれたら、私もドキッとするなと思います。

でも、「〇〇業界が1位です」って答えるだけだと、本音を伝えにくそうですよね。おそらく企業側も、「うちの業界を1番に選んでくれたから、この子を採用しよう」というよりは、何でその順位で選んだのかとか、もし仮に2位なら1位に他の業界を選んだ理由は何なのかとか、そういうところを聞きたいのかなと思います。
だから、その業界は1位じゃないかもって思ったら、それはそのまま伝えたうえで、いま二人が話してくれたように、自分の軸ややりたいことを説明して、「やりたいことが御社の事業とすごく重なるところがあって、御社に魅力を感じているんです」と説明すれば、本音を伝えたうえでアピールもできるのかなと。

松永:他にありがちな質問としては、「弊社は第何志望ですか?」という質問もあると思うんですが、それに対してはどう答えていましたか。

岡本:……それには第一志望と。

冨川:……そう言うしかないというか。

佐々木:……うん。

松永:そうなんですね(笑)。その質問は愚問ってことでしょうね。
企業側の人間としては、「第一志望ですか?」と聞いたときに、「いや、第三志望です」と言われたとしても、それでその学生に対してネガティブなイメージは持ちません。その学生がいいなと思ったなら、別にこちらへの志望度はどうでもいいことじゃないですか。最後に選んでもらえるかという、また別の話になるだけなので。

仮に採用したい学生にとって志望順位が高くないようなら、「じゃあ第一志望にしてもらうには、どういう情報を用意すると良いかな?」という考えに企業側はなると思いますよ。
でも、確かに「ここは第一志望って言わなきゃいけない」と思わせる空気については、企業側としても気をつけなきゃいけないところですね。そういう質問が学生に無言の圧を与えているんだなということを、あらためて実感しました。

自分にピッタリな会社は見つかりますか?

続いての相談は、「いろいろな会社を調べるなかで、自分に完璧にピッタリくる会社は存在しないのではないかという気がしています。そうしたモヤモヤにどう折り合いをつけていましたか」というものです。大学で学んできたことを仕事でも活かせるのか、ビジネスの世界で社会貢献的なやりがいを感じられるのかなど、いろいろな角度から悩まれていたようです。

佐々木:私は大学のゼミでUI/UXデザインを学んでいたんですけど、UI/UXってその考え方や視点からも学びが大きいと感じていたんですよね。普段生活をしていても「このUIはもっとこうしたほうがよいんじゃないか」とか思うようなことが増えて、Webサイトとか、アプリとか、電車の広告とか、どんなものでもその視点で見るようになっていったんです。

直接活かしたいなら、UI/UXデザイナーを目指すのがシンプルだったんでしょうけど、その視点を持っていることを自分の武器にできたら、どんな業種でも自分の強みになりうると考えていました。だから、業界や業種だけじゃなく、自分が学んだ視点や考え方をぶつけられそうな環境であれば、どんな会社でも活かせることがある気がします。

岡本:そのモヤモヤが、たとえば会社のやっている事業やカラーに対してなら、そもそも自分がなぜモヤモヤしているのかというところに立ち返ると、自分の意見や思想、社会に対してどういうふうに関わっていきたいかが見えてくるんじゃないかなと思います。

私が受けた、ある会社のエントリーシートに、「あなたは働くということはどういうことだと思いますか?」「働くを通してどのようなことを実現したいですか?」みたいな設問がありました。エントリーシートをこれから何枚も書くと思うんですけど、そのなかで自分自身の働くことへの考え方が深掘りできて、はっきり見えてくることもあるんじゃないかと思います。
結局は、自分が何に対して関心があって、社会に対してどういうアプローチをしたいのかっていう根本のところを、一度考えてみるのが良いかなと思いました。

▲5月より「IBX部門コンテンツユニット」に所属し働いている岡本未来さん

松永:たぶん、すべては得られないんですよね。自分のやりたいこととか働く環境とか、全面的に自分が完璧だと思える会社というのは存在しない。そこで大事なのは優先順位だと思います。
働きやすい環境を求めるのか、やりたいことを求めるのか、年収を求めるのか。それらを整理して最優先に「自分がやりたいこと」が来るんだったら、他の条件はある程度は妥協する、といった姿勢も必要になるのかもしれませんね。

こちらの相談の流れで、「興味のある業界が、新卒採用をしている会社がほとんどない業界なんですが、中途採用しかない場合、どうすればよいでしょうか」というお悩みも寄せられました。

岡本:中途採用しかない場合にどうしようっていうのは、私もまさに去年、悩んでいたことです。私は去年の今ごろ、「短期でもアルバイトで雇ってくれませんか」ってメール送ってみたり、実際に勤めている方に共通の知人を介してお話しする機会を設けていただいたりしていました。
一般的な就活スタイルで就活していくと、なかなか先ほどおっしゃっていたモヤモヤと、就活を進めることとの両立が難しい面もあると思うので、「とにかく能動的に動いてみる」ことが、発見があったりしていいんじゃないかなって思います。

冨川:私の大学の先輩に、入学前からイルカのトレーナーになりたいと心に決めていた方がいるんです。大学が江ノ島水族館との共同プロジェクトをしていたので、それで大学も選んだんですね。
それなのに、いざ就活となったときに中途採用しか募集してないことを知って、「今まで頑張ってきた努力は何だったんだろう……」って一度はガッカリしたみたいなんですけど、結局かまわず応募して、面接で「実は新卒なんです。でも、どうしても入りたいんです」ってお願いしたら、採用されたんですよ、実際に。
それぐらい熱意を持ってアプローチしたら、受け止めてくれる会社は意外とあるのかなと思います。もちろん、ウソをついても良いとは言わないですけど、何かしらアプローチするのは、別に悪いことでも失礼なことでもないと思うので、アリだと思います。

松永:確かにそうですね。本当にやりたいことがあるんだったら、まず動いてみるのはアリですね。もちろん、それでも採用してもらえないこともあるでしょうけど、新卒入社した会社に一生勤めなければいけないわけではないので、まずは新卒採用で入った会社で修行を積んだうえで、やっぱり諦められないのなら、あらためてやりたいことを目指してみてもいいんじゃないかと個人的には思いました。

「マーケティングがしたい」は浅い考えですか?

マーケティングを学んでいる学生から、「企業の人に『マーケティングをやりたいです』なんて言ったら、『本当にわかってんのか?』と思われるよ」といったアドバイスを受けることが多く、そのことにモヤモヤしているという相談もいただきました。

冨川:やっぱり「マーケティング」という言葉の範囲がかなり広いので、「マーケティングをやりたいです」の一言だと、「何をどうやりたいの?」っていうふうに感じさせてしまうことは、確かに事実としてありうると思います。
「マーケティングをやりたい」という気持ちをもう少し分解してみて、たとえばSNSで取り組んでいる事例を見て、こういう発想が面白いと思ったとか、もっともっと具体的な部分まで分解していって、面接や説明会に臨んだほうがいいのかなとは思います。

たとえば職種としては営業であっても、クライアントから悩みを持ちかけられて、「こういうアプローチをしたら、顧客が増えますよ」と提案できる業務なら、マーケティング的な仕事は営業でもできますよね。マーケティング職に就きたい理由をもうちょっとはっきりさせたら、実は営業でも自分に合っていると考え直すかもしれないし、やっぱり営業は向いてないなって確認できるかもしれないですね。

▲5月より「IBX部門ディレクションユニット」に所属し働いている冨川詩音さん

松永:そうですね。そもそも言葉の定義がみんな違うという大きな問題がありますね。「営業です」「マーケティングです」と言っても、その捉え方は人によってズレているかもしれないし、それぞれが内包し合ってるところもあると思います。

でも、冨川さんがおっしゃるように、マーケティングの中でも、自分が何が好きで、それをどうして好きになったか。たぶん、大学で学ばれてきたことに紐づいてくると思うんですけど、「大学でこういう活動をやっていてすごい楽しかったので、その時やったのはマーケティングの〇〇という部分ですが、これからもっとたくさん経験を積んで、マーケティング戦略全体を担えるような社会人になりたいと思っております」といった形で伝えられるといいんじゃないでしょうか。

就活にテクニックは必要ですか?

最後に、「就活にテクニックは必要なのか」というシンプルな問いをいただきました。内定をもらうことはゴールではないとはいえ、採用されないと始まらないのも事実。新入社員の3人はどのように考えていたのでしょうか。

佐々木:私は完全にテクニックなしで就活していた人ですね。大学から言われる面接練習とかもしてなくて……そもそも就活が嫌だったので、就活の準備らしい準備をしないで来たんです。でも、結局なかなか内定を取れなかったから、やっぱりちゃんと練習しとくべきだったかなという反省もあるんですけど……。

私はもともと第一志望の会社があって、そこのモットーは「短く面白く」「端的に面白いことを言いなさい」みたいなことを掲げているんです。でも、私は話が長いし、まとめられないんですよ。その会社では面接が終わるたびにフィードバックをくださったんですけど、毎回「もうちょっと話を短くしたほうがいいね」って言われていて。でも、やっぱり話をうまくまとめきれなくて、最終的に内定はいただけませんでした。

その話をインフォバーンに内定をいただいてから松永さんに話したら、「それは相性ですね」って言ってくださったんです。「うちは話は長くてもいいから、その人の面白いところを見つけようっていうスタンスなんですよ」って。
それまでは、「就活は相性だ、マッチングだ」っていうのが、あんまりピンと来てなかったんですけど、そのときに「あ、こういうことかも!」と思えました。そんな「就活は相性」っていう言葉もあるくらいなので、見つけるのは難しいかもしれないけど、飾りすぎなくても採用してくれる会社は絶対にどこかにはあると思います。

岡本:面接に行ってみないとわからないことが就活にはあるなと感じたので、テクニックというのはそういうときになるべく嫌な思いをしないために必要になる面がある気がします。
私はそのテクニックをあんまり鍛えてなかったんですけど、面接練習は何回かしていました。なんでやったのかっていうと、初回の面接でガチガチに上がって何にも言えなくなったことがあったんですよ。それで、「ああ、これはまずいな」と思って、緊張しないで答えられるように練習をしました。

よく言われるような教科書的なことをガチガチに全部やらないといけないってことはないと思うんですけど、多少の知識とか経験があったらスムーズにいくところはあると思うので、やっておいたほうが後々苦労する部分が少なくなるんじゃないかなと思います。

冨川:私も対話が大事っていうことはすごく思っていて。本当にAIみたいな企業も多かったんですよね。質問に答えても、それに対しての感想もなく続いていく感じだと、「あ、やばいこと言っちゃったのかな」とか「あ、全然食いついてない」って不安になって、次の質問でテンパっちゃったり……。
そういうことが最初のほうはあったんですけど、だんだん慣れていくと、そうじゃない会社もあることがわかってきました。ちゃんと感想を返してくれたり、「面白いですね」って言ってくれたりするだけでほっとして、そういう会社のほうが実際に中に入って働きたいって思いましたね。ちょっと大げさですけど、何かAIみたいな人が出てきたら「この会社は辞めよう」って考えるくらいに、そういう雰囲気も選ぶ基準に入れちゃってもいいんじゃないでしょうか。

仕事内容だけじゃなく、社員さんと自分との相性への視点も持って、テクニックというよりは、そういう感性、勘所みたいな部分もちゃんと大事にして、就活を進めていくのがオススメかなと思います。

松永:面接対策とか就活テクニックで言うと、テクニックはそんなに必要ないかなと思うんですけど、やっぱり場数は踏んだほうがいいかなとは思います。今はオンライン面接が多いと思うんですけど、その設定がわからずにしどろもどろになっちゃって、すごく焦ることもあると思うんですよ。

これから就活をやっていくなかで「どうしても入りたい」という企業があったら、その面接の前に、いくつか面接を受けておいたほうがいいんじゃないかと思いますね。そこで言葉に詰まったり、うまく答えられなかったりする場面が出てくるはずですけど、その経験を積むことで慣れてくると思うので。

では、お時間がきたので本日はここまでにします。ご参加いただいたみなさん、本日はありがとうございました。

▲学生の方からの質問に真剣に答えてくれました。


ここまでご覧いただき、ありがとうございます! 正解のない就活において、自分にとって満足いく就活ができるよう、少しでも参考になっていましたら幸いです。

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