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「“やりたくない”ことがない」という強み。「新生ユニット」というプロジェクトをマネジメントする!

インフォバーンで働く社員へのインタビュー企画。今回は、マーケティング・コミュニケーション支援事業を担うIBX(INFOBAHN EXPERIENCE)部門で、新たに誕生した「ディレクションユニット」のユニット長に就任した根本拓馬さんです。

2016年から定期新卒採用を開始したインフォバーンにおいて、根本さんはその第二期生。入社以来、ディレクターとして、プロジェクトマネージャーとして、数多くのプロジェクトを推進してきました。

「人がやりたがらないことでも積極的にやって、喜ばれるのが好き」「“何を”するかよりも“誰と”するかが大事」と語る根本さんのお話をお届けします。

“何”の仕事をするかより、“誰”と仕事をするか

――根本さんは大学では、経済学部商学科に通われていたそうですね。マーケティングについて学んでいたんですか?

いや、そういった勉強は全然してませんでした。かといって世界一周したとか、在学中に起業したとか、僕は学生時代にそういういかにもなすごいことはしてなくて、アルバイトをして、飲み歩いているような学生でした。

――「いざ就活だ」という時期にはどうされていたんですか?

僕は「ちゃんと社会人にならなきゃ」って思いは強かったんですけど、それでも特に仕事として「これがしたい」という明確なものがあるタイプじゃなかった。

ただ、それほどやりたいことはなくても、みんながやりたくないこと、やれないことを率先してやることで、周りの人に感謝されるのが好き、っていう気質みたいなものが僕には昔からあったんです。

たとえば、運動会の選手宣誓とか、学級委員とかって、みんな恥ずかしがってやらないじゃないですか。僕は人前に出ることは苦じゃなかったので、幼稚園のころからそういうのを率先して引き受けてきたんですよ。みんながやりたくない理由が僕にはよくわからないし、それをやって感謝されるんだったら喜んでやろうっていう感覚が小さいころからあったんです。

――「やりたい」ことがなくて、「やりたくない」こともないっていうのは面白いですね。

どちらかというと、「何をするか」よりも「誰とするか」「誰のためにするか」のほうが、僕にとって大事なんですよね。遊びでも、何をするか以上に、誰と遊ぶかのほうが重要だったりするじゃないですか。

就活として仕事を考えたときにも、仕事の内容が面白そうかどうかより、結局は誰と一緒に仕事できるのかが重要だなと思ってました。

――なんだかんだで就活って、最終的には業界や企業をしぼらなきゃいけないじゃないですか。最終的に広告やマーケティング業界を意識したのはなんでですか?

そもそもの世の中のことを知らなかったんで、いろいろ調べたんですけど、「世間的に今、この業界が流行ってる」とか、そういう自分の外にある流れで決めちゃうのは怖いなと思っていたんです。もうこれは、よくある就活の悩みだと思いますけどね。

それで業種や業界が絞れないなら、いろんな業種や業界に関われそうな仕事がいいなと思って、広告系やマーケティング系を考えたというのが一つあります。

ただ、大きすぎる会社に入ると同じ業務を何年もやるイメージを持っていたので、ある程度の規模はありつつ、入社してから数年でいろんな経験ができる会社がいいなとは考えていましたね。結局、新卒からずっとインフォバーンにいますが、初めは「とりあえず3年やろう」という精神でしたから。

最終面接の質問は「得意な絞め技はなんですか?」

――根本さんは複数社から内定が出ていたそうですが、その中でインフォバーンに入社を決めた理由はなんだったんでしょうか?

先ほどの規模感とか経験が積めそうかとかもあるんですが、いちばんは「人」の部分ですね。「この人たちと仕事ができたら楽しそうだ」と思えるかどうか。インフォバーンの人と面接で話すなかで、「こういう人たちと仕事ができたらいいな」と思えたというのが第一でしたね。

――採用面接はどんな雰囲気でしたか?

当時は「コンテンツマーケティング」という言葉でよく説明を受けていましたけど、今振り返ると僕は「コンテンツ」の意味も正確にはわかってなかったかもしれません(笑)。「記事メディアだと何をよく見ますか」って質問されても、それほど記事を読んでなかった。

だけど、よくわからないなりにも、「この人たちは“コンテンツをつくること”に対して、すごく真摯に向き合っている」ということは、めちゃくちゃ伝わってきたんです。

――ただ、就活生からしたら、社風や社員の人柄の部分は、いちばんわかりにくいところじゃないですか?

僕の場合は、二次の集団面接で、「自分が好きなこと、最近ハマっていることを話してください」って質問されたんですよ。順番が最後だったので、まずは他の学生の話を聞いていたら、自分が話そうと思っていたことと全部かぶってしまって……。
「ああ、これは何も言うことないな~」って、ふと前日に飲んだビールの話をしたら、面接官だった方がめちゃくちゃ食いついてくれて、すごく楽しく会話ができたんですよね。

それで「面白いな、この人たちは」と印象に残って、その後の面接でも同じような感じで、話す人、話す人、みんな人柄が良かった。インフォバーンの面接って、畏まる必要なく、本当に雑談するくらいの自然な気持ちで話せますよね。

最終面接で出てきたコバヘン(※インフォバーン創業者で現会長・小林弘人のこと)なんて、ずっと何もしゃべらないんですよ。終了間際にようやく一言だけ、「得意な絞め技はなんですか?」って(笑)。
たぶん履歴書に柔道をやっていたと書いていたのに反応したんだと思いますけど、それで「三角絞めですね」みたいな返答をした記憶があります。それからすぐに電話が来て内定となりました。

とにかく「面白い人が多い会社だな」「こういう人たちと一緒に働きたいな」と思ったのが、インフォバーンに入社した一番の理由です。

「歌って踊れるディレクターになれ」

――入社直後は、カタカナ用語に対して「何言ってんの?」みたいな感じで悩んだりはしなかったですか?

そこは本当に、最初は何もわからなかったですね。そんなだから、ビジネス書を買ってみたり、マーケティング系の本を死ぬほど読んだり、必死に勉強しました。社会人になると、やっぱりそれまでとは異世界ですからね。

――根本さんには勉強家のイメージがありますよね。

常に危機感が自分の中にあるんですよ。入社して「ディレクター」という立場で仕事をしていたんですが、ディレクターとして仕事をするうえで必要となる知識の幅は、ものすごく広いんです。

ディレクターに求められるものは、「説明できること」なんですよ。専門の方の言葉を翻訳して、クライアントに説明する必要がある。クライアントが言っている要望をどうにかまとめて、プロジェクトのメンバーに伝えていかなきゃいけない。そのときに、いろんな物事を知らないと言語化ができず仕事にならない。

例えば、僕が生まれたときからデザインしてるようなデザイナーの方に対して、新卒社員であっても「こう直してください」と言わなきゃいけないんですよ。「もっとハッピーな感じにしてください」みたいにいい加減なお願いの仕方ではもちろん通用しないので、明確な議論ができるレベルで説得力を持って話さなくてはいけない。だから、どんなことでも話せるようになるまで、特に最初はすごく勉強しましたね。

――なるほど。ただ聞く話によると、根本さんはわりと入社当時から期待のホープ感があったみたいですよね。

全然そんなことはなくて、絶対に同期のほうが優秀でしたよ。本当に何も持ってないうえで僕は入社しているので、ずっと僕がOJTとして付いて回った上長の河野光宏さん(※現IBX副部門長)に引っ張ってもらって、育てていただいたから今があると思ってます。

河野さんは自分がどうとか、何をつくろうとかよりも、どうやって、どういう形で、対象にスポットライトを当てるか、という視点が強いんだと思います。それは人の面倒を見るときも同じで、この子にはこういうことをさせてあげたら、うまくいく。メンバーにこういうふうに見せると、こういう印象を与えられる。そういうところまで考えて、河野さんは指導してくれます。

その河野さんが僕に言っていたのが、「歌って踊れるディレクターになれ」ということ。「単にディレクション業務だけじゃなくて、幅広くプロデューサー的な業務も、プロジェクトマネジメント的な業務もできるようになれ」という意味で、最初はピンと来てなかったんですけど、今になってはよくわかります。

――河野さんは根がすごく優しいですよね。それでも新入社員のころは、怒られたりしましたか?

「怒られた」っていうのは違いますね、「怒られた」記憶はない。「ちゃんと考えての選択か?」「なぜそうなったのかの根拠があるのか?」みたいなブラッシュアップするための指摘を受けて、仕事に対してすごく厳しく見てもらっていた感じです。

河野さんから「根本っていう奴はこれだから!」「そんなだから、根本はダメなんだ!」みたいな人格否定的なことを言われたことは一切なくて、最大限に生かされてきたと思っています。本当に感謝しかないですね。

僕も厳しい指摘を受けることに対して、嫌だとか変に緊張するとかは全然なくて、仕事は仕事、オフはオフという感覚だったから、多少落ち込むことはあっても、しょっちゅう河野さんと一緒に飲みに連れて行ってもらってました。

振り返ると、そういうコミュニケーションの取り方をするのは、部下の立場として大事だと思いますね。変に拗ねられても、上司だって困るじゃないですか。叱られても、「すみませんでした!」って来る部下のほうが良いと思います。

「自分の決定でみんなが動く」という恐怖感

――プロジェクトマネージャー(PM)を最初に担当したのは?

大規模なサイトリニューアルをした案件ですね。億単位の予算がついた大型案件で、「根本がPMをやれ」と言われたときは、「これはヤバいな!」と内心は焦りましたよ。

まずPMとは何たるかを勉強するところから始まって、日々あらゆる本を読みながら、そこで得た学びをすぐに実践する感じでした。「明日はこれを試そう」「コミュニケーションはこう取ってみようかな」「ドキュメントとしてこういうのをつくってみては」「クライアントにこういう提案をしてみるか」って、毎日トライを繰り返してました。そのぶん、PMとしての動きは最速で身についたと思います。

――それまでやっていたディレクターの仕事とPMの仕事では、違いはありましたか?

経験やスキルという意味では、プロジェクトマネジメント的な業務自体は1年目からやっていたんです。クライアントとの折衝、お金の管理、人の管理、スケジュールの管理、契約周りというような基本は一通りやっていたんですけど、PMという役割で、プロジェクトメンバーとのコミュニケーションを取っていくのは初めてでした。

責任感はまるで違いましたね。一人のメンバーとして、誰かPMやアカウントプランナー(※クライアント折衝の最前線に立つ企画営業職)が立っているなかでやるディレクション業務と、プロジェクトメンバーに対して指示を出さなきゃいけない立場とでは重みが違う。

自分が「これで!」って言ったことを、10人、20人が時間と労力をかけて作業をして、上がってきたときに「違う!」と思っても、出戻りできない怖さがあるんです。だから、自分の一挙手一投足が与える影響が気になったし、物事を決めることへの恐怖感がすごかった。

――「あー、ごめん。先週はああ言ったけど、やっぱなしで!」なんてことは言えないですもんね。

もうその時点でプロジェクトメンバーが動いているし、外部のパートナーにも作業をお願いしていたり、お金をかけて何かを購入していたりするかもしれない。そのときに思ったのは、組織やプロジェクトにおいて、上に位置する人は悲観的に物事をとらえなきゃいけないなってことです。

それはプロジェクトも組織もしかりで、上に立つのであれば、悲観的であり、確かに考えられた判断をしなくてはいけない、 というのがこのプロジェクトで得た教訓の一つです。

――しかも、時間の制約があって瞬時の判断を求められる場面もあるなかで、必ず何か具体的なこと、明確なことを言わなきゃダメだというシビアさもありますよね。

うん。リスクばかり確認して何も指示しない、石橋を叩き過ぎて渡れないではしょうがないから、進めるために踏み出さなきゃいけない。

ただ、「センスとはどれだけ知識を蓄えたか」って話もありますけど、やっぱりやっていくうちに知識や経験が身についてきて、リスクに対する感覚も鋭くなっていくんですよ。そうした感覚はどんどん磨かれたと思います。

――PMに対する適性としては、ご自身のことをどう感じますか。

先ほど挙げたような基本的な管理業務は、いわばプロジェクトのマイナスをなくしてゼロにする作業であって、どうしたらさらにプラスに持っていけるか、自分のバリューを出せるのか、というところにPMの本懐があります。そのためには、リーダーシップを発揮して、人とコミュニケーションを取りながら推進しなきゃいけないんですね。
その点、僕はそもそも「誰とどういうコミュニケーションを取るか」を考えるのが好きなので、このプロジェクトマネジメントやディレクションという業務は合っていました。

僕は置かれた場所で最大限のパフォーマンスを発揮して、その中で一番になりたいっていう気持ちが強いタイプなんですよ。別に正攻法で一番になろうと考えていないから、誰よりも構造を理解して抜け穴を探すし、「みんながやってないことだけど、これはやっておいたら重宝されるな」って考えて動くのは得意だと思います。

ユニット長就任! “部活のマネージャー”的存在としてメンバーと走る

――根本さんは「ディレクションユニット」のユニット長に、2023年3月から就任されました。あらためていかがでしょうか?

ユニット長といっても、「偉くなった」という気持ちは全然ないです。そもそもプロジェクトというのは複数人で取り組むものだから、個別のプロジェクト案件でも組織でも、「マネジメント」という役割では変わらないと思っています。
ユニットも一つのプロジェクトととらえて、ユニット長の役割を人やお金、スケジュール、スコープといったものの管理と考えたら、それもプロジェクトマネジメントの延長という感じで、本質は変わらないと思うんですよ。

ただ、「ユニット長=偉い人」だと思われてしまう面はあるので、ユニット長になる挨拶の場では、みんなに「上じゃなくて横にいる、“野球部のマネージャー”のようなマネージャーだと思ってます」と話しました。

初めてPMを担当したときに、「抜擢して失敗した」と思われないよう必死に勉強したように、今は「根本にユニット長はまだ早かったね」なんて言われないように、死ぬ気で働くつもりです。

――コミュニケーションとしては、「部下力」が高かった根本さんが、今度は「上司力」を発揮すべき立場になるわけですよね。

コミュニケーションって「いかに相手をもてなすか」という視点が大事だとずっと思っているんですよ。そうすると、言い方はすごく悪いですけど、「部下力」ってある意味で、「上司をどうマネジメントできるか」ですよね。
たとえば、事前にあの資料をチェックしておけば、このタイミングで河野さんにとって助かる状況になるだろうとか。上司の考えを先回りして動くようにしてきたんです。

逆に自分が上司になって、部下との関係を考える場合も、「この人はなぜ根本に報告してこないのか」とか、「何をしてあげたら行動を促せるのか」とか、考える視点は同じで、要するに「いかに相手をもてなすか」という意味では変わらない。

就任してから、みんなと同じ目線で会話をしてきて、スタートダッシュとしてはうまくいっていると感じています。

――「ディレクションユニット」の展望としては、どのようなことをメンバーには話していますか?

ディレクションユニットのメンバーには、「設計・推進におけるリーダーシップとマネジメント」を各プロジェクト内で担ってほしいと伝えています。

Webサイト制作はもちろん、動画やDM、イベントなど、アウトプットに囚われない総合的なディレクションのスキルが求められる環境の中で、プロジェクトマネジメントによる精度の高い設計と、その設計に基づいて日々の活動を推進するリーダーシップ、プロジェクトの成功に欠かせないこの両輪を担えるチームになることを目指しています。

――最後に、インフォバーンへの応募を考えてくださっている方に、メッセージをお願いします。

プロパーでも中途でも、入り口として求めるものは一緒だと思っていて、インフォバーンには「人の助けになりたい」って思える人が合っていると僕は思うんです。

一人でできる仕事には限界があって、チームでプロジェクトに取り組むことがほとんどの中で、「誰かのために何かをしてあげたい」という心をインフォバーンの社員は持っている。Give &TakeでいうGiverが本当に多いんですね。たとえ今はGiveできる能力を持ってないにしても、心持ちとしてある人が合っていると思います。

採用募集のメッセージとしては、そういうマインドの部分というのは、良い悪いとか、変える変えないとかではないので、純粋に「人の助けになりたい」という気持ちが強い人に仲間になってもらえたら嬉しいです。



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