※この記事は2019年に公開されたものです。
インフォバーン人事担当の田汲です。
今年も残すところあと2ヶ月ですね(2019年11月初旬現在)。
今年の2月にインフォバーンにきてくれた福岡大学 商学部 森田泰暢 研究室(以下、森田ゼミ)。
※その時の様子はこちら。
今回はわたしが新卒採用をしている立場から、学生生活や就活の時に意識してほしいことを伝えるために福岡大学に訪問しました。
森田ゼミでは、ユーザーエクスペリエンス(UX)を中心としたサービスデザインを研修し、地元企業と連携して店舗観察・リサーチをしたり、実践的なことを行っています。
さらに森田先生は一般社団法人ヒマラボというユニークな機関を立ち上げています。これは学生のみならず社会人も参加して、自分が気になっていることを研究するというもの。先生いわく「大人の自由研究」だそうです。(じつはわたしは福岡大学訪問前日にヒマラボさんにもお邪魔しました!)
とにかく一風変わった(⁉)ゼミなのです。※あくまで私見です
本質的な学びは自発的なものである
講義の冒頭でインフォバーングループについての説明はもちろんさせていただきましたが、今回集まっていただいた2,3年生には「誰から頼まれたわけでもなく自発的に行うリサーチ」についてお話させていただきました。というのも、就活の時期になるとそれまで自発的に興味を持って調べたり、必死で追いかけていたことをいったん脇に置いてしまう人が多い気がしたから。
ゼミ生は店舗観察など実践的にリサーチ業務を学んでいます。ですが、本当の学びというのは自発的なリサーチから生まれるものだとわたし思っております。たとえば道端に生えている野草を毎日観察したり、高値で売れる石がないか探したり(例え話が極端!)、それをわたしは「インディーズのリサーチ」と呼びました。業務に直結したリサーチではなく、何につながるかよくわからないし目的もないもの、つまりオルタナティブなリサーチと言ってもいいかもしれません。言い換えるなら「趣味」に近いのですが、なぜそれが素晴らしいかというと、好奇心ドリブン(=突き動かされる)だから。
好奇心ドリブン、つまり純粋な気持ちでやっているがゆえに思いがけぬ展開や出会いがあると思ってます。
森田ゼミのみなさんには、好奇心ドリブンで突き進んでいった身近な友人の事例であったり、自分自身のエピソードが今後の学生生活や就職活動に少しでも役に立てばと思い、お話しました。
まずは、私の友人が映画製作の失敗をきっかけに、そのロケ地について勝手に何年もリサーチして学んでいったという事例を紹介しました。その友人は失敗をネガティブだとは捉えていませんでした。
結果的に彼は失敗も生かしてそのリサーチから派生した別のイベントを実施したり、自分が得た学びをTEDなどで話したりしました。たとえ失敗してもその理由を突き詰めて、徹底的に調べたら別の形で展開していったのです。
社会人になると好奇心に突き動かされるだけでは立ち行かなくなることもあるかもしれません。「その目的はなんだっけ?」と聞かれることも多いでしょう。でも本当におもしろいことって目的なんてなくて、好奇心のみで突き進んでいること(やヒト)な気がするのはわたしだけでしょうか。そんな感じで、ひとりで訪問したから同僚がいないのをいいことに、好き放題お話させていただきました。
その他、好奇心ドリブンで突き進む沖縄のCD屋さんの事例であったり、わたし自身の体験談を3つほどお話しました。
あえてここでは詳細は書きません。意味不明な記事になってしまいすみません。ですが、自分で自分のやったことのレポートを書くのもなんか気持ち悪いですし、なによりライブ感が大事ですからね。もし内容が知りたいという方、学生さん、ぜひあなたの大学に呼んでください(笑)。もしくは会社見学に来てください。
狂気の扉を開いた学生さん続出⁉
福岡大学訪問後、森田先生から「あの講義のあとで、ラジオをやるって子がいたり、Youtubeチャンネルを開設する子がいたり…」というご報告をいただきました。
たしか学生さんから「どうやったら人前や面接でうまくしゃべれるようになりますか?」という質問があったので、わたしと森田先生は「ひとりでしゃべる練習すればいいと思うよ。ラジオとかやってみたら?」「誰も聴かなくていいじゃん。自分のためにやったらいいと思う!」なんて無責任なことを言ってしまったような気がしますが…。
森田先生いわく、どうやらわたしのプレゼンによって学生さんたちが狂気の扉を開いてしまったようです。果たしていいことなのか、悪いことなのかわかりませんが、なんにせよ自発的に動くというのは素晴らしいことだと思います。なんだかこちらも勇気をもらいました!
今後も学生さんたちとたくさん会っていろんな話をしたいと思います。
おまけ(森田先生より)
「インディーズのリサーチは最強、という表現がやっぱり一番響きました。いわゆる研究機関に属さない研究者のことを『在野の研究者』と呼び、まさに研究のオルタナティブだともいわれています。わたしがやっているヒマラボは『孤創上等』とこの共創の時代に言っておりまして、それが田汲さんの謳っているインディーズ精神とマッチしますね」