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IGLOOO創業のきっかけ

はじめまして!

IGLOOO代表の小林と申します。

2015年に創業し10年目を迎えたベンチャーで、訪日インバウンドのマーケティング・メディア領域の事業を行ってます。雑多な内容で拙文ではございますが、どうぞお付き合いくださいませ。


今回は私が起業を決意した理由をお伝えしたいと思います。
理由というよりも、きっかけが3つあります。


まず、私は2015年までの10年間を会社員として過ごしていました。新卒で旅行業界に入り、その後リクルートで飛び込み営業マン、さらにウェブ広告業界を経て、起業を果たしました。正直、2010年頃までは起業というアイデアは全然持っておりませんでした。当時の私は根っからの営業マンで、アドレナリンが高い20代を過ごしており、徹夜も上等、夜遅くまで仕事をしてから六本木で飲みに出かける日々でした(しかも月曜日から)(笑)。

しかし、私の中で変わらない大きな価値観は、エキサイティングな仕事をしたいという思い、そして社会にインパクトを与える仕掛け人になりたい、という強い気持ちでした。この気持ちだけは常に持ち続けてきました。


渋谷ではたらく社長の告白との出会い:起業への第1のきっかけ

1つ目は、2010年頃に尊敬するサイバーエージェント社の藤田社長の書籍「渋谷ではたらく社長の告白」を読み衝撃をうけたことです。これが私の最初のきっかけでした。この本に触れ、「21世紀を代表する会社を創る」というロマンに感銘を受け、起業への興味が湧きました。ただ、その当時は経済的な部分も含めまだ不安もあり、身近に起業家がいなかったため、「いつか起業できたらいいな」くらいの気持ちで、起業を本気で考えることはありませんでした。


中国赴任の経験:起業への第2のきっかけ

続いてのきっかけは、2012年に中国・上海に赴任した経験です。私はよりエキサイティングな仕事を求めて、人生初の海外赴任を果たしました。上海での経験は私のキャリア観を大きく変えました。そこで出会った多くの人々が自ら起業していたことや、中国のビジネスの急成長を目の当たりにし、起業を選択することが自然な選択であると感じました。

赴任した中国の現地法人には、日本人メンバーは約10人いましたが、当時の同僚の大半が起業しており、アジア圏で大成功している仲間も複数います。当時出会った様々な中国人も、"自分がやりたいことを会社で実現できない"と感じ、自ら起業した人々にもたくさん出会いました。上海では、日本人や中国人、起業家や経営者と仲良くさせていただきました。月並みですが、起業することへの憧れや、自分のやりたいことを実現するために起業をアタリマエな選択肢として考える価値観に感化された部分があります。また、私が中国にいた当時は、アリババやテンセントなどのいわゆるBAT企業が急激に台頭しており、ダイナミックな中国のビジネスの急成長を目の当たりにし、アドレナリンが高まったこともありました。

なお、私は上海滞在中、中国における日本企業のプロモーション支援や、観光(インバウンド)プロモーション支援をしてきた実務経験から、”日本”をプロモーションするという事業が好きになり、ずっと続けていきたい!と感じ、「よし、帰国したら、インバウンド事業で起業するぞ!」と決心しました。

ただ当時、すでにレッドオーシャン化していた”アジア市場向け”ではなく、私はあえてブルーオーシャンだった”欧米豪”をターゲットにすることに決めます。


帰国後1年間勤務した、とあるスタートアップとの出会い:起業への第3のきっかけ

最後に、3つ目のきっかけが、確信に変わりました。帰国後、いかんせんお金がない.....(苦笑)かつ、もっと起業に活かせる実務経験を積みたいと思い、当時100名程度のとあるスタートアップに転職しました。その会社は大成功でした!創業者兼CEOは私よりもかなり若く、COOも同じく若く、社員はほとんどが20代前半で、常に20人以上のインターンがいました。そんな環境の中、私は全従業員の中でも最年長でした(笑)。

CEOは次々と新しい事業を思いつき、すぐに行動に移しました。彼はSっ気が強いけれども、推進力が高いCOOと協力し、短期間で複数の事業をスケール(拡大)していきました。私が退職する頃には、会社は有名なビルの高層階に移転するほどでした。労働環境は激務でカオスでしたが、社員はみな楽しそうにイキイキと働いていました。素晴らしい環境でした!その時、あ、これはまさに「渋谷ではたらく社長の告白」の世界そのものだと思い、当時とても感動しました。

急成長中のスタートアップで、資金調達、事業の立ち上げと拡大、採用など、ビジネスの流れを肌で感じることができました。

もちろんその時は経営陣の真の苦労はほとんど見えてませんでしたが。今でも尊敬するCEOとCOOです。その会社は現在上場しています。すばらしい!



そして私は退職し、2015年12月に株式会社IGLOOO(イグルー)を創業しました。

起業はしてみないと分からない。起業する前にあれこれ悩んでもしかたないということを感じます。

起業してから、常に不確実性の連続、困難の連続、正解の無い道を進む日々で、あっという間に銀行から融資で借りたお金もすぐになくなっていく毎日。会社を1年以上存続させることすら非常に難しいと思い、創業1年目や2年目は生きた心地がしませんでした。正直食べていくことで精一杯で、会社員に戻りたい、、と弱気になったことも多数。同時に夢を追うパッションも徐々に減退していった時期でした。

でもとにかくアクションを起こさないと何も起きない。自分は社会へどんな価値を出したいのか?何をしたいのか?を冷静に考え「インバウンドを通じて地方と世界をつなぎ、地方経済を支えていきたい」という結論に至り、47都道府県の自治体にメールを送りアポを取り、全国行脚をするようになりました。

様々な地域の観光行政に携わる方から地域課題を聞いたり、自らの足で各地観光地を見てきた経験から、IGLOOOが提供すべき1つの在り方が見えてきました。IGLOOOの強みを逆に自治体や観光強化担当者に指摘していただけることもあり客観的な強みを教えて頂けることもありました。そして実際にお仕事も頂けるようになり、欧米豪市場×ネイティブ目線での情報発信という分野では一定の評価を頂ける地位にまでなれたのではと思います。


創業10年目、M&Aも経験し20名規模の組織にまでできたこと。まだまだこれから「アジアと非アジア圏の国々の架け橋となり、文化交流や行き来を通じて世界中の人たちに多くの思い出や感動を」という大きな目標を持つ自分にとって、ようやく入口に立てた段階ですが、非常に感慨深いものがあります。

振り返ると、自身が会社員時代に経験させていただいたことに助けられてると実感することが多いです。実務面はもちろんのこと、例えば金融機関から融資を受ける際に自分の信頼のエビデンスとして経歴は非常に重要な要素ですし、名もなきベンチャーにとって自身のバックグラウンドが信頼のエビデンスになるケースも多く、助けられました。もちろん以前の職場の方々からお仕事をいただける場面もありました。

今度は自身が社会に恩返しをしていかねばと強く思います。社会に対しても、社員に対しても、あらゆるステークホルダーにハッピーを与えられるよう、精進してまいります。そしてアジアを牽引するベンチャーを目指し、さらに成長してまいりたいと思います。


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