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6億円の予算を10名未満で担う、HENNGEマーケチームの仕事内容とは?

今回の記事では、マーケティングチームのマネージャーを務める板垣さんにお話を伺います。

マーケチームはここ数年、年間約6億円の予算を少人数で担い、オリジナルボードゲームの制作や大喜利をテーマにしたセミナーの開催など、前例のない施策を次々に打ち出す、社内でも目を引く存在です。

今回は板垣さんにお話を伺いながら、そんなマーケチームの仕事内容や魅力、チームの雰囲気を紐解いていきます!

板垣 慎介(いたがき しんすけ)

Corporate Communication Division, Marketing Section Manager
兵庫県出身。国産ソフトウェアメーカーに新卒入社し、営業部門、情報システム部門、マーケティング部門での業務を経験。2019年、HENNGEに入社。SalesメンバーのSaaS活用推進業務を経て、2021年からマーケティングマネージャーを務める。

情シスとして感じたプロダクトの魅力と将来性

──まずは板垣さんの現在の役割と、HENNGEに入社した経緯を教えてください。

板垣:私は現在、マーケティングチームのマネージャーを務めています。いわゆるプレイングマネージャーとして、メンバーのマネジメントをしつつ、自分でも手足を動かしてMQL(Marketing Qualified Lead)の獲得に向けて様々な施策を実行しています。

入社のきっかけは、HENNGEで働いていた知人に誘ってもらったことです。最終的にはプロダクトの良さと、手を挙げたらチャレンジさせてもらえる社風に惹かれ、入社を決めました。前職がいわゆる中堅企業に成長したため、動きづらいことも多く、もう少しチャレンジしやすい環境に飛び込んでみたいという思いがあったんです。

また、社内公用語が英語で、英語学習に対する手厚い支援もあり、英語を習得できる環境が整っている点も、魅力に感じたポイントの一つでしたね。

──「プロダクトの良さ」は、どんな点から感じたんでしょう?

板垣:実は前職時代、私は情報システム部としてHENNGE Oneを自社に導入していたんです。企業のクラウドセキュリティに必要な機能を最低限網羅している利便性や、他のクラウドサービスとの狭間で起きた障害にも真摯に対応してくれるサポートに助けられた経験から、良いプロダクトだと感じていました。

また、SaaSの広がりに伴い、クラウドに対するセキュリティ事業は今後確実に伸びると思っていたので、プロダクトの将来性も感じていましたね。

少数精鋭チームで、億単位の予算を担う

──マーケチームが担っているミッションと、業務内容を教えてください。

板垣:一番のミッションは、リードの目標獲得数を達成し続けることです。

HENNGEのマーケチームは、プランナーチームとOpsチームに分かれています。プランナーチームがウェブ広告やホワイトペーパー、イベント・ウェビナーの企画・実施、事例取材、展示会への出展など、オンライン・オフライン問わず様々な施策を実施してリードを集め、Opsチームがデジタルツールを使って情報を整理したうえで、営業チームに渡しています。

具体例で言うと、大型の展示会に出展した際には、展示会自体の出展企画をやりつつ、会場の最寄り駅の壁一面に広告を出したり、イメージキャラクターとして起用したキャラクターたちの等身大パネルをブースに設置したり、その中に登場する特捜隊に扮したコンパニオンさんを配置したりと、大胆に予算を使ってHENNGE Oneをプロモーションしてきました。

Japan IT Weekの様子

──会社の成長に伴い、マーケティングが担う役割も大きくなっていますよね。

板垣:実はHENNGEのマーケチームは、今から2年半前の2021年4月に設立されたばかりなんです。当初、BtoBのセキュリティSaaSは興味のある人が限られ、専門知識も必要なニッチな領域だったため、基本的には営業による直接的なアプローチがメインでした。

しかし2019年に上場を果たし、会社としても今まで以上に売上を伸ばしていくフェーズになったことと、世の中的にもクラウドセキュリティのニーズが高まってきたことから、マーケチームが設立されることになったんです。

──現在任されている予算は、億単位だとか。

板垣:会社の売上が右肩上がりに伸びていることもあり、今年度は年間約6億円を、広告宣伝費として我々マーケチームと、PRチームで分担して運用する計画です。一方で、マーケチームのメンバーは現在10人未満です。億単位の広告予算をこれだけの少人数で運用している会社は、なかなかないんじゃないでしょうか。

一つの施策につき数十万円しか使えない会社も多いと思いますが、HENNGEでは現在、手を挙げれば数百万円規模の施策も打つことができます。もちろん扱う金額が増えるにつれ、求められる質や難易度も上がりますが、大きな施策を実行して成長したい方にとっては、魅力的な環境だと思います。

次々に生まれるチャレンジの背景にあるのは、後押しするカルチャーとメンバーのパッション

──「HENNGEだからできた」「HENNGEらしいチャレンジ」というようなマーケティング施策はありますか?

板垣:いくつかありますが、わかりやすく成功した施策でいうと、私が昨年つくった「情シスすごろく」がその一例だと思います。

──SNSでも話題になっていたやつですね!

板垣:情シスすごろくは、情報システム部門のあるあるやトラブルを追体験できるオリジナルボードゲームです。遊び方など、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

もともとはCSチームが運営するHENNGE Oneユーザーのオンラインコミュニティ活性化のための施策として、CSチームとの共同企画でつくったのですが、想像以上の反響があり、リード獲得にも大きな効果をもたらす施策になりました。

──「HENNGEって、情シスすごろくをつくった会社だよね」と言われることも増えましたよね。

板垣:本当にありがたいです。とはいえ、実は全然狙ってできたわけではなく…正直、オリジナルのボードゲームなんて、全然おもしろくないものができあがる可能性もあるじゃないですか(笑)。そんなハイリスクな施策にチャレンジさせてもらえるのも、HENNGEでマーケをやる面白さだと思います。

──そうしたチャレンジがしやすいのは、カルチャーによるものが大きいんでしょうか。

板垣:そうですね。HENNGEの社名は「変化(HENNKA)」と「チャレンジ(CHALLENGE)」を組み合わせたもので、社内には変化に挑むことを大切にするカルチャーが根付いています。とはいえ好き勝手にチャレンジできるわけではなく、やるからには責任を持って最後までやり切ることが求められますが。

一方で、カルチャーはあくまでチャレンジを後押ししてくれるものであり、チャレンジを生み出す源泉には、個々人の熱量やこだわりがあるように思います。情シスすごろくも、最初の企画段階で「これは絶対おもしろい!」と盛り上がったパッションが大きなエンジンになっていましたし、思えば成功した施策には全て、そうした熱量があったと思いますね。

──情シスすごろくには、最初から成功の確信があったわけですね。

板垣:いやいや!最初は盛り上がったものの、まったく確信があったわけではなく、試行錯誤の毎日でした。当然、誰もすごろくを作った経験なんてなかったですし(笑)。

プロトタイプができるまでの開発期間は約4ヶ月でしたが、「これはいける!」となったのはリリース1週間前だったと記憶しています。

──今ではHENNGE Oneコミュニティ以外でも、IT企業の営業・入社時研修や、ワークショップの教材として活用されていると聞きました。

板垣:ここまで様々な場面で活用していただけるとは、本当に想像していませんでした。これは他の施策にも言えるのですが、「お客様がどう喜んでくれるか」をとことん突きつめて考えたものには、想定外の成果がついてくることが多いと感じています。

マーケの業務は、いわゆる裏方的な仕事も多いですし、リード獲得がメインのミッションなので、もちろんすごろく作りだけやるのはダメです(笑)。しかし普通の企業では「そんなよく分からない施策をやるなら、1件でもリードを獲得しなさい」と言われるところを、HENNGEは「おもしろいね、やるなら応援するよ!」と言ってくれる。そこは、他社と違う魅力だと感じています。

──他には、データの連携と活用をしっかりしていて、施策の効果を最後まで追えるのも、HENNGEのマーケチームの特徴と聞きました。

板垣:そうですね。私たちのチームには、前述の通りオペレーション設計やデータ管理などを専門的に担うOpsチームがいて、セールスが扱う情報を含め、顧客情報を重複のない状態できれいに整理してくれていたり、営業活動に役立つ情報をSalesforceに集約してくれていたりします。

そのため、施策で獲得したリードを受注まで追いかけることができ、売上への貢献も実感しやすいんです。「マーケ施策の効果をきちんと測定できていない」という会社は意外と多いので、この点も他社にはない強みだと思います。

手を挙げ続けるために、インプットをし続ける

──マーケチームの仕事の大変さについても教えてください。

板垣:「常に挑戦をし続けるしんどさ」と向き合う必要があることでしょうか。

「手を挙げたらチャレンジできる社風」は、逆に言えば「手を挙げ続けなければいけない社風」なんです。誰も挑戦していなければ、挑戦しやすい空気感は失われていきますし、情シスすごろくのようなユニークな施策を打っても、その後何もやらなければ「あれ、HENNGE面白くなくなったな」と思われてしまう。そのしんどさは、やってみて気づいたことですね。

──常に新たなアイデアを提案し続けるために、している工夫は何かありますか?

板垣:他のSaaS企業のカンファレンスには可能な限り参加したり、ミュージシャンのライブや流行りの漫画など、いろいろなエンタメに積極的に触れたりしています。やはりインプットをしないと、アイデアは生まれないと思っています。

──インプットをし続けるというのは、HENNGEの行動指針「HENNGE WAY」の中にある、「Be A Learnaholic(好奇心あふれる学びの中毒者であろう)」という項目にも通ずる部分ですよね。

板垣:そうですね。「マーケティングは特殊スキルで、前提となる知識や経験が必要」と思っている人が多いのですが、私は入社時点でどんな知識やスキルを持っているかよりも、入社後にどれだけ勉強してキャッチアップできるかが重要だと思っています。

特にIT業界でマーケの仕事をするとなると、日々新しい情報や技術に触れることになります。そこに対して知的好奇心を持って学び続ける姿勢を持てるかどうかが、肝心だと思いますね。

HENNGEの行動指針「HENNGE WAY」

この環境を活かして、一人前のマーケターになってほしい

──続いて、チームの雰囲気を教えてください。

板垣:「任された仕事はやり切る」「プロフェッショナルとして結果を出す」ということにこだわりを持ち、そのために自分なりの創意工夫やチャレンジをするスタンスを持ったメンバーが活躍していると思います。

チーム全体としては、設立されてからあまり時間が経っていないこともあり、「絶対こうしなきゃいけない」というセオリーやしがらみがほとんどないのが特徴かもしれません。

──どんな人がHENNGEのマーケチームで活躍できると思いますか?

板垣:自分の中にやりたいことがあり、それをどんどん実現していきたいという方には、すごくマッチした環境だと思います。

また、メンバー同士はもちろん、営業部門など他部門とのコミュニケーションを積極的に取れるかどうかも重要ですね。HENNGEでは、「コミュニケーションから新たな発見やイノベーションが生まれる」という考えや、「全員で一丸となって会社を成功させよう」というスタンスが大切にされているからです。

私もマネージャーとして、「自分のチームのKPIさえ達成していればいい」という考え方はせず、営業部門にもやってほしいイベントや施策をヒアリングするなど、他部門と積極的にコミュニケーションを取るようにしています。

──最後に、マーケチームの今後の展望について教えてください。

板垣:HENNGEのマーケチームは現在、投資対効果が良い施策ならどんどん進めたいフェーズにあります。今後は他のBtoB SaaS企業がやったことのないようなキャンペーン施策にも挑戦していきたいですし、実際すでにいろいろと仕込んでいるところです。

マーケチームで働くメンバーには、こうした機会をうまく使ってマーケターとして1人前になってもらえたらと思いますし、私もそれをサポートしていきたいです。メンバーそれぞれが他社からも求められるような人材になり、「それでもHENNGEが好きなので、ここで働いています」と言えるようになったら、最高ですね。

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Edit by 高野優海
Photo by Yui Sasaki

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