こんにちは、HENNGE採用担当の江連(えづれ)です!
今回の記事では、CHRO(最高人事責任者)の髙須さんと、人事労務業務を担うC&B(Compensation & Benefits)チームのマネージャーを務める新井さんにお話を伺います。
HENNGEは社内公用語が英語で、外国籍社員を積極的に採用していたり、メンバーの個性や可能性が最大限発揮されるよう、社内のルールや制度が余白のあるものになっていたりと、ユニークな組織体制を持つ会社です。
そんな組織の実現をサポートしているチームのひとつに、C&Bチームがあります。
今回はHENNGEの組織面での現状や課題にも触れながら、C&Bチームの仕事内容やカルチャーを紐解いていきます!
髙須 俊宏(たかす としひろ)
CHRO / People Division Manager
日系のSIerからキャリアをスタートし、その後は外資ITコンサルやベンチャー企業など、一貫して技術×ビジネスをテーマにしつつ、幅広いキャリア経験を積む。2018年に人事未経験ながら人事部長としてHENNGEにジョイン。現在はCHROとして、人事視点で経営をサポートしつつ、People Divisionの統括を行う。趣味はメダカの飼育。
新井 めぐみ(あらい めぐみ)
Compensation & Benefits Section Manager
ホテルの営業職を経験した後、社会保険労務士の資格を取得し、社労士事務所で労働・社会保険関係のコンサルティング業務に従事。その後、広告代理店での人事職を経て、2016年にHENNGEに入社。現在はC&Bチームのマネージャーと、小学生の子どもの子育てを両立している。
この会社は普通じゃない!と感じ、入社を決意
──まずはお二人の自己紹介と、HENNGEに入社した経緯を教えてください。
髙須:CHROの髙須です。メダカの飼育を生きがいにしています。メダカおじさんと呼んでください。
僕がHENNGEに入社したきっかけは、前職時代から付き合いがあったHENNGEから「人事部長をしてみないか」と声をかけてもらったことです。僕はかねてから人事・組織の領域に興味があったのですが、HENNGE入社以前はエンジニアや技術系コンサルをしており、人事は未経験でした。そんな僕にいきなり人事部長をやらせようと考えるなんて、これは絶対に普通の会社ではないな、面白そうだなと思い、入社を決めたんです。
──たしかに、普通じゃないですよね(笑)。新井さんも自己紹介をお願いします。
新井:私は現在、C&Bチームのマネージャーをしています。
私はホテルの営業マンからキャリアをスタートし、その後一念発起して社会保険労務士の資格を取り、社労士事務所に勤めました。そこで中小企業に対して労働・社会保険関係のコンサルティングをしていたのですが、徐々に「一つの会社にどっぷり関わりたい」という思いを持つようになり、前職の広告代理店に人事として転職したんです。前職では10年間働き、その後2016年にHENNGEに入社しました。
──HENNGEに転職したのはどうしてだったんでしょう。
新井:前職は「挑戦は失敗する。変化は面倒。だから挑戦も変化もしない方がいい」という文化のある、ザ・レガシーな企業でした(笑)。そんなカルチャーを個人的には疑問に思いつつ、社員みんなの給与を正しく届けることだけは死守するぞ!という思いで10年間勤めたのですが、ある日いつものように上司から理不尽なことを言われた際に、10年溜まりに溜まった不満がキャパオーバーし、転職を決意したんです。
HENNGEに入社を決めた理由の一つは、髙須さんと同じく、普通の会社とは違うなと感じたからでした。
──どんな点に違いを感じたんですか?
新井:転職活動をしていた当時、私の娘は3歳だったのですが、面接を受けるとどの会社でも娘が小さいことを気にする会話がありました。中には「お子さん小さいから残業できない?人事が残業できないって厳しいんだよね」「人事はどれだけ仕事後に現場の人と飲みにいけるかで、仕事ができるか決まるよ」という話をされたこともありました。
HENNGEと出会ったのは、子どもが小さいと転職もできないのか…とショックを受けていた頃です。HENNGEの面接ではそもそも子どもについての質問がなく、自分から「娘が3歳で、保育園のお迎えがあって残業は難しいんです」と切り出したのですが、それに対する返答は「お子さん小さいんだね!いいんじゃない?残業しなくても。お子さんの具合が悪い時は、家からリモートしたらいいし!」というものでした。
なんでそんなこと気にするの?普通だよ!というノリで返され、HENNGEの「普通」は私が知っている会社の「普通」とは明らかに違うなと感じましたね。
──そういうノリで返答をする姿が目に浮かびます(笑)。入社前後でギャップはありませんでしたか?
新井:いい意味で驚いたことは何度もあります。例えばHENNGEには「人事と現場は対等」という雰囲気があるのですが、これもまた私の考えていた「普通」とは違うものでした。
日本の会社では、「人事は経営に一番近く、経営の意向に沿った組織づくりを担っている」というスタンスが取られる場合が多いのではと思います。ですがHENNGEでは「人事は現場と対等なパートナーでいることが大切だ」と考えている印象を受け、トップダウンではなくボトムアップなカルチャーがこんなにも浸透しているんだと驚きましたね。
安定したインフラを構築することで、組織の成長を後押しする
──そんな「普通じゃない」HENNGEの、組織面での特徴を教えてください。
髙須:社内公用語が英語で、社員の約2割が外国籍社員であることが大きな特徴だと思います。
HENNGEももともとは、公用語が日本語の、普通の日本企業でした。しかし約10年前、国内でのエンジニア採用が困難になってきたことをきっかけに公用語英語化に踏み切り、日本語力不問で外国籍社員の採用を始めたんです。今では外国籍社員が全体の2割にのぼり、ビジネスサイドのメンバーでも、社内イベントなどで海外メンバーと話す機会が日常的にある環境になっています。
──組織に関して、CHROとして最近意識している課題はありますか?
髙須:HENNGEは現在「FY2025までに、主力サービスであるHENNGE OneでARR*100億円以上を目指す」という成長戦略を掲げ、組織を拡大しています。
※HENNGE株式会社2023年9⽉期通期決算説明資料より抜粋
組織の拡大が進むにつれ、社員対応の件数や、既存の人事制度では対応できない事例も増えてくるので、人事機能も今までのやり方に捉われず、新たな最適解を模索していく必要があります。
そのためHRとして取り組むべき課題はたくさんあるのですが、C&Bに関する領域だと、組織が2倍、3倍の規模になっても耐えられるインフラを構築することが最重要課題だと考えています。
*ARR=Annual Recurring Revenue(年次経常収益)の略で、毎年決まって獲得できる売上を示す数値。 SaaSなどのサブスクリプション型ビジネスにおいて、成長性を測る指標の1つとして重要視されている。
──「インフラの構築」について、具体的に教えてください。
髙須:入退職の手続きや給与の支払いなどは、会社として必ずやらなければならない仕事であり、組織のインフラ的な側面と言えます。
そうした業務は社員には「対応してもらえて当たり前」と思われがちで、会社としても「対応して当たり前」のことではあるのですが、組織が拡大すると、制度やオペレーションが複雑化したり、個別に対応すべき件数が増えたりと、安定的にインフラとしての機能を果たすのも容易ではありません。
世界で戦える"World-class IT Company"を目指すHENNGEでは、今後も組織の拡大が続いていきます。インフラが原因でビジネスのスピードを落とさなくて済むよう、目先の対応で満足せずに、C&Bチームを拡大・強化する、ITツールを駆使して業務を効率化するなどの取り組みをしつつ、組織が大きくなっても耐えられる体制を整え、成長を後押ししたいと考えています。
日々勉強し、日々新たな経験と知見を培う
──組織の成長に合わせ、人事の体制も強化していると思いますが、人事部門では現在はどんな体制が取られているんでしょう。
新井:HENNGEでは組織的なテーマを扱うチームが集まり、People Divisionという部門を形成しています。People Divisionには、採用を担当するチームや、教育・研修を担当するチームなどが所属しており、私たちC&BチームもPeople Divisionの1チームとして、人事労務領域を担っています。
先ほど髙須が挙げたインフラ的な業務が私たちの担当領域です。少し具体的に言うと、入社対応から始まり、給与計算、社会保険、人事制度、評価制度、持株会やストックオプションの株式報酬、健康管理、コンプライアンス対応、派遣管理、休職・退職対応など、採用と教育研修以外の人事領域を幅広く担当しています。…担当領域多すぎですね(笑)。
──そうした業務のなかで、HENNGEならではのものはありますか?
新井:代表的なものとして、ビザの申請をはじめとした外国籍社員の入社対応があります。ただビザを用意するだけではなく、日本という異国の地で働くことになったメンバーの気持ちに思いを馳せて、安心して入社日を迎えられるようなコミュニケーションを取ることをいつも心掛けています。そうした意味では、日本人社員の入社対応の数倍、ケアが必要になる仕事です。
入社式の様子
──HENNGEのC&Bチームならではのやりがいや面白さについても教えてください。
新井:HENNGEでは様々な業務において前例のないケースが頻繁に発生するので、その度に自分なりに調べたり、考えたりすることが求められます。結果として新たな知見や知識が得られるスピードが速く、働いていて飽きないことでしょうか。
例えば、初めて日本に来た外国籍メンバーの自宅に数十万円の国民年金の請求書が届き、「これは払わなきゃ駄目なの?」とメンバーから問い合わせを受けたこともあります。私たちにも分からなかったので、区役所や年金事務所、顧問社労士に聞いて回ったところ、最終的には間違いの請求書だと判明しました。役所も間違えることがあるので、私たちも勉強して自己防衛しないといけませんよね(笑)。
──猛勉強が求められる環境なんですね…!
新井:HENNGEの行動指針である「HENNGE WAY」には、「Stay Curious, Be A Learnaholic(好奇心を持ち続け、勉強熱心であろう)」という項目があります。
次々に知らないことに触れ、学び続けることを、面倒に感じる人もいると思います。一方で、まだ経験したことのないことにぶち当たった時にこそ、知的好奇心が掻き立てられる人もいる。後者のような人にとっては、HENNGEのC&Bチームは刺激的な環境だと思いますね。
──チームの雰囲気やカルチャーについても教えてください。
新井:今お話ししたような環境なので、C&Bチームでは日々「こうしたらいいんじゃない?」とみんなで知恵を出し合い、業務で困ったことを乗り越えています。だからこそメンバー同士の距離が近く、和気あいあいとした雰囲気があると思いますね。
また、メンバー同士で密にコミュニケーションを取ってカバーし合うことも大切にしています。
社員対応は1対1のコミュニケーションが多くなるため、誰が何をやっているのかがどうしても見えにくくなる構造にあり、問題が起きても適切なタイミングで適切なフォローができない場合もあります。そのため毎朝30分メンバー全員でミーティングをするなど、情報共有をとても大事にしているんです。実際には雑談ばかりしているのですが(笑)。
──確かにC&Bチームはいつも和気あいあいと働いている印象があります。新井さん以外には、どんな方が働いているんでしょう?
新井:正社員は現在私を含めて4名です。HENNGEで10年以上働いている、3人のお子さんのお母さんもいます。「産休・育休を終えて戻ってくる度に、違う会社に戻ってきたように感じる」と話していて、日々変化するHENNGEの環境を楽しみながら働いている印象がありますね。
他のメンバーも年齢や経歴は様々ですが、円滑に仕事を進めるためのコミュニケーションに積極的である点は全員共通していると思います。
急成長する船に乗り込み、共に挑戦し支える仲間に
──C&Bチームが求める人材像について、新井さんの考えを教えてください。
新井:私たちの仕事はイレギュラーな対応が多いので、言われたことや決められたことだけをやるのではなく、能動的に仕事ができる人、横断的に物事を考えて柔軟な判断ができる人と一緒に働けたらと思っています。
また、私たち人事労務のサービスは、日本人のメンバーにも外国籍のメンバーにも同じように届ける必要があるため、英語で日常的なコミュニケーションが取れる方だと嬉しいですね。とはいえ、あくまで日常会話ができれば大丈夫です。
──どんな人がC&Bチームに合ってると思いますか?
新井:人事という仕事に何らかの思いやパッションがある人だと思います。「社員が安心して働ける環境を整えたい」でも、「事業にインパクトを与えるような組織の設計をしてみたい」でも、その内容は何でもいいんです。
──思いやパッションを持つことが、どうして大事なんでしょう。
新井:一度でも人事労務の仕事を経験した人ならわかると思いますが、人事労務の仕事は正確であることが絶対条件で、そのためにどんな努力をしても「それが当然」とされる業務です。さらに表立っていないものが多いので、褒めてもらえる機会も少ない。そのため「褒めてほしい」という承認欲求ではなく、自分なりの思いやパッションを持っていることが非常に大切になります。
とはいえ誰かに褒めてもらうこともやっぱり大事なので、チームの中では「すごい!」「頑張ったね!」と、事あるごとにお互いを褒め合うようにしています(笑)。
──最後に髙須さんからも、CHROの視点から、どんな人にC&Bチームにジョインしてほしいか教えてください。
髙須:先ほどお伝えした通り、HENNGEは現在、成長の角度を一層高めていくフェーズにあります。そのためC&Bチームにも、どんどん大きくなっていく組織を支えるために、業務効率化のために新しいITツールを導入する、前例や型のない中でその時の最善を模索するなど、日々新しい挑戦をしてもらうことになるでしょう。
だからこそ、淡々と仕事をしようというマインドではなく、HENNGEのビジョンや事業内容に共感し、「私たちはこの会社を大きくするんだ」という前のめりな気持ちを持ってくれる方にぜひ、仲間に加わってもらえたら嬉しいですね。
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Edit by 高野優海
Photo by Kenny Lock