ITエンジニアのキャリアに本気で向き合う転職サイト「Forkwell(フォークウェル)
」の運営に長年携わる赤川さんにインタビューしました。
赤川さんが普段どのような想いでITエンジニアの方と日々接しているのか、ITエンジニアのキャリア支援に携わる面白さを語っていただいています。
直近フォークウェルに入社された伊藤さん・中田さんのインタビュー記事はこちら↓
赤川 朗
2011年新卒入社。グルーヴスがまだ社員数10名だった頃に新卒入社。入社後多くの期間をフォークウェルに携わり、セールス→マーケティング→PdM→事業責任者→新規事業とフォークウェル内にて様々な業務を経験。フォークウェルの成長とともに社会人人生を歩んできたと言っても過言ではなく、社内にはMr.フォークウェルと呼ぶ人も。現在は人材紹介事業の0からの立ち上げを行い、アドバイザーチームを率いるマネージャーを担う。
日本の産業を盛り上げる接点を作る面白さ
ーITエンジニアを中心とした人材紹介に携わる面白さを教えてください。
まず1つ目は、インターネット業界のITエンジニアのキャリアってこの15年で急激に発達した仕事なので、ほとんどの人にとってロールモデルがまだないんです。特に今ロールモデル不足に悩んでるのは35歳以上の方々です。15年前ぐらいからこの業界に入ってきて第一線で活躍して、リーダー・マネージャーの立場になり、次のキャリアはどうしようと悩みを抱えている方が多いです。でも15年前から急拡大した仕事なので、答えはないんですよね。その人たちが生きた人生がロールモデルになっていくので、その立場の方々を支援するというのは、簡単ではないけれどすごく発見があって面白いです。
2つ目は、ITエンジニアの方々は日本人の中でも相当進んだ働き方をしていて。勉強熱心で、良い働き方を会社を超えて学び合ったりされているので、そういう働き方から自分の仕事の仕方を学ぶこともかなり多く面白いです。
3つ目としては、ITエンジニアの方々が所属されている会社が面白いフェーズというのもあります。日本においては多くの成長産業でITエンジニアを採用しているので、その成長産業の会社のご支援ができることや、外注を内製にするという変革のフェーズに関われるのが面白いです。
日本ってメーカー含めて昔から良い技術を持っている国だと思うんですよね。そういう技術者の方々が新しい領域の中でバリューを出して日本の産業を盛り上げていくという接点を作れている楽しさは非常に感じています。
市場価値が高いITエンジニアだからこその難しさ
ー普段エンジニアユーザーに対してどのようなことを意識してサポートされていますか?
ITエンジニアの皆さん、結構ないがしろにされがちなんですけど、レジュメやプロフィールは実はかなり重要なんですよ。採用したい企業のエンジニアリングマネージャー・CTOから見たときに、その人の良さがちゃんと表現できているプロフィールかでいうと、50点60点のプロフィールが多いです。それを90点以上に上げて、その人の魅力がしっかり伝わるようなプロフィールにするアドバイスを心掛けています。
あと年収が高いITエンジニアは市場価値が高いから、転職は苦労しないと思われるのですが、結構苦労します。市場価値が上がった分だけ、採用企業の求人のレベルも上がるので、一筋縄ではいかないです。書類選考も落ちるし、面接も落ちるし、そもそもお互いがマッチする確率が低く、ポジションも大量採用ではないので割と苦労するんですよね。その苦労に沿ってサポートをしていくことは、他のエージェントではまだ難しいのではないかと思っていて、ここはかなりこだわっている部分です。
ー実際に選考が進んでいく中で求職者の方からお喜びいただけることはありますか?
面接準備ですね。上級エンジニアでも面接は落ちます。落ちる理由として、もちろん本人が至らなかった部分もあるかもしれないけど準備不足も大きいです。準備すれば落ちなくて済んだ面接もあると思っているので、事前準備を心がけています。普段仕事をする中では面接を受ける経験は得られず、慣れてない方がほとんどです。なのでどんな質問をされるか事前に想像するだけでも心の準備ができますし、技術的な質問も1回整理しておくだけで印象が変わります。
そして大事なのは落ちても諦めないことです。1、2回面接でNGになると傷つく方もいらっしゃるんですけど、本当にたまたまご縁がなかったというか。世の中にはいろんな価値観・採用基準の会社があるので、たった数回のお見送りがその人の評価の全てじゃないんです。そこに一緒に寄り添って心理的なサポートをしているのもご満足いただいているポイントの1つかなと思います。
ITエンジニアから寄せられる職務・年収・プライベートの両立に関する悩み
ーエンジニアユーザーから普段どのような相談を受けることが多いのでしょうか?
多いのはテックリードと言われるエンジニアからのスペシャリストを目指していくべきか、あるいはマネジメントへと進んでいくべきかの相談ですね。ちょうど会社からマネージャーの打診をされるような方々との面談が多く、一旦外の意見を聞いてみようかなっていう感じで来られる方が多いです。
その場合にエンジニアリングマネージャーというキャリアパスに進んだ場合と、テックリードに進んだ場合とで、どのようにITエンジニアのキャリアが分岐していくかであったり、こんなスタンスでエンジニアリングマネージャーを引き受けると苦労するよというお話をさせていただいています。
あとは、小さいフェーズの会社を選ぶべきか、大きいフェーズの会社を選ぶべきかとかも多いです。また30半ばになるとお子さんが生まれてライフステージが変わって、これまであった学習時間を全部子育てに使わなければいけない中で、自分のスキルをこれ以上伸ばせるんだろうかというご相談もあります。そこに関しては他の方々もこういう風に乗り越えられてますよという話をしています。
あと年収が1,000万近くになるとその会社の中の給与テーブルの上限に来ることもあるみたいで、今の会社で給与を上げられるのかという悩みも結構お伺いします。会社に残ったまま給料を上げるためにはどうすべきかという作戦を一緒に考えることもあります。
ご相談を受けた時に技術イベントやセミナーで投影した資料とか、あとフォークウェルしか持っていないデータ、例えば年収分布データなどを使用してお話しすると非常に喜ばれます。
*過去セミナーで使用した資料
ITエンジニアがITエンジニアのために作ったサービスだからこその満足度の高さ
ー面談後のエンジニアユーザーの満足度が5点満点中4.8点と高い理由がわかりました。
フォークウェルは、「ITエンジニアのためのサービスをITエンジニアが考えたらどうなるか」という視点から生まれました。そのDNAが10年以上経っても息づいているのが大きいです。ITエンジニアの人生をどう歩んでいくべきか、私達が10年以上ITエンジニアと一緒に迷い考え続けてきた知見をお伝えしている結果だと思います。面談後、転職活動の際にフォークウェルを中心に活動いただけるケースが多いのも、その結果の表れかと思います。