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【イベントレポート】リアル開催イベント Honda社エンジニアと語る、モビリティ業界を革新に導く新時代のエンジニア像とは?

2023年9月27日、モビリティ業界のトップランナーであるHonda社と、データサイエンスで新規事業創出をサポートする弊社GRIの合同イベントを開催しました。

【10/18(水) 18:30~】Honda社エンジニアと語る、モビリティ業界を革新に導く新時代のエンジニア像とは?
概要 【自動車業界のトップランナーに聞く】データサイエンスでつくる、誰もが「安心」して移動できるモビリティの未来とは? 日時 :2023年9月27日(水) 18:30~19:30 場所 :SHAKOBA(M [...]
https://gri.jp/news/14784

登壇者

斎藤 大介 氏

所属: 本田技研工業株式会社 電動事業開発本部 BEV開発センター ソフトウェアデファインドモビリティ開発統括部

大友 祐一

所属: 株式会社GRI 取締役

経歴: 機械学習システムの社会実装を専門とし、AutoML基盤やMLOps基盤の開発および統括を行う

理化学研究所を経て、2015年より現職

イベント内容

当日は、アップデートするモビリティ業界の大変革期において、表舞台に現れないサイバーセキュリティの観点から、未来の移動社会とそれを創造する新時代のエンジニア像について発表者二人が語りました。またその後のネットワーキングセッションではGRIとHondaのパートナー企業のほか、多岐にわたるバックグランドを持つ方々で情報交換を行い盛り上がりを見せていました。

Honda社 斎藤さま

GRI 大友

Honda社からの発表はリアル限定のため、本記事ではオープニングトークとGRIからのトークセッション「うつりゆく環境に適応するインテリジェント・システム」の部分のみ概要をお届けします。

オープニングトークはGRI大友からのトミカ界隈で最も注目すべきシリーズ『ジョブレイバー』のアツい紹介でした。


物語の背景は202X 年、進化を続けてきた「乗り物」の 特性を付与した 高性能アンドロイド「 ジョブロイド 」は 安全なネットワーク「 SOFIA システム 」に接続され、 人間の仕事を手伝っていました。しかしある日、ジョブロイドの暴走事件が都市部にて同時多発し 安全神話が崩壊、新しい労働力や価値創造システムとしての AI x IoT システムと その脆弱性を悪用する攻撃者との壮絶な攻防戦が始まります……

その本質はまさに今現在のスマートモビリティが直面しているセキュリティ課題と同じであり、脆弱性対策の実践的ソリューションが求められています。


GRI大友:ジョブレイバーはもはやノンフィクション!あなたも誰かを守るヒーロー!


現在のAI市場と、GRIの IoTソリューションの特徴

2023年は日本における人工知能の啓発期にあります。 市場にはAIの基礎知識があり、 ビジネス価値や業務改善に繋がる成果や 仕組み構築が期待できます。その反面、生成AIなどは「過度な期待のピーク期」におかれていて、 実体より広告的な価値が先行してしまっていることが見られています。

参考:ガートナーが2023年の日本版ハイプ・サイクル発表、生成AIは過度な期待のピーク期

そんななかで、GRIのIoT×AIの取り組みは

・センサーでデータ収集で終わるのではなく、確実に分析や施策実行を経てビジネスに繋げられる

・大きすぎず小さすぎずの組織規模で、部署の隔たりなくワンチームで総合的なソリューションを提供できる

といった特徴があります。


脆弱性に関する概況と、その対策の難しさ

DX推進やAI・IoTなどのデジタル領域の盛り上がりと共に 身の回りのものはクラウドに接続され いつの間にかIoTであふれています。その一方で、デジタル空間の脆弱性は増え続けています。DX推進やAI・IoTなどのデジタル領域の盛り上がりと共に新しく報告される脆弱性の数は毎年25%ずつ増加傾向にあり、2022年には過去最高となる約2万5千件を記録しています。

参考:脆弱性と脅威のトレンドレポート 2023

脆弱性とその攻撃パターン、及び関連する脆弱性を 優先度付きで網羅的かつ多面的に理解する必要 があります。攻撃手法が高度化するスピードに追従するため、 システム全体にアジリティも求められます。また近年は、NICT(情報通信研究機構)によると、IoT系へのサイバー攻撃が増加傾向にあります。

参考:NICTER観測レポート2022の公開

IoT特有のセキュリティ対策の難しさから、世間的な認識はコストセンターであり、投資判断も難しいところがあります。しかしそれをGRIの AI・データサイエンスの知見と 本田技研様などメーカー企業との共創で 社会的コストを解決するのが今回のプロジェクトの目標です。

本田技研様との取り組み紹介

本田技研様との取り組みを一言でいうと、CAN(Controller Area Network)を流れる各ECU(Electric Control Unit) の時系列データを解析し 不正に取り付けられたデバイスや、置換された信号を検知することです。

今後、チャレンジしたいテーマ

  • 説明責任コスト:機械学習をEnd-to-Endで利用したシステムは精度が高い傾向にある一方で、説明解釈や今後の見立てをつくるには不向き
  • デバイス固有設計による 対策コスト :ECUごとの性能のばらつきや、車種・グレードごとに 異なるセンサーセットを個別に手動分析するのは非効率
  • 自律分散型による 多様な環境への対策コスト :ドライバーや交通環境などで各ECUは多様な挙動を示す テスト走行データは多い方が当然良いが、 どんな基準を満たせばテスト完了とするかが不明瞭

というような残課題があり、モビリティデータにはまだまだ可能性が埋もれています。

まとめ

Honda社はそれをプロジェクト検討の際に社会・人類のために、なぜこの企画を実施すべきであるのかを「A00」という番号で示し、自社が社会で果たすべき役割を問いかけています。それに倣って今日のお話の内容をまとめますと、

A00: 本質的コンセプト  

AI x IoT の普及に歯止めをかけ得る社会的な共通コストである 脆弱性対策の実践的ソリューションを提供する

A0: 高い目標や志  

複雑多様で、さらに時間と共に変化する環境においても、高い精度とクリアな説明を両立する「しなやかなシステム」を構築

モビリティ業界を革新に導く新時代のエンジニアもまさにこのような高い目標や志をもって、実践的ソリューションを目指す人々のことと言えるでしょう。

お知らせ

GRIは業界・業種問わずデータ利活用のカスタムソリューションを提供していく中、データを資産化するベストプラクティスを定期的にデータサイエンス コミュニティ「すいすい会」で発信しています。今回の登壇者斎藤さんとの出会いも2020年のすいすい会がきっかけでした。

過去のすいすい会の動画アーカイブをYoutubeにまとめています。チャンネル登録 / いいね! / 高評価ぜひよろしくお願いします!

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