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「専門性は掛け合わせるほど強い」メディアを横断するGravityのメディアDXプランナー。

2022年に誕生した博報堂Gravityは、ファッション・ラグジュアリー・ライフスタイル領域のブランディングを得意とする広告会社です。博報堂グループ内にあった博報堂マグネットとコスモ・コミュニケーションズの2社が統合し、ノウハウ、スキルを融合することで、ブランド起点の統合マーケティングをワンストップかつ、高いクオリティで提供しています。

そんな博報堂Gravityを支える社員へインタビューを実施。今回話を聞いたのは、デジタルプランニングを担うメディアリレーションデザイン部に今年4月誕生したメディアDXプランニングユニットでチーフを務める津賀真彦。ビジネスプロデューサーからキャリアチェンジした津賀ですが、実は転職を考えたこともあるといいます。それでもGravityに残った理由とは?

▼プロフィール

津賀真彦(つが・まさひこ) / 職種:メディアDXプランナー / 2017年1月 入社

ビジネスプロデューサーとして入社後、デジタルプランナーへ。2024年4月よりデジタルプランニングを担うユニットの一つ、メディアDXプランニングユニットでチーフを務める。

「一度は会社を辞めようとしていた」

───津賀さんはデジタルプランニングを担うセクションに今年からできたメディアDXプランニングユニットでチーフを務めているんですよね。どのような領域を担当するチームなのでしょうか。

津賀真彦(以下、津賀):これまでのメディアプランニングは、新聞や雑誌、デジタルなどのメディアがいわゆる縦割りになっていて、いずれかのメディアにフォーカスしたプランニングを行ってきました。ただ、今は「デジタルだけ」「雑誌だけ」ではなくて、テレビやOOHも含め、すべてのメディアを統合して認知獲得していく必要があります。

私が所属しているのはデジタルプランニングを担うチームではあるのですが、クライアントの課題に対して、メディアを縦割りではなく横断して、どう掛け合わせれば最適なアウトプットができるのかを分析して提案するチームです。

商材によってターゲットが違いますし、そのターゲットが日々接するメディアも違います。そこで、ターゲットとなる生活者が使っているメディアを調査して、どう情報を出すと好意的に受け入れられるかを考えてプランニングします。

───デジタルプランニングチームではあるけれど、デジタル以外のメディアの提案もするんですね。

津賀:デジタル以外のメディアだとしても、効果を計測するにはデジタルを用います。例えばテレビ施策を行ったとしても、購買行動ってリアルで買う以外はインターネット検索を使うので、だいたいデジタルにデータが落ちるんです。「どれくらい検索が増えたか」など、デジタルを通してメディアの効果計測をする。そういうところも含めてDXですね。

───津賀さんはどのような経緯で今の仕事につきましたか。

津賀:大学ではグラフィックデザインを勉強し、デザイン会社のインターンシップに参加したのですが、決まったものをかたちにするよりも、もっと広い視野で広告を考えたいと思い、新卒で広告の制作会社に企画営業として入社しました。

ただ、二次請けの案件が多い会社だったのでクライアントと直接やり取りすることはなく、もっとダイレクトに提案し、フィードバックを受けたいと考えるようになりました。直接クライアントとやり取りをできる広告会社の中で検討を進め、もともとファッションが好きだったので、Gravityの前身企業の博報堂マグネットに転職しました。そのときはビジネスプロデューサーとして入社しています。

───そこから今のデジタルプランニングチームへ異動したのはどういう経緯があったんですか?

津賀:実は入社して5年目くらいのときに、一度は会社を辞めようとしたんですよ……(笑)。

───えっ! 

津賀:ビジネスプロデューサーは営業職なので、オールマイティなスキルを要求されていたのですが、もともと専門性を高めていきたいという思いがあり、さらにいうとデジタルに興味があったんです。

転職活動をするなかで、デジタル領域の会社からはありがたいお話もいただけたのですが、上司に辞めようと思うと相談したときに、「デジタルプランナーを目指すなら、これまでの経験を存分に活かせる環境の方が絶対いいよ」と引き止めていただきまして。

───会社を嫌いになったわけではないんですね……!

津賀:そうですね(笑)。会社が嫌いなわけではなかったですし、やっぱり残ることにしたのは、ファッションが好きだったのもあります。専門性って、尖ったものが掛け合わされるほど強くなるって思っていて。すべての業界×デジタルより、ファッション×デジタルの方が強く、人材としての希少性も高いと考えました。

ビジネスプロデューサー経験がデジタルプランナーの仕事に役立っていること

───ビジネスプロデューサー経験が今の仕事に役立っていると実感することはありますか?    

津賀:すごくありますね。業界的にはデジタルプランナーがクライアントと直接関わることって多くないと思うんですが、Gravityのデジタルプランナーは直接クライアントへの提案もしますし、進行もするんです。ビジネスプロデューサー時代にアンテナを張りながら仕事してきた経験から、クライアントがこんなことを求めているだろうなというのがわかります。    

また、デジタルができる人材って、ずっと専業でやってきたような人が多いと思うんですけど、私はもともとビジネスプロデューサーだったので、デジタル以外のメディアにも触れてきました。メディアを横断してプランニングするためにも、デジタル以外のオールメディアを知っているのは強みになっていますね。

───広告をDX化することには、クライアントにとってどんな利点があるのでしょうか。

津賀:特に今はさまざまなメディアに触れながら生活をしているので「デジタルのみ」「テレビでのみ」「雑誌でのみ」ではなく、状況にあわせて複数のメディアで接触した方が、認知の定着率がいいというデータがあるので、メディアを横断してプランニングすることは大きな利点になります。また、すべてのメディアを知った上でデジタルの提案をするのと、知らなくてデジタルだけ提案するのでは、意味合いが変わってくると思うんです。いろんなメディアのメリット、デメリットを知った上で、最も合うメディアを提案できるのが重要なのではないでしょうか。

───実際にデジタルプランナーとして手掛けたなかで、印象に残っている仕事はありますか?

津賀:もともと個人的に好きだったブランドの年間のコミュニケーションプランを出すチャンスに恵まれたときのことです。消費者視点でずっとそのブランドを見てきましたが、少しコミュニケーションがうまくいっていない印象を受けていました。「若年層の獲得」や、「ブランドの認知獲得」がクライアントからのお題だったのですが、本来ブランドがコミュニケーションしたいであろうターゲットに相性のいいクリエイティブとメディア選定ができていないのではないかと考えました。

「こういうふうにやったらうまくいくのに」と思い描いてきたことを提案する機会ができ、受け入れていただけて、実際に世の中へ出てユーザーがいい反応をしてくれたときは、やりがいを感じましたね。

これもビジネスプロデューサーの経験がすごく大きくて。デジタルを専業でやってきた人だと、「どういうデジタル広告を出すか」を重視する傾向があるんですけど、ビジネスプロデューサーの視点でブランド全体をどうしていったらいいかを考えることができるので、ターゲットに響く「クリエイティブ」を最適なメディアに落とし込んでいくことができたと思います。

───それはやりがいを感じますね。逆に、この仕事で大変なことは?

津賀:日々、新しい情報をインプットしていかないと取り残されてしまう分野なので、常にアンテナを張ってやっていかないと、クライアントの方が詳しい……というようなことが往々にしてあります。

デジタルプランニングチームで働く人たち

───Gravityはどんな社風ですか?

津賀:「精神的な自由がある」感じがします。大きな責任が伴う仕事を任されているからこそ、最大の力を発揮できるように自分のペースを大切にしながら働くことが当たり前というか。仕事が大変なときでも、働きたいときはめちゃくちゃ働くし、休みたいときはスパッと休むし。

一方でストイックな面もあり、自分の領域にすごく誇りを持っていて、自分の職務をまっとうすることに関してはブレない人たちだと思います。

───今のチームにはどんな人材がいますか?

津賀:デジタルであったり、テレビであったり、それぞれがどこかのメディアに特化している人材が集まっています。すべてのメディアに対して知見のあるメンバーって、社内でもなかなか揃っていないんです。なので、それぞれの知見を統合して、自分が触れてこなかったメディアの知識をつけて、DXプランニングできるようにしています。

───4月にできたチームのチーフをされているということですが、どのような環境作りをされていますか。

津賀:まずは楽しんでやってほしいっていうのが一番です。それぞれがメディアやある分野に特化した人材が集まっているので、みんなの知見をシェアできるようにして、視野を拡げてもらうようにしています。

そのうえで、たとえばデジタルの中でも「分析が好き」「メディアを提案するのが好き」など、どこの分野が好きでやりがいを感じるのかは人によって違うので、自分の好きな分野を見つけて、そこに特化して楽しんでほしいと思っています。そのほうが、より専門性を高めることにも繋がると思うので。

───ちなみに津賀さんはどの分野が1番楽しいんですか。

津賀:昔から数字をだらだら見ているのが好きだったのもあって、分析は結構好きですね。毎朝のルーティーンが、海外で活躍している日本人サッカー選手のデータを見ることなんです(笑)。試合にどのぐらい出たとか、どれくらいボールに触ったとか、そういう数字だけを 集積しているメディアがあるんですけど、それをずっと見るっていう。

───試合は見ないんですか(笑)?

津賀:数字だけですね(笑)。数字には、「最近ちょっと調子が落ちてきたな」とか、「最近は上がってきたな」などの傾向が出るんですよ。

───広告でいうと、どのように予測するんですか?

津賀:得意な領域だからこその感覚値もあると思うんですが、「このターゲットだったらこういうメディアを使っているだろう」って予測がつきます。例えば10代がターゲットだったらTikTokを使っているだろうし、こういうコミュニケーションをすればハマるだろう、みたいな。

自分の中で仮説を立てて、その説を立証するための分析をして、提案し、その施策を実行して、すごい商品が売れたときなんかは楽しいですね。

「広告業界で貴重な人材になりたい」

───日々新しい情報をインプットしなければならないとのお話でしたが、どのようにしていますか?

津賀:すごく特別なことをするというよりも、まずはいち消費者としていろんなファッションの情報を取りにいくことが、結果として「ターゲットとする人たちがどういうメディアで情報収集しているか」を捉えることに繋がると思っています。僕の場合はInstagramを見て新作の情報をウォッチするし、X(旧Twitter)でその商品がどれくらい話題になっているかも調べていますね。

もう一つは、 世の中でいろいろやっているセミナーとか、そういうところに参加して、新しい技術をキャッチアップしていくことが大事なのかなと。

───消費者としての目線も大事なんですね。それでは、Gravityのデジタルプランニングチームにはどんな人に向いていると思いますか。

津賀:バックボーンがデジタルでも営業でも、それ以外でもいいのですが、ファッションとかライフスタイルの分野に興味があって専門性を高めたい人や、自分の手がける領域を広げたい人に向いていると思います。デジタル専業の企業だと、デスクで数字を見ているだけの場合もあると思うんですが、うちはプランニングもするし、お客さんと会話もするし、数字も見る。同じ専門職でも、やっている領域が広いので、そこの枠を広げたいような人。

また、デジタルのなかでもファッション分野に強いので、そうした専門性を高めることもできると思います。

───とはいえ、ファッション以外のライフスタイル領域のブランドもありますよね?

津賀:商材がファッションではなくても、新規で声をかけてくださるクライアントさんからは「ファッション性を高めたい」とか、「ファッション感度の高いおしゃれな人に使ってもらいたい」といった依頼をいただく機会が多いんです。Gravityに期待してくれているところって、ブランドを表現する感度をアップデートさせて、その「魅力」だったり「時代性」をぐっと高めるために必要な「イケてる」コミュニケーションを提案してくれることだと思うんです。だから、商材が違っても、やることがまったく違うという感覚はないですね。

───そうなんですね。津賀さん個人としては、広告業界で今後どのようになっていきたい、などの目標はありますか?

津賀:広告業界で貴重な人材になりたいという思いが強いです。「この会社に所属しているから」っていうことではなくて、ファッションジャンルにおいて1番いいプランニングができる存在として、指名をもらえるような人材になっていきたいですね。



 


 


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