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事業共創で経営や事業をデザインする。コンサルと広告クリエーティブ出身者から見たシニアデザインディレクターの面白さ

今回インタビューしたのはGoodpatchに新たに発足した「Studio Q」の酒井と小川。

コンサルティング業界と広告クリエーティブ業界という異なるバックグラウンドを持つ2人に、シニアデザインディレクターの役割やGoodpatchで働く魅力について語ってもらいました。

酒井 亮輔/プロフィール

慶應義塾大学法学部卒業後、アップルジャパンを経て、アクセンチュア、KPMGヘルスケアジャパンに入社し、年計・中計策定、事業戦略やマーケティング、PMI領域、デューデリジェンス等のプロジェクトに携わる。2021年、Goodpatchに入社し、デザインストラテジストとして新規事業やブランディング、DX/CX関連のプロジェクトを手掛けながら、ビジネスコンサルティングの経験を活かしM&Aやパートナーシップ提携を推進する役割も担う。2023年9月に発足したStudio Qの立ち上げに携わり、現在、スタジオヘッド/シニアデザインディレクターを務める。

小川 麟太郎/プロフィール

武蔵野美術大学卒業後、デザイン業界でアートディレクター/プランナーとして従事。紙媒体から映像・Web・プロモーションと領域を広げた先で、電通デジタル(旧電通イーマーケティングワン)入社。ダイレクトマーケティング領域を担当したのち、サービス・プロダクト開発におけるCXデザイン領域のクリエーティブ統括として従事。2021年、Goodpatchに入社し、デザインストラテジストとして多数のプロジェクトを手掛ける。立ち上げに携わったStudio Qのシニアデザインディレクターを務める。


はじめに、Studio Qというチームが新設された背景から教えてください。

酒井)

私自身、10年弱コンサルティング業界に身を置いていましたが、企業や事業変革におけるパートナーとしてはコンサルタントが選ばれることが一般的です。一方、ビジネスとデザイン領域が近接していく中で、「デザイン経営」に代表されるように、ビジネスにおけるデザインの重要性は増しています。また、CDO(Cheif Design Officer)の設置やデザイン組織の立ち上げを行う企業も増えてきました。

こうした中で、僕自身もGoodpatchに入社しさまざまなプロジェクトに関わる中、デザイナーもより経営や事業に近い領域に身を置き、デザインを通じた課題解決に貢献したいという想いを持つようになりました。当然、これまでGoodpatchもこうした取り組みを行ってきましたが、会社として戦略的かつ組織的な取り組みにするべく、今回新しく「Stuido Q」を立ち上げ、シニアデザインディレクターというポジションを新設しました。

小川)

実は入社当時から、こうした取り組みの重要性については経営メンバーと議論しており、専門チームの発足が必要だと考えていました。そのような背景もあり、同じような意志を持った酒井と一緒に、2023年にStudio Qを立ち上げて、シニアデザインディレクターとして活動し始めました。


新しくできたポジションとのことですが、この仕事の面白さはどんなところですか?

小川)

クライアントの経営や事業責任者との対話の中で、事業全体やサービスの位置付けを考え、デザインと繋ぎ伴走することがシニアデザインディレクターの役割です。

Goodpatch社内に対して、クライアントの視点からフィードバックすることも行っています。「それはデザインで解決できそうか?どのように解決できるか?」という本質的な問いから、クライアントの中枢で会話をしていく不思議な立ち位置と緊張感が面白みだと感じます。

酒井)

抽象度が高く、多岐にわたるクライアントの経営・事業課題を、クライアントとGoodpatchのメンバー一丸となり、解像度を上げながら具現化していくプロセスに面白みを感じます。

実際Goodpatchは、コーポレートや事業・サービスのビジョン・ミッション、ブランド、組織・カルチャー等の抽象的なデザイン領域も手掛けつつ、ユーザー起点で考え、より具体的なデジタルやリアルでの体験設計やプロダクト・サービスのデザイン・開発まで実装できることを強みにしています。

デザインとビジネスの領域が融合していく中で、自ら問いを見つけ、デザイン視点でどのように解決できるか自律的に考えることができることも、このポジションの醍醐味だと考えています。

現在、Goodpatchは経営方針の1つのテーマとして「事業共創」を掲げています。例えば、Goodpatchは丸井グループ様と「Muture」というジョイントベンチャーの設立や、サイバーエージェント様との業務提携など、様々な企業とパートナーシップを結び、これまでにない新しいデザイン領域を開拓しています。一般的なクライアントワークに留まらない新しい取組みやプロジェクトに携われるのは、Goodpatchならではの面白さではないでしょうか。

小川)

一方で、責任領域が広いという点で、難度は高いと言えます。Goodpatchが行っていることは、依頼を受けたことに対して「できました」と納品して終わりというような仕事ではありません。

お渡しした後の成果はもちろんですが、副産物的に表れる成果も見通して働きかけることも、シニアデザインディレクターに期待されている役割です。エンドユーザーに価値を感じてもらい、かつ、クライアントに納得感を持ってもらうという幅広い領域を請け負う覚悟が必要です。

また、プロジェクトを推進しつつ、社内のメンバーが成長したり会社が発展したりする機を逃さず、内部に対して働きかけることもシニアデザインディレクターの責任範囲です。やりがいが大きいぶん、プレッシャーもかかる立場だと思いますね。


シニアデザインディレクターとしてGoodpatchに入社する魅力はどんなところにあると思いますか?

酒井)

これまでのキャリアのバックグラウンドによって、魅力に映る点は少し異なると思います。

まずコンサルティング業界出身の方の場合。

一般的なコンサルでは、マーケティング領域を除いては、よりユーザーの行動や感情、価値観に関わる深いユーザー分析等、ユーザー起点で徹底的に考える機会はあまり多くないと思います。また、ブランディングやユーザー体験のコンセプトなど、より抽象的なテーマを扱うプロジェクトも多く手掛けています。更には、早期にサービスやプロダクトのプロトタイプをつくり、実際のユーザーの反応を見ながら、PDCAを回しどんどんブラッシュアップしていくアプローチも経験できるかと思います。

GoodpatchではUIデザイナー、UXデザイナー、デザインリサーチャー、デザインストラテジスト、エンジニアなど各領域のプロフェッショナルと一緒になって、対話しながら、アジャイル的な物作りを一気通貫で経験でき、これはかなり珍しいことだと思います。

次に、広告業界出身の方の場合。

広告クリエーティブが関われるのは、例えば「キャンペーンをどうするか」といった外枠の部分だったり、クライアントの規模が大きいため案件全体のごく一部にしか関われなかったりすることがよくあります。一方、Goodpatchではクライアントの事業に踏み込んで裁量を持って関われることが魅力です。

最後に、デザイン会社出身の場合。

Goodpatchではデザイン制作に留まらず、クライアントの事業やブランドなどより上流のレイヤーから関わることができ、経験できる領域がより広いと思います。

小川)

自社の経営メンバーとの距離感が近く、一緒に組織作りができるのも魅力だと思っています。デザイン業界に長く身を置いてきた私から見ても、Goodpatchはデザイナーの人数が多く、デザインの文化が成熟しています。デザイン領域での目線合わせや、もの作りに関する会話が非常にスムーズな点で、とても心地良さを感じる環境ですね。


Goodpatchにはどんなメンバーが多いですか?

酒井)

会社全体でいうと、当然デザイン会社なので、デザイン業界出身の方も多いですが、とりわけIPO以降、コンサルや広告代理店、マーケター、プロダクトマネージャーをやっていた方など、様々なバックグラウンドのメンバーが集まっています。

Goodpatchは「デザインの力でビジネスを前進させる」ことをミッションとして掲げており、これまでいわゆるデザイナーとしてのバックグラウンドがあまりない方でも働きやすい環境だと思います。

Studio Qに関していえば、私と小川のバックグラウンドがまったく違うことがユニークだと思っています。本来であれば、あまり交わることがなかったはずの2人がこうして一緒に仕事ができることは、個人的には非常にありがたいです。日々、一緒に仕事する中で、「こういうモノの見方もあったのか?こういうアプローチをするのか?」という学びや刺激も多く、単純に楽しいです。

他にも、新規事業開発やブランディング、コピーライティング等に強みを持つメンバーもおり、抽象的な世界観をデザインを通じてより具現化し、ワクワクするものを生み出していくことに長けたチームだと思います。チームとしてもとてもバランスがいいと感じています。


働き方の面ではいかがですか?

酒井)

基本的には、日本国内どこからでもリモート勤務ができるなど、個人や家庭の事情や個人のWillを大切にする制度はひと通り整備されています。

私自身、現在、子育て中で、子どもの送り迎えや帰宅後の世話等をしていますが、仕事と育児の両立に対してもしっかりと理解がある会社です。当然、クライアントワークをする上での責任を果たしてパフォーマンスを出すことは前提ですが、こうした柔軟な働き方ができる会社です。

最近では、事実婚や同性パートナーがいる方にも、法律上の家族と同様の社内制度や福利厚生が適用されるようになりました。

グッドパッチ、事実婚や同性パートナーにも社内制度や福利厚生を適用|News|Goodpatch グッドパッチ
株式会社グッドパッチ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:土屋尚史、以下「グッドパッチ」)は、2023年9月より社内規定を変更し、事実婚のパートナーや同性パートナーにおいても、法律上の配偶者およびその家族に関わるものと同様の社内制度や...
https://goodpatch.com/news/2023-09-marriage-equality

クライアントワークを行うデザイン会社という特性上、人が最も重要ですし、ユーザーの理解や共感が仕事でも求められることもあり、自社の社員に対しても、本人の意思や自由を可能な限り尊重し、理解しようとするカルチャーがあります。

小川)

社員が集う機会に対して、コーポレート側がかなり重視して意欲的に取り組んでいます。

リモートで働くメンバーが多い中、半期ごとに全社総会があったり、月に1回シンプルな会食の機会があったり、リアルで話せる場を積極的に設けていますね。

そういった場で情報交換や目線合わせなど、お互いの考えをきちんと共有できる場がデザインされているのもGoodpatchの特徴だと思います。


今後、特に注力していきたい取り組みについてお聞かせください。

酒井)

先ほどお話しした事業共創というテーマにおいては、サイバーエージェント様との業務提携や丸井グループ様とジョイントベンチャー設立等、クライアントやパートナーとの取り組みを加速させてきたのが、直近の動きでした。こうした動きを単なる一過性のニュースバリューがある取り組みに終始させることなく、ビジネスとユーザーの両方の観点から着実に成果を出していきたいと考えています。

また、今後はクライアントワークに留まらず、クライアントやパートナーと一体となり、新しい事業やプロダクト・サービスを立ち上げ、例えばレベニューシェア型等の新しいビジネスモデルにもチャレンジしていきたいと考えています。

事業共創を通じて、Goodpatchのデザインのケイパビリティを拡大・強化させるとともに、クライアントやパートナー企業さまが目指すゴールに到達できるよう、しっかりと推進していきたいです。


最後に、Goodpatchを検討している方へのメッセージをお願いいたします。

酒井)

Studio Qは新たに設立された組織で、まだまだ手探りの部分がたくさんあります。そこも含めて楽しめる、自ら切り拓いていける、チャレンジ精神旺盛な方のご参画を心よりお待ちしています。

小川)

チャレンジングな案件が多いので、物怖じせずに一緒に乗り越えていける仲間に来ていただきたいですね。一度乗り越えてしまえば、あとはどんどん自由度が増すのがこの仕事の面白さです。できることが増えて、視界が広がっていく楽しさを一緒に味わいましょう。


ありがとうございました!


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