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なぜプロジェクトは失敗するのか? その4
前回の記事で、ITの受託業界で「常識化」している請負契約には、 3つの矛盾があり、そのうちの2つについて書きました。今回は、 3つ目、 ③仕様変更が発生する についてです。請負契約は、「仕事の完成」を約束する契約なので、 「完成品が定義されている」ことが前提です。 発注のタイミングで、「完成品が定義されて」いれば、 受託側はその定義に沿ってモノをつくればよいので、 「仕事の完成を約束する」ことができます。 建築に例えれば、 図面がある(=完成品が定義されている)ので、 家を完成させることを約束することができる、 というのと一緒です。 もし、しっかり「完成品が定義されている」プロジェク...
なぜプロジェクトは失敗するのか? その3
以前の記事で、「プロジェクトが失敗する原因は、請負契約にある」 と書きました。 ではなぜ、請負契約がプロジェクトを失敗させるのでしょうか?民法632条によれば、請負契約とは、 「請負は、当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約することによって、その効力を生ずる」 とあります。 つまり、受託側には 「完成責任」 が発生するのですが、 それは 「完成品が定義てきている」 ことが前提なわけです。 完成品が定義できていなければ、仕事が完成したかどうかが、わかりませんよね。この「完成品が定義てきている」かどうかが、請負契約を履行できる...
なぜプロジェクトは失敗するのか? その2
前回の記事で、「なぜプロジェクトは失敗するのか?」について書きました。ITの受託業界の有識者によれば、失敗原因は・合意形成がうまくいかない、対立関係を解消できない・計画が甘い、指示・伝達がまずい・プロジェクトのゴール、情報システムのプロジェクトにおける役割や導入の効果などをあいまいにしたままスタート・発注側は進ちょく報告だけ受け、要件定義~開発工程は受託会社に丸投げといったことに集約され、ITの受託業界は、・要件定義手法の確立・プロジェクト支援組織(駆け込み寺)の整備・さまざまなルールの順守・メトリクス(尺度)の導入・失敗を教訓に変える取り組みといった受託側の取り組みによって改善を図ろう...
なぜプロジェクトは失敗するのか?
今回のテーマは、「なぜプロジェクトは失敗するのか?」です。Webサイトの構築、システム開発など、IT業界で受託で行われるいわゆる「プロジェクト」と言われるものは、7割は失敗する、とか、9割は失敗する、とか言われています。■9割がプロジェクトの失敗を繰り返す■なぜ、いまだ7割のITプロジェクトが失敗するのか?その失敗したプロジェクトの原因を見てみると、・合意形成がうまくいかない、対立関係を解消できない・計画が甘い、指示・伝達がまずい・プロジェクトのゴール、情報システムのプロジェクトにおける役割や導入の効果などをあいまいにしたままスタート・発注側は進ちょく報告だけ受け、要件定義~開発工程は受...
世の中の90%は失敗するITプロジェクト、失敗を"ゼロ"へ
株式会社グリームオーブ 代表の細川と申します。約15年間、ITの受託ビジネスに携わってきた経験から、主に、受託ビジネス、特に「請負契約」にまつわる様々な問題について、情報を発信していきたいと思います。15年間ITの受託業界に関わってきて、この業界に対してずっと疑問に思ってきたこと、どうしてこんな商習慣なんだろう、とか、どうしてこの契約モデルが常識化しているんだろう、とか、日々業務に忙殺されながら、ずっと抱えてきたものがありました。2016年3月に、株式会社グリームオーブを起業しました。ITの受託業界に対して抱えてきた疑問に対する答えを、どうにかして具現化して、IT業界ではびこっている間違...